私🍋と僕🍓　罪の告白　part7

必死に何十回も電話した。
当然いちごは出なかった。


いちごの行くあても分からない。
相談できる人もいない。
とりあえず行きそうな場所を
想像して探し回った。


何ヶ所目かで桜の下で座り込んでいる
いちごを見かけた。
そこは
『桜が咲いたら行こうね。
あの場所で桜見るの好きだよね。』
と2人で話していた場所だった。

私を見るなり逃げようとするいちごの腕を
必死に掴み車に乗せた。

『何してるの。私1人残してどうするつもり？何があったのか直接話してよ。2人で幸せになろうって話したばっかりだよね？』

と怒っているのか悲しんでいるのか
分からないやり場のない感情をぶつけた。

いちごの悩みはこうだった。
今まで銀行が使えないだけでお金はあると言っていたけれど、全て嘘だった。
付き合う前から既に借金があり返済に追われていた。

返済が間に合わず闇金や消費者金融にお金を借りては返してを繰り返す日々だった。
お金はあるからと私に嘘をついて借りたため、増やすために何度もギャンブルをして負けた。

私の入ったばかりの給料も勝手に全部使ってしまった。支払いに充てるつもりだった私の150万もギャンブルに使った。カードも審査に通らなかった。


お金が返ってくるどころか自分に借金ができた。


本当に信じていたたため
何もかもが受け入れ難かった。
大切だと言っていた人を平気で裏切り傷つけられるいちごのことを信用できないと思った。

それに支払いについて半年前に話し合いをし、もう隠し事はないと何度も確かめ合ったはずだった。

2年間見てきたいちごが嘘の塊だったこと、
一生懸命に貯めてきたお金がもう無いこと
を知りとても悲しくなった。
悔やんでも悔やんでも悔やみきれなかった。
人生どん底だと感じた。

その日から何も考えられなくなった。
いちごのためと思い貸し続けたお金と
言われ続けた嘘を思い出し
涙がとまらない日々を過ごした。

一番信頼していた人に裏切られたことが
すごく辛くて立ち直れなかった。

食べることが何より大好きだったのに
ご飯は全く食べられないし
涙は勝手に溢れてとまらない。
仕事も行く気になれず休んだ。
借金の不安に耐えられず夜は眠れなくなった。


いちごにもどう接していいかわからなかった。
いちごからは
『本当のことを言っても一緒に家に帰ろうと言ってくれたから嬉しかった。ずっと嘘をつき続けることが辛かった。やっと本当のことを言えてよかった。本気で人生やり直したい』と言われていたが私の気持ちは全く整理がつかなかった。

酷いことをされても
まだやり直せるって少しでも思う自分と
もう無理でしょと思う自分と葛藤していた。

でも居なくなって欲しい、訴えようなんて思わなかった。もっと早く相談してほしかった。
そしたらもっと早く解決できたのに。
私が泣くたびに目の前から消えるといういちごを放っておけなかった。
どうしたら2人でこれからの問題を解決できるのか悩んでいる自分に嫌気がさしたりもした。
そして一番側にいながら大切な人が悩んでいることすら気づけなかった自分が情けないとも思った。

次に続く……