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5歳の希望


#想像していなかった未来

今からウン十年産声を上げた
何にも考えなくて生きていられた
周りの言うとおりにすれば嫌なことでもいいことでも
それで良かった
でも幼稚園だけは行きたくない
毎日どうにか行かなくて済むように願っていた
着替えて園バックをもって家を出て
バス停でバスを待つ
行くのが当たり前なのに

バスに乗ると行きたくないと
暴れてるこが
私にぶつかる
私だっていきたくないんだ

行きたくないな
おうちにいたいな
お母さんはいつもうちに居られてずるいよ

ちょっと意地悪なお隣の席のKちゃんとお当番やらなくちゃ
なんで一緒にお当番なの

縄飛び10回飛べたらお教室に入っていいよ
って言われたけど私は飛べなかったから
お教室に入れなかったけど
先生も誰も呼びに来なかったから
ずっとお庭にひとりでいたし

工作の材料にプリンの型使うからまずいプリンを食べなくちゃいけないくて
すごい苦しいよ
でも我慢して食べたんだ
工作で時計の台に変わった

これが父の日のプレゼント

お父さんに遊んでもらってないのにな

幼稚園のお弁当はおいしかったのでそれだけは楽しみだった


あれから随分と時が過ぎ
幼稚園の思い出は消え去ることがない
今や園の名前も変わっているけど
今の子供たちはどう過ごしているんだろう

大人になってみると大したことじゃないな
と思う
社会で働くことの方が大変じゃん

プリンは自分で好きで作って食べてる
体調悪ければ家にいていいし
父母もう性格がよくわかっているので
仲良くする努力をしている
ともすれば夫婦げんかの仲裁もしている私に気が付く

今は家にずっといる生活で
自由に外に出たいとも思う
もしかしたら年後に何年か後私の希望も叶って
幼稚園バス迎えに来てくれないかな


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