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皮膚科の先生に聞いてみた|ユーロとコパのはざまで叫ぶ俺がここにいる|Review

この夏のサッカーの2大祭典が終わってすっかりさみしくなったブツブツ吉田さんは、定期健診のついでに、いつもの皮膚科の先生相手にこの話題で盛り上がろうと思いました。
どれどれ、ちょっとのぞいてみましょうか。

ブツブツ吉田

ユーロ2024とコパ・アメリカ2024が終わりましたな。正直言って、この手の国際大会って年々つまらんくなってるって思うてます。なんででしょうね。

皮膚科の先生

ユーロはUEFAに加盟するヨーロッパ55の国と地域が対象ですね。一方、コパはCONMEBOLに加盟する南米10の国と地域、プラスアルファで戦います。私はどちらも楽しめましたよ。

ブツブツ吉田

いやいや明らかにつまらんようなってますやん。特にユーロのグループステージなんか、勝ち点の計算なんか知らんけど、点とる気ぃない消極的なプレーだらけやったで。

皮膚科の先生

確かに一部の試合は引き分け狙いや守備的な戦術を採用していて、退屈に感じられましたね。これは2016年大会からレギュレーションが変わって、3位のチームもノックアウトステージに進出できるようになったため、チームがリスクをとらずにプレーする傾向が強まったと批判されています。

ブツブツ吉田

その点、コパのほうがまだ楽しめましたわ。バチバチやりあってる試合もあって、審判も苦労してましたしね。

皮膚科の先生

コパでも「昔より特別感が薄れてきた」って不満の声はありますね。近年は2015年、2016年(センテナリオ大会)、2019年、2021年と立て続けに開催されてきましたからね。
今回はカナダが躍進しましたが、一部のファンは招待国の実力やモチベーションにばらつきがあるし、なにより南米の大会としての純粋さが失われると感じているようです。
そのへんは指折りのサッカーファンである看護師長の柴咲さんに聞いてみましょうか。

コウ子

ええ、ユーロとコパの違いについて説明いたしますわ。
UEFA欧州選手権(EURO)の開始は1960年です。現在では24チームが参加する大規模な大会に成長しました。
コパ・アメリカは1916年からスタート。基本的に予選はなく、全10の南米諸国が直接本大会に参加します。ただし、近年は北中米・カリブや他の大陸からの招待国も参加することがあります。過去には日本も参加しましたね。
ユーロのスタイルは戦術的で組織的な試合が多いと思います。5大リーグでプレーする選手が多く、戦術理解度が高い試合が展開されます。
一方、コパのスタイルはより攻撃的で情熱的なプレーが多く、個人技が特徴です。伝統的に試合のテンポが速く、ダイナミックで観客が楽しめるシーンが多い印象を持っています。揉め事も多いですね。

ブツブツ吉田

南米の強豪国はほとんどの選手がヨーロッパリーグでプレーしてはるし、そこまで戦術的な違いはあらへんなあって個人的には思いましたけどね。交代5人、延長なしのレギュレーションやったんで、疲れて戦術グダグダになることもありまへんでした。
個人技で魅せる選手も減ってますやろ。ネイマールは出場停止だったし、沸かせてはいたけどヴィニシウスも不完全燃焼だったし。エンドリッキに至ってはただのポッチャリ少年でしたわ。

皮膚科の先生

そうか、吉田さんはブラジル推しだったんですか。残念でしたね。
大会前の注目選手のエンシーソ(パラグアイ)やガルナチョ(アルゼンチン)らも期待ほど活躍できませんでした。逆にスペインの両翼(ニコ・ウィリアムズとレミン・ヤマル)は、ユーロのスターになりましたね。

コウ子

クラッキと言えば、ハメス・ロドリゲスの復調も印象深かったんじゃないでしょうか。

ブツブツ吉田

ハメスはチームを選ぶ選手やけど、コロンビア代表チームとの相性の良さは抜群やね。視野の広さ、パスのアイデアとも、2014ブラジルW杯の頃のハメスのようやったな。空白のレアル時代は何やったんやろ。

皮膚科の先生

個人より組織という考え方もハイブリッド化してる気がしますね。稀代の戦術家として知られ、“エル・ロコ”(変人)の異名を持つウルグアイ監督マルセロ・ビエルサですが、適所に適材を配置して可変的システムを組み立てることに長けています。バルベルデやナンデスのようなハードワーカーだけでなく、デラクルスのような高いキック精度を持つMFも、観たところマンマークプレスを怠りませんでした。

ブツブツ吉田

監督については俺にも一言いわせてくださいよ。
「ベリンガムを試合から消す天才」なんておちょくられていたイングランドのサウスゲイト監督は、準優勝しても微妙なままやけど、俺がやり玉にあげたいのはデシャン監督ですねん。あのタレント集団が6戦4ゴール、うち流れからのゴールが1点という体たらくは、名将デシャン時代の終わりとみてええんちゃうか。早くジダンと変わってくれへんかな。

皮膚科の先生

まあエムバペが怪我した影響も大きいんでしょうけどね。
ただ、ジネディーヌ・ジダンの監督就任には夢がありますね。戦術型というよりマネジメント型の監督ですから、ジダンの現役時代を見て育った今の選手たちにこそ、彼の“ザ・求心力”が活きるでしょう。

コウ子

マネジメント型の代表格は、ユーロ2012でスペインを優勝に導いたデル・ボスケですわ。彼の落ち着いたリーダーシップと戦術的な柔軟性は高く評価されています。オスカル・タバレスも同じタイプです。長期にわたりウルグアイ代表を指導し、コパ2011で優勝を果たしました。“マエストロ”(先生)と呼ばれて、選手たちに尊敬されていました。
もう一方の戦術型は、わたくしの中ではユーロ1988優勝のリナス・ミホルスが他の追随を許しませんの。彼の“トータルフットボール”は旋風を巻き起こし、20世紀最高の監督としてFIFAから表彰されてます。

ブツブツ吉田

でも、今回のコパが比較的おもろかったんは、どのスタジアムも満杯で熱狂的やったからやと思うわ。画面越しでも盛り上がってるのが伝わってきたし、場外乱闘もあったみたいやし。

皮膚科の先生

米国には中南米からの移民がたくさん暮らしていて、彼らがラテンのノリで大量に押しかけて盛況だったみたいですね。
ユーロのほうはチケットが高価になりすぎましたかね。といっても決勝ラウンドはかなり満員でしたが… パブリックビューイングの観客までカウントするといい勝負じゃないですか。

ブツブツ吉田

ユーロのスポンサーには中国企業が多くて、ネット中継のデジタルサイネージ広告でも顕著でしたな。

皮膚科の先生

あれは放送地域ごとに違っているそうですが、確かにおっしゃるとおりでしたね。一方、コパはそうでもありませんでした。EV車のBYDはどちらにもスポンサードしてましたけどね。
単純にユーロのほうが中国人に人気があるからなのかもしれません。中国企業のサイネージ広告は、海外向けというより、自国の視聴者向けの広告だという噂もありますしね。

ブツブツ吉田

最後、全ゴールキーパーにおつかれさんでしたって言いたいですわ。PK含めてビッグセーブをぎょうさん見してもらいましたからな。

*ChatGPT4oは方言添削の精度があがったなあ~ 褒めてあげたい。


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