指から消えた結婚指輪

仕事が忙しい旦那。

ベビちゃんが生まれてから、1人で2人を見ることの不安から「もう少し早く帰ってこられない？」と聞いたことがある。

「残業もしないで帰ってきてる。何なの？俺は悪なの？やってるよね？」

ベビちゃんが、明日100日を迎える時に、「私の一日の時間にも相当しないほどベビちゃんに接してないよね。」と話をしたら、どれほど自分が接してるのかを図解で力説して怒り出す旦那。

なら、お風呂ぐらい入れてくれてもいいのに。
2人をお風呂に入れるのもママ。

帰ってきて旦那は、5分ベビちゃんと交わればマシ。
お兄ちゃんと違って短いまつ毛だったこともあって、生まれた時から顔の美醜について馬鹿にされる言葉を吐かれて、心の中で「この子は愛されてないの？」と思い病んだ。

手伝って欲しいと頼めば、「やってる！何なの？」とキレて部屋に籠る。
口を開けば「ママがいいんでしょ？」とベビちゃんを連れてママに託しに来る。
終いには、ベビちゃんも旦那の顔を見るだけで泣くようになった。

そんな時に、お兄ちゃんが風邪をひいて、ベビちゃんにうつし、又治ったかと思ったらお兄ちゃんがひいてと、ほぼ1ヶ月高熱と解熱と2人が続いて、私は不安で眠れない中の看病が続いた。

お兄ちゃんが、咳き込んであまり食事も取れていないことにも不安だった。脱水になってしまうのでは？
不安を口にしたら、旦那が不機嫌になって、無理やりお兄ちゃんにご飯食べさせた。
お兄ちゃん、その後咳き込んで吐いた。

旦那は、そのまま仕事に行った。
私の精神は、もう壊れた。無理やり食べさせる必要はなかったのでは？
お兄ちゃん具合悪いよ？
旦那への不信感が高まった。大嫌い。

でも、ベビちゃん連れて2人を病院に連れて行くのは大変なので、旦那に早く帰ってきてもらってお兄ちゃんだけ病院に連れて行ってもらった。

肺が真っ白になって、呼吸がしづらい状態だったと。即入院になった。

旦那もそこまで酷いと思ってなかったらしく、ようやく事の深刻さを理解して反省した顔で帰ってきた。

お兄ちゃんが入院になって、ようやくホッとしたのを覚えている。
後は、病院で診てもらって良くなるだけだ。

ベビちゃんを旦那に託して、ママが付き添った。
お兄ちゃんは、入院したらみるみる良くなって行った。
そのかわり、ママは産後鬱を拗らせ全く食欲がなくなってしまったけど、お兄ちゃんが元気なら良かった。
今だにまともにキッチンに立てないし、料理をする気も何かを食べる気持ちにもならない。
栄養ドリンクとお味噌汁、お茶漬けで生きてる。

旦那は、私がぶっ壊れたことで、自ら家事育児をするようにはなった。
土日の昼寝は当たり前だけど、もう期待しない。

私の指から、結婚指輪は外れたままだ。
ベビちゃんの100日前日に怒鳴られた時から、旦那のことが嫌いになった。その後のお兄ちゃんの入院と言い、旦那への信用もない。この先、どれだけ頑張っても指輪が指に戻ることはないかもしれない。

離婚したいとも何度もお願いした。
手こそあげないけれど、言葉ではかなり酷いことを言われたのは、なかなか忘れられるものではない。

今では優しいパパへと変わったけど、私の指に結婚指輪が戻る日は、来るのだろうか。