ポルトガルひとり旅 -コインブラの街歩き-
コインブラの街は、モンデゴ川沿いの小高い丘に、建物がぎゅっと集まってできている。ポルトよりも坂道は急で道幅も狭く迷路のようだけど、探検しているようなワクワクする感覚で街歩きが楽しめるのも、コインブラの魅力の一つ。
今日はそんなコインブラの街並みや、訪れた修道院について書きたいと思う。
旧市街地
コインブラの建物は、ポルトではお馴染みのタイルで装飾された建物は多くなく、ほとんどがシンプルな塗壁。ピンクや黄色、水色で塗られた建物もあるけれど、淡い色が比較的多いから、街全体としては、どこか落ち着いた印象を感じる。
コロナ禍だからなのか、いつもこんな感じなのか分からないけれど、観光客はポルトに比べてとても少ない印象。
歩いていると、急な階段や坂道、細い道が多い一方で、広場に出てくることがある。こんなサプライズが、散歩をより一層楽しくしてくれる。
ポルタジェン広場
ポルタジェン広場は、コインブラの旧市街地の玄関口のような場所。電車でコインブラ駅に到着して真っ直ぐ進むとはじめに辿り着くのが、この広場。広場の周りにはカフェやお土産屋さんがあって賑わっていて、ここに来るとコインブラに到着した実感が湧いてくる。広場の奥は、メインストリートの入り口。昨日も今日も、おじいさんがアコーディオンの演奏をしていて、陽気な雰囲気が漂っていた。
今日は、対岸にある新サンタ・クララ修道院へ行くために、この広場のすぐそばにある橋を渡って旧市街地の対岸へ。
サンタ・クララ=ア=ノーヴァ修道院
サンタ・クララ=ア=ノーヴァ修道院(新サンタ・クララ修道院)は、橋を渡って15分ほど坂道を登った場所にある。急勾配の坂道を歩いて登るのはけっこう辛くて、着けていたマスクを外して、若干息が切そうになりながら、丘の上にある修道院へ到着。
途中、通りすがりのおじいさんが"Bon dia"(おはよう)と声をかけてくれて、前よりだいぶ自然に自分の口から"Bon dia"が出るようになったことを密かに喜びながら、修道院の中へ…。
修道院は、"新"という言葉が付いているけれど、建てられたのは17~18世紀。川沿いにある旧修道院が何度も洪水にあったせいで、丘の上に新しく建てられたそう。
広場からは対岸の旧市街地の景色が一望できる。
残念ながら、建物の中は撮影禁止だったけれど、訪問者は私以外に一人しかいなくて、教会の荘厳な空間を静かに味わった。祭壇の中央には、コインブラの守護聖人イザベル妃の銀の棺が納められていた。
係の人がつきっきりで修道院の中を案内してくれたけど、ポルトガルの歴史や、宗教用語はあまりにも勉強不足過ぎて、話の内容の半分も理解できなかったのが残念。もう少し勉強しよう…と自分に言い聞かせながら、昔あった火事から免れた貴重な展示品を見学。
回廊に囲まれた中庭は、窓が小さくて暗い建物の中とは違って、太陽の光とそよ風を感じられて、心地良い。この日は曇りだったけど、それでも回廊に差し込んでくる光と連なる柱の影が美しかった。
中世の時代にタイムスリップしたような貴重な時間を過ごしたのに、1日の最後の食事はなんともジャンキーなものになってしまった。食費の節約のために、スーパーでピザとフルーツと飲み物を購入。
ポルトガルのスーパー"pingo doce"で売られているピザは、一枚約€2.2なので、ポルトガル旅行で安くおいしく食事を済ませたい人におすすめ。種類もたくさんあるし、オーブンで焼くだけ。
今日もAirbnbのアパートに宿泊。
超スローペースのコインブラ滞在二日目は、雨の日にふさわしい静かな1日だった。
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