担任手当は必要か
ごきげんよう。私立小学校で勤務しているとみんです。
夏休みも終わり、2学期が始まりましたね。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
本日は先日Twitterで話題に上がっていた「学級担任に手当は必要か」というテーマについて綴ろうと思います。
自分は私立公立問わず担任手当は必ず必要である!と考えています。
1.学級担任になるということ
学級担任になるということは、学習指導だけでなく、担当する学級の生徒指導及び保護者対応も責任をもって対応することが求められます。これらの業務は楽しくもありますが、同時に大きなリスクを背負うことになります。
現在の学校では教員不足が危惧されています。これの原因として生徒指導を始めとした学級指導における精神的な負担、保護者対応においての精神的疲弊による精神疾患が考えられますね。
以下に各都道府県別の休職者数を記したデータを記しますので、ご参考までに。
1-6.病気休職者の内訳(教育職員・職種別) (mext.go.jp)
皆さんご存じかと思いますが、令和2年度の精神疾患を理由に休職した職員は全体の0.56%とのデータが発表されました。この数字を見て、皆さんはどのように思われますか。私は思ったより少ないな、と思いました。
しかし忘れてはならないことは、あくまで、これは精神疾患が原因で休職にまで追い込まれてしまった人の数であるということです。
休職まで追い込まれていなくても、精神的限界を迎える一歩手前まで追い込まれている教員が沢山いるのではないでしょうか。
いえ、全国の学級担任は全て精神疾患が原因になる休職者予備軍に当てはまるといえるのではないでしょうか。
このような状況が続くと、将来的に学級担任の職務に就きたがる人間の数は減っていくでしょう。この状況は早急に対処されなければなりません。
2.学級担任の抱えるリスクを解消するためには
楽しく、やりがいのある学級担任の仕事が抱えるリスクについて論じました。
しかし、学級担任が担当学級の生徒指導をやめたり、保護者対応をしない、ということは現実的に難しいでしょう。
(最近保護者対応は仕事の一部ではない、との判決がでましたがそれは絵空事だと思います)
では、どのようにするべきでしょうか。
私は副担任の有無に関わらず全国の学級担任に学級担任手当を支給することが必要である、と考えます。
それはなぜか。
お金は責任を自覚し、職務に専念するための対価として一番わかりやすい指標だからです。
いくらやりがいがあっても、心身ともに疲弊する可能性がある仕事では、続けていきたいと思える人が少なくなってしまうでしょう。
楽しい、ステキな思い出、やりがい、それだけでは飯は食えません。
定年退職まで見据えた安定した給与と、勤務し続けられる健全な職場環境が必要です。
健全な職場環境を用意するためには何が必要でしょうか。私は職務に適した手当が支払われることだと考えます。エモーションに訴えかけたやりがいではありません。目に見える成果物が必要だと思うのです。
学年主任が若手教員より給与が高かったり、学年主任手当がでているのは何故ですか? 学年主任に担当する学年の運営及び責任があるからですよね。生徒指導主任に手当がでるのは何故ですか?
教務主任にも手当がでるのはなぜですか?
全て役職を担当するうえでの責任があり、その責任に対する対価として手当が支払われているのです。
学級担任にも、学級に所属する児童生徒の学習指導・生徒指導をする責任があります。保護者対応も続けていくことになるでしょう。
これは、教員としての楽しみに一つでありますが、同時にリスクをはらんでいることを否定できません。
我々が健全に仕事を続け、子ども達とかかわり続けるためにも、担任手当は全国一律で必要なのではないでしょうか。
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