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誰がわたしの心の傷に寄り添うのか…。vol.14

7.木曜日に法律相談~そして、義母にたまたまチクる~。


この四日間でクタクタに…。

夫は日曜日に突然、すごい話をもって単身赴任先から戻ってきたが、その日のうちにまた赴任先に戻っていた。なので、今後のことは電話やSNSで連絡を取ることになるわけだが、もう水曜日の夜の時点でわたしはこのやりとりに憔悴していた。そりゃそうだ。




そして、前回までまったく触れてこなかったが、
この週の金曜日にわたしの妹が手術をすることになっていたのだ。





妹は昨秋、ある検査から思わぬ病気が発覚し治療を続けてきたのだが、離れたところにいるので、わたしからは何もしてあげることがなく、事あるごとに祈ることしか出来なかった。
形になるものを…と思い、妹用に御朱印帳を購入して、近場から・旅先から・小さい時によく行ってたいとこんちの近くの神社まで、色んな神社をまわっては拝み、御朱印を頂いていた。
先日のG.Wに帰省した際、妹は実家で療養していたので、この御朱印帳を直接渡すことが出来たのだった。
なので、この一週間はわたしも近場の神社をまわって、自分の御朱印帳にその記録と言ってはなんだが、神頼みの証として御朱印を増やしていこう、とそれなりに計画をしていたのだ。
ただただ、妹の回復を祈ることに精神と時間を費やしたいと思っていたのだ。

なので、夫にも、ちょっと疲れたから金曜日まで、妹の手術のことに集中させてくれ、と連絡しておいた。そっちからは連絡してくんな、と言いたかったのである。
パトラッシュ…もう疲れたよ…という気分であるが、わたしも死ぬわけにはいかない。

夫は夫で、やっと元同僚女の(モラハラ)夫と対面して直接謝罪をしたようだった。示談金も一千万円とはさすがに言ってこなかったようだが、示談にする話は進んでいるようだった。



そこに関してはわたしには全く関係のないことなので、深く詮索はしなかった。
ただ、我が家の微々たる共有財産が減っていくのは、たまったもんじゃないなぁ、とは正直思ったが。



やっとたどり着いた法律事務所。


さあ、あっちはあっち。こっちはこっち。
お互いの課題をクリアしましょう、と割り切って、わたしは休日である木曜日に、お仲間から紹介された法律事務所へ向かった。

スラっと背の高い男性の弁護士さんは、たいへん物腰も柔らかく、親切にことの事情をきいてくれた。そして、こういう案件はこんな感じでこの金額ぐらいですすめていけますよ、と具体的に慰謝料請求についてのなんやかんやを提示してくれた。
この日は無料相談という形で、正式に依頼することになったら、またあらためて詰めていく、ということだった。

でも、この時点でクタクタだったわたしは、慰謝料請求をするならもう早く動きたかったので、ほぼこの先生にお願いするだろう、と決めつつ事務所を後にしていた。



ありがとう、糸島の野菜たちよ。


クタクタではあるが、ひと段落ついた木曜日の午後3時。
この4日ほど、ろくにものを食べておらず、先ほど弁護士さんにやっと話を聞いてもらい、今後の方向性が見えたところで、急に空腹感が最高潮に膨れ上がった。人間、安心するとお腹が減るんだなぁ~。山下清先生ばりに思ったが、この近辺に”おにぎり専門店”があればよいけれど、そんなお店はどこも思いつかなかった。

わたしは、小麦粉類を食べると調子が悪くなる傾向があるので、このところグルテンフリーを独自に実践していた。
ただ、こういう時にパッと食べて帰るには、うどんかラーメンか…。
丼物って気分でもないし。
とにかく野菜が食べたいんだよっ!野菜、野菜、、、と無性に野菜への熱望を心の中で呟きながら駅までの道を歩いていた。
めんどくさいけどお店に寄って、野菜買って帰るか…と考えていると、通りすがりのすぐそこに野菜の直売コーナーが並んでいるではないか!
なんのお店かしら…と見てみると、そこは福岡県の糸島野菜をつかった定食が提供されているカフェであった。
数年前は韓国のかき氷が食べられたそのスペースは、今やヘルシーなカフェに変わっていたのであった。

そっこー入店した。
いま、わたしが求めているものがここにある!

定食がいくつかあったが、魚の揚げびたし定食を注文した。
そして、糸島野菜のサラダを、蒸し野菜に変更できるというので迷わずそうしてもらった。
うーん、体に良さそう♡
やっと体が欲しているものを摂取できる!という喜びがそこにはあった。

ひと口目の味噌汁からもう美味しかった。
つけ合わせのオクラの胡麻和え、君(オクラのこと)も、糸島から来たのだろう。うん、めちゃ美味しい!
わたしはかなりテンションが上がっていた。
大根おろしに浸されている揚げた魚も、まぁ体に優しいこと。
そして、期待が高まっているこの蒸し野菜。
可愛いいいサイズの蒸籠に入ってやってきた。
大きく切られたキャベツ・人参・ズッキーニ・パプリカ・いんげん・アスパラガス・とうもろこし・さつまいも。などなど他にもあったけど、どの野菜も甘く、その野菜の持ち味が出まくっていて絶品であった。
絶品の野菜を際立たせていたのが二種のドレッシングである。
バーニャカウダソースと、玉ねぎの和風ドレッシングと二つの味をつけて食べられるのだ。こんなに楽しく悩める究極の選択が、かつてあっただろうか⁉というぐらいに、わたしは糸島野菜と向き合い集中していた。
なんと充実した時間であろう。
めちゃくちゃがっついていたが、最近ろくに食べていないことを途中で思い出し、急にゆっくり咀嚼しながら食べ進めていた。

ありがとう、糸島の野菜たちよ。
今日、わたしの心の傷に寄り添ってくれたのは、弁護士の先生と、糸島野菜だった。
ありがとう(二度目)
手を合わせて、深くごちそうさまをしたのは言うまでもない。

ほっと一息つき、さぁ帰ろうと席を立とうとした瞬間、スマホに電話が入った。義母からであった。。。
ここから思わぬ展開が待っていようとは、糸島野菜をがっついていた時のわたしからは想像できなかった…。



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