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コントラクトブリッジのプレイヤー人口が多い国の考察

前回、「コントラクトブリッジはどこからやってきたのか調べてみた」という記事を書いてコントラクトブリッジの発展の歴史を調べたのですが、今回はその続きみたいな記事です。コントラクトブリッジの国際団体「世界ブリッジ連合(World Bridge Federation)」が公表しているデータを参照しながらブリッジが実際に遊ばれている地域の考察を深めようと思います。

世界ブリッジ連合では、世界を8つのゾーンに分けて統括しており、ウェブサイトでは加盟国や所属人数が公開されています。以下、2020年8月に確認した数字で書いていきます。

一番競技人口が多いエリア:ヨーロッパ

ヨーロッパ地域(ゾーン1)は8つのゾーンの中で最大の規模を誇ります。45カ国が加盟し、競技人口はなんと約38万人!さすがはプレイングカード文化が栄えた地域です。と言っても国によってプレイヤーの所属人数にばらつきがあり、数十人しかプレイヤーがいない国もあります。

このゾーンで一番競技人口が多い国はフランスで、9万6000人を超えるプレイヤーがいるようです。前回の記事でも少し触れていますが、ヨーロッパの中ではフランスが最もブリッジが盛んな国のようです。

※フランスの競技団体Fédération Française de BridgeさんのYouTubeより。子どもたちの数学の学習に活用されている例。↓

フランスの次に多い国は(個人的に意外な)オランダです。約8万人ものプレイヤーを抱えています。自分にはオランダに関する情報源がないこともあり、全くのノーマークでした。これだけの競技人口があるというのは興味深いので調査したいところ。ヨーロッパの中ではこの2カ国が突出しています。

※オランダの競技団体Nederlandse Bridge BondさんのYouTubeよりブリッジの紹介動画。翻訳サービスによるとタイトルは「ブリッジはマインドゲーム以上のもの」とのこと。↓

そして、ブリッジの前身ゲーム「ホイスト」発祥の国イギリスは、イングランド、スコットランド、ウェールズと地域ごとの組織になっています(アイルランドも別)が、中でも競技人口が多いイングランド約3万7000人。この他、競技人口が2万人を超える規模の国はデンマーク、ドイツ、イタリア、スウェーデンがあります。

※こちらはEnglish Bridge UnionさんのPR動画。↓


一番競技人口が多い国:アメリカ

北アメリカ地域(ゾーン2)はカナダ、アメリカ、メキシコの3カ国で構成されています。競技人口はおよそ17万5000人ですが、実のところ、アメリカ一国で約15万3000人を占めています。この数字は国としては一番多いものです。コントラクトブリッジのルールが生まれた国でもあり、欧州から移民してきた人々が多く集まる中で、ブリッジが社交や娯楽の場面で盛んに行われてきたということなのでしょう。次いで、カナダが約2万1000人であり、メキシコはわずか350人しかいないようです。

※カナダの公共放送CBCがブリッジについて(とNorth American Bridge championshipsの大会を)取材した動画↓


日本が属するアジアパシフィックゾーンはブリッジ人口が意外と多い

日本が属するゾーン6はいわゆる東アジア・東南アジアの各国が含まれていますが、8つのゾーンの中では3番目に競技人口が多い地域です。およそ9万5000人のプレイヤーがいますが、そのうちの8万1000人は中国人プレイヤーです。国の大きさや欧米諸国との交流の歴史を考えても結構多い印象です。

そして、残りのおよそ1万4千人のうち、日本人はなんと約7600人!欧米の文化を積極的に取り入れる傾向があった国とはいえ、こうして見ると日本はアジアの中でブリッジが普及した国として珍しい例にも思えます。この他、インドネシアに2700人弱、台湾に約1700人のプレイヤーがいるようです。

オセアニアは2カ国しかないけど5万人いる

南太平洋のゾーン7オーストラリアとニュージーランドの2カ国しか加盟国がない地域です。ですが、オーストラリアが約3万7000人、ニュージーランドが約1万4000人で、合わせると約5万1000人になります。アメリカ同様にブリッジが盛んな国からの移民が多い国々なので、然もありなんといったところでしょうか。

※オーストラリアの競技団体Australian Bridge Federationさんのブリッジレクチャー動画。↓


その他の地域は少ない

上記以外の地域では、ブリッジは盛んでないようです。中東・南アジアエリアのゾーン4は競技人口がゾーン全体で約7000人であり、そのうちのほとんどはインドのプレイヤーです(約6000人)。そして、アフリカ地域のゾーン86270人、南米諸国のゾーン33400人足らず。中央アメリカ・カリブ海地域のゾーン5908人とのこと。やはり、欧米系の人々が少ない地域で競技ブリッジに参加する人は少ないようです。

※2019年にインドで開催されたTEDxイベントでブリッジをテーマにプレゼンテーションをした方がいたようです。↓

まとめ

ブリッジが生まれた欧米エリアが普通に多かった。

世界中で遊ばれているゲームといっても、地域性やお国柄がよく現れている結果だったと思います。もし、競技人口が多い国の方と知り合う機会があったら「ブリッジで遊んだことある?」と聞いてみるのも面白いかもしれませんね。ではー。

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