![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/155462056/rectangle_large_type_2_d0412d7e6c245c2163b4cbbff1509169.png?width=1200)
クラウドアプリケーションとは?開発手順から事例まで
近年、システム構築においてクラウドが利用されることが増えてきており、これまでは、オンプレミス環境で開発されていたアプリケーションも、環境の変化やクラウドサービスの充実により、クラウド環境で開発されることが多いです。
そこで本記事では、クラウドアプリケーションの概要から、メリットや開発手順、事例までをご紹介します。クラウドアプリケーションがどんなものかよくわからないという方は、ぜひご一読ください。
クラウドアプリケーションとは?
クラウドアプリケーションは、デバイスに直接インストールせず、インターネット経由でクラウド上に展開されるアプリケーションです。コスト削減やスケーラビリティ、利便性の向上から、多くの企業で導入が進んでいます。特に、ITリソースの管理負担を減らし、業務の効率化を目指す企業にとって、クラウドアプリケーションは重要なツールです。
Webアプリケーションとの違い
クラウドアプリケーションは、Microsoft Office 365のように、専用プログラムをインストールしてオフラインでも利用可能で、オンライン接続時にクラウドとデータを同期します。一方、Webアプリケーション(例: Gmail)は、主にブラウザを通してオンラインで使用するもので、オフライン利用には限られた機能が備わっています。このため、クラウドアプリケーションはオフラインでの利便性が高く、Webアプリケーションはオンライン中心の利用を想定していますが、両者の機能差は徐々に縮小しています。
クラウドアプリケーションが普及した背景
クラウドアプリケーションの普及は、オンプレミス(自社内でのサーバー設置)からクラウドへのシステム移行や、SaaS(Software as a Service)の増加が要因です。従来のオンプレミスでは、個々の端末に全ての機能をインストールする必要があり、更新や拡張が困難でした。しかし、クラウドアプリケーションでは、機能やデータをオンライン上で管理するため、容量や更新作業の負担が軽減されます。
加えて、SaaSの急成長により、クラウドアプリケーションが短期間かつ低コストで開発可能となり、企業は多様なビジネス環境でも活用できるアプリケーションを簡単に導入できるようになりました。
クラウドアプリケーションの形式
クラウドアプリケーションには、以下の3つの形式があります。
SaaS (Software as a Service): 例えば、Google DocsやMicrosoft Office 365のように、ソフトウェアをインターネット経由で提供し、ユーザーはインストールや設定なしで利用できる仕組みです。
PaaS (Platform as a Service): アプリケーション開発用のプラットフォームを提供し、開発者がインフラ構築を気にせず、アプリケーションに集中できる環境です。例として、Microsoft AzureやHerokuがあります。
IaaS (Infrastructure as a Service): AWSやMicrosoft Azureのように、ネットワークやストレージ、仮想化などのコンピューティングリソースを提供し、ユーザーが自由にインフラを管理できるサービスです。
クラウドアプリケーションのメリット
クラウドアプリケーションを導入することで、次のメリットが得られます。
コスト削減: オンプレミス環境で必要だったサーバー購入や管理コストを削減でき、使用した分だけ支払う料金体系により初期投資も抑えられます。
開発期間の短縮: 既存のクラウド環境を利用することで、開発基盤の設定が簡単になり、開発が迅速に行えます。
柔軟なスケーラビリティ: ユーザー数や負荷に応じてリソースを柔軟に拡張・縮小でき、必要な容量だけに投資できます。
仮想環境での実務機能: クラウド上に必要な開発ツールや実行エンジンが搭載され、開発効率が向上します。
クラウドアプリケーション開発の手順
クラウドアプリケーション開発の流れは以下の通りです。
市場調査: ユーザーのニーズを理解し、ペルソナを設定します。
要件定義: アプリの目的や機能、プラットフォームを明確化し、予算やスケジュールを策定します。
設計: サイトマップやワイヤーフレームを作成し、アプリの構造やユーザーエクスペリエンスを最適化します。
開発: デザインやシステムアーキテクチャに基づいて、フロントエンドとバックエンドを開発します。
テスト: 機能やパフォーマンス、セキュリティのテストを行い、バグを修正します。
デプロイ: クラウドサーバーにアプリケーションを展開し、運用を開始します。
継続的なアップデート: ユーザーのフィードバックに基づき、機能追加や改善を行います。
クラウドアプリケーション開発における注意点とリスク
クラウドアプリケーション開発では、以下の点に注意が必要です。
セキュリティの確保: クラウド上にデータが保存されるため、強固なセキュリティ対策が必須です。
クラウドサービスの終了リスク: サービスが突然終了するリスクに備え、代替案を準備しておくことが重要です。
社内システムとの連携: クラウドと既存システムの互換性を確認し、連携がスムーズに行えるようにする必要があります。
クラウドアプリケーションの代表的なサービス
クラウドアプリケーションの構築には、以下の3つの主要なクラウドサービスがよく利用されます。
AWS (Amazon Web Services): 最も広く利用されているクラウドプラットフォームで、豊富なサービスを提供しています。
GCP (Google Cloud Platform): Googleの高速なネットワークとビッグデータ解析機能に優れたクラウドサービスです。
Microsoft Azure: Microsoft製品との親和性が高く、特にWindowsサーバーを利用する企業に適しています。
クラウドアプリケーションの活用事例
クラウドアプリケーションの具体的な事例には、以下が挙げられます。
富士フイルム「IMAGE WORKS」: クラウド型のファイル管理サービスで、柔軟なスケーラビリティとセキュリティを実現しています。
東京証券取引所「CONNEQTOR」: ETF取引を支援するクラウドベースの取引プラットフォームです。
ヤマトホールディングス「クロネコ・ビッグデータ基盤」: ビッグデータを活用して物流業務の効率化を図るクラウド基盤です。
まとめ
クラウドアプリケーションは、コスト削減やスケーラビリティの向上により、企業にとって非常に有効な選択肢です。しかし、導入にはセキュリティやシステム連携の課題があるため、クラウドアプリケーションのメリットを最大限に活かすためには、専門的なサポートを受けることが重要です。クラウドアプリケーションの導入を検討している企業は、ぜひブリッジコーポレーションにご相談ください。