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- 資本運用のポイントは業績分析にあり- 投資家にとっての業績は重要な指標となる- 業績の明暗が企業の未来を左右する- 業績好調企業に注目が集まる-

「業績」とは、会社の仕事の成果を表すものです。上場している会社の業績を説明しましょう。上場している会社は、株式市場に株式を上場させています。株式とは、会社の所有権の一部を示すものです。そして、株式市場では、会社の業績に注目して投資判断を行います。

例えば、ある会社が上場しているとします。その会社の業績が良い場合、つまり仕事の成果が良い場合は、多くの人がその会社の株式を買いたいと思うでしょう。それによって株価が上がり、株主は利益を得ることができます。

逆に、業績が悪い場合、つまり仕事の成果が悪い場合は、株価が下がります。そのため、株主は損失を被ることになります。

つまり、会社の業績が良いか悪いかは、投資家にとって非常に重要な要素です。業績が良い会社の株式を持っていると利益を得ることができる一方、業績が悪い会社の株式を持っていると損失を被る可能性があります。したがって、投資判断をする際には、会社の業績をしっかりと調べる必要があります。



業績について

上場企業の業績は、売り上げの増減と利益の増減(黒字・赤字)の2つを組み合わせて評価されます。具体的な4つのパターンがあります。



①「増収増益」

~特徴~
1.売り上げ+利益も伸びている
2.一般的な好業績の企業        
3.基本的に増収増益の企業は「買い」
4.今期、
(例)事業・産業が成長途上。規模拡大と収益力がかみ合う
   →「買い」

①「増収増益」・売り上げと利益が伸びている・一般的な好業績の企業・基本的には「買い」の指標・今期は事業や産業の成長途上で、規模拡大と収益力が合致している場合もあります

②「増収減益」

~特徴~
1.設備投資や商品のPRのために多額の広告費を使う場合が多い
(売り上げの拡大のため)
2.売り上げは伸びて好調
3.先行投資の費用が膨らんで「儲け」るまでに至らない状況
4.投資はしばらく「見送り」か長期の「買い」
(例)事業・産業が黎明期。上場したばかりの若い会社
   収益源が育てば株価は大きく上昇する可能性も大
   →「見送り」か長期の「買い」

②「増収減益」・売り上げは伸びて好調ですが、利益は減っています・多額の広告費を使って売り上げを広げるため、先行投資の費用が増えているケースもあります・投資は一時的に見送るか、長期的な目線での「買い」を検討する必要があります・例えば、上場して間もない若い会社は、収益が育っていけば株価も大きく上がる可能性があります



③「減収増益」

~特徴~
1.売り上げが減るけれど効率性を改善して、「稼ぐ力」を高める戦略
2.年々、売り上げが減るので、さらにコストカットを実施
(鼬ごっこで利益回復は一時的なケースが多い)
3.投資判断は一応「買い」ですが、長期保有は避けるべき
(例)事業・産業が成熟期。規模縮むががリストラで筋肉質に
   →「買い」だが「売り」も検討

③「減収増益」・売り上げが減少しているが、効率を改善して利益を上げようとしている戦略・年々売り上げが減るため、コスト削減を進めている場合もあります・投資は一応「買い」ですが、長期保有は避けた方が良いです・例えば、成熟期に入った事業や産業は規模が縮小していますが、リストラを行って筋肉質に再構築しているかもしれません。なので、「買い」を検討するが「売り」も視野に入れるべきです


④「減収減益」

~特徴~
1.売上・利益とともに減少
2.衰退産業といわれる業界です。投資判断は「売り」です。
(例)事業・産業が衰退。縮小均衡で構造改革が必要
   →「売り」

④「減収減益」・売り上げと利益の両方が減少している・衰退産業に分類される業界です・投資判断は「売り」です・例えば、衰退している事業や産業は縮小の中で構造改革が必要です業績を評価する際には、利益だけでなく、マクロ経済の景気や、会社が存在する市場の状況なども注目することが重要です。景気が良いか悪いかは、「利益」よりも「売り上げ」に反応する傾向があります。



まとめ


・投資すべきかをどうかを正確に評価するには「利益」以外にも注目
・マクロの景気や、その会社の置かれている市場環境と連動する「売上高」  
 もじっくり見極めることが大切
・景気が良いか悪いかは「儲け」より「売上」に反応

参考文献
日経記者に聞く 投資で勝つ100のキホン
日本経済新聞社=編









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