小説家になる2つの方法を両方同時に経験できた奇跡
小説家になるには主に2つの方法があります。ひとつは、新人賞に応募して受賞する方法です。もうひとつは、投稿系サイトに投稿した自作が人気になって書籍化される方法です。
僕もその例に漏れないのですが、他の人とちょっと違うのは両方とも経験していることです。
僕は2023年に「第12回ポプラ社小説新人賞」奨励賞を受賞しました。受賞作である「夏のピルグリム」は、2024年7月18日に刊行されることになりました。
賞をいただき、書籍化されるというラノベではなく一般小説では、王道のルートです(と言っても、「奨励賞」で刊行されるのはレアケースではあるのですが)。
だけど、「夏のピルグリム」が商業デビュー作にはなりませんでした。
「夏のピルグリム」の受賞と刊行の間に、宝島社文庫より「ふたりの余命 余命一年の君と余命二年の僕」を発売されました。
Amazon Kindleで人気だった「ふたりの余命」を読んだ編集者の方に声を掛けていただき、書籍化されることになりました。投稿系というと「小説家になろう」や「カクヨム」が一般的で、Amazon Kindleの電子書籍が刊行される例は少なく、見つけてもらえたのはラッキーだったかもしれません。
というわけで、僕は小説家になる2つの方法をどちらも経験することができました。今まで10年以上投稿を続けてきて、同じ時期に2つの方法で小説家になれたのは奇跡のようにも思えます。
両方を経験してみて、どちらの方法が良い悪いということはないです。どっちのケースでも編集者の方が熱心にアドバイスしてくれましたし、刊行までの工程に大きな違いはありません。強いて言えば、Amazon Kindleからの書籍化の方が刊行までのスピードが速かったことぐらいでしょうか。
「ふたりの余命」はKindleですでに販売していたので、多くの人に読まれていました。読者からいただいた指摘をもとに、誤字脱字や物語の問題点は修正済みでした。それでも、校正さんにチェックしていただいたら、山のように指摘事項がありましたけど。
だから、出版決定してから刊行まで、それほど時間はかかりませんでした。
「夏のピルグリム」は、新人賞に応募した作品ですので、読んだことがあった人はごく少数です。なので、まだ物語として粗もあり、誤字脱字もありました。編集の方から指摘を受けた箇所も多く、その都度修正して、ようやく脱稿できました。
受賞から刊行まで1年半掛かりました。
時間をたっぷり掛けたことで、「夏のピルグリム」はとても善い作品になったと思います。よろしかったら読んでやってくださいませ。
著者初の単行本形式の小説「夏のピルグリム」がポプラ社より発売中です。「ポプラ社小説新人賞」奨励賞受賞作です。よろしかったら書店で手に取ってみてください。善い物語です!
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