猫にホステス・・・レジェンド傑女①
猫と乗り物の相性は最悪で
御多分にもれず
小生も大の苦手だ。
本気と書いて「マジ」であり
車と書いて「ビョウイン」
ズバリ、そうなのである。
すでに鬼籍に入られた
ミュウ(様)という女傑。
船舶以外は
すべて制覇した強者だ。
遡ること20数万年前、南国サイパンで
アレさんはミュウ(様)と出会う。
もちろん、ツーリストではない。
無論、不法入国でもない。
ただただ、そこで働いていただけだ。
1999年12月といえば
2000年問題。
地球全体がざわつく頃
仕事を辞める事になり
南国から日本に帰国する。
勿論、新婚4年目のご主人さんと共に。
帰国する話が持ちあがった際
ここでの家財道具に見切りをつけ
身辺整理をしなければ
ならなかったのだが
初手の議題は
ミュウ(様)問題だった。
『あたし、ミュウと離れたくない
お別れなんて、ダメ絶対』
この頃のアレさんは
抜けネジが殆どなく
エモーショナルな場面では
関西弁を封じ込めていた。
『ボクもだ。じゃあ一緒に帰国しよう』
お気に入りの衣服。
1度も使用しなかったBBQコンロ。
2号炊きの炊飯器。
なんどもお世話になった
寄せて上げるタイプのビキニ。
任せたぞ!と
それらを友人に贈呈し
航空券の手配にとりかかる。
アレさんは旅行会社に勤めていたので
コネコネのコネコネで
ミュウ(様)を機内に持ち込めた。
そう、隣の席に座ったのである。
しかも恐ろしいコネコネパワーで
JALのフロントシートもゲットしていた。
勝ち組という言葉を使ったのは
残念ながら、この時が最後である。
次回予告。
電車でGO。いざ福島へ。
著者 スコット山田