見出し画像

新規事業立ち上げのプロセスと活用できるフレームワーク

新規事業を立ち上げる際には、迅速かつ計画的なアプローチが求められます。そこで役立つのが、さまざまな情報や自社の環境を効果的に整理・分析できるフレームワークです。

この記事では、新規事業の立ち上げに活用できる21のフレームワークを紹介し、さらにフレームワークを使用する際のポイントや手順についても解説します。新規事業を始める際の参考にぜひご活用ください。


フレームワークとは?

フレームワークとは、目標達成に必要な活動や考え方を体系的に整理するための枠組みです。新規事業の開発においては、事業の方向性を明確にし、リスクを管理しつつ具体的な行動計画を策定するために役立ちます。

新規事業の目的と立ち上げプロセス

新規事業の目的
新規事業の主な目的は、市場に新たな価値を提供し、企業の成長を促進することです。これまでの事業範囲にない商品やサービスを展開することで、新しい収益源を生み出し、技術の進化や顧客ニーズの変化に対応し、競争力を維持します。

新規事業の立ち上げプロセス

  1. 課題やアイデアの発見
    市場のニーズや問題を特定し、それに基づいて新しいアイデアを生み出します。成功する新規事業は、明確な市場のギャップや顧客の課題に応えるものが多いです。

  2. 市場調査・分析
    アイデアを具体化する前に、そのアイデアが市場で利益を生む可能性を検証します。ターゲットとなる顧客が実際にお金を払うかどうか、どの程度の関心を集めるかを調査します。

  3. 事業内容の検討
    市場での需要が確認できたら、ビジネスアイデアを具体的な計画に落とし込みます。製品やサービスの内容、価格設定、販売方法などを決定します。

  4. 実行・改善
    計画が整ったら、ビジネスを開始し、顧客からのフィードバックを元に改善を繰り返します。ビジネスが計画通りに進んでいるかを確認し、必要に応じてサービスや製品を調整します。

新規事業にフレームワークが必要な理由

フレームワークを活用することで、事業の計画を明確にし、市場を正確に理解し、目標に向けた効率的なアクションを取ることができます。また、フレームワークはデータや情報に基づく分析を可能にし、チームメンバー間での共有もスムーズに行えるため、業務の進行にブレが生じにくくなります。

新規事業でフレームワークを使用するメリットとデメリット

メリット
フレームワークを使用することで、複雑な情報を整理しやすくなり、新規事業の立ち上げにおいて重要な要素を一つずつ確認しながら進めることができます。

デメリット
一方で、フレームワークに過度に依存すると、変化するビジネス環境に対応しきれない場合や、創造的な解決策を見逃すリスクもあります。フレームワークは便利ですが、それだけに頼りすぎることなく柔軟な思考を保つことが重要です。

新規事業立ち上げに活用できるフレームワーク

アイデア出しのフレームワーク

  • ペルソナ分析
    理想的な顧客像を具体化し、そのニーズに合った製品やサービスを検討します。

  • マンダラート
    中心にテーマを置き、その周囲に関連アイデアを広げていく方法で、幅広い視点からのアイデアを引き出します。

  • ロジックツリー
    大きな問題を小さな要素に分解し、問題の本質を理解しやすくします。

  • スキャンパー法
    既存のものを見直し、異なる視点から新しいアイデアを生み出す方法です。

  • 6W3H
    問題やアイデアを「何を」「なぜ」「どのように」などの視点で深く考える枠組みです。

市場理解・競合理解のフレームワーク

  • ポジショニングマップ
    自社製品と競合他社の位置を視覚化し、差別化ポイントを明確にします。

  • 3C分析
    顧客、競合、自社の3つの要素を分析して、ビジネス戦略を構築します。

  • VRIO分析
    自社の資源や能力を評価し、持続可能な競争力を見極めます。

  • STP分析
    市場をセグメントに分け、ターゲット市場を選定し、適切なポジショニングを行います。

  • SWOT・クロスSWOT分析
    自社の強み・弱み、機会・脅威を評価し、戦略を導き出します。

新規事業計画のフレームワーク

  • 4C・4P分析
    市場を顧客、コスト、利便性、コミュニケーションの観点から分析し、マーケティング戦略を策定します。

  • 5フォース分析
    業界の競争構造を理解し、競争力を強化するための戦略を考えます。

  • 9セルフレームワーク
    市場の魅力と事業の競争力を評価し、投資すべき領域を特定します。

  • バリューチェーン分析
    製品やサービスが価値を創出する過程を評価し、コスト削減や差別化の機会を見つけます。

マーケティング戦略のフレームワーク

  • AIDMA
    顧客の購買行動プロセスを理解し、マーケティング戦略を最適化します。

  • RFM分析
    顧客の購買行動を分析し、ターゲット顧客に最適なマーケティング戦略を策定します。

  • カスタマージャーニーマップ
    顧客の購入プロセス全体を視覚化し、顧客体験の向上を図ります。

改良・修正のフレームワーク

  • PDCAサイクル
    計画、実行、評価、改善のサイクルを回して、事業プロセスを継続的に改善します。

  • カイゼン
    小さな改善を積み重ねることで、業務効率や品質を向上させます。

  • フィードバックループ
    顧客からのフィードバックを活用し、製品やサービスを改良します。

  • リーンスタートアップ
    少ないリソースで製品を市場に投入し、顧客の反応を基に継続的に改善します。

新規事業を成功に導くフレームワーク活用のポイント

フレームワークを効果的に活用するために、以下の点に注意してください。

  • 客観的に分析する
    自社の願望や思い込みを排除し、客観的なデータや情報に基づいて判断することが重要です。

  • 複数のフレームワークを活用する
    異なる角度から事業を分析するために、複数のフレームワークを組み合わせて活用します。

  • 新規事業の目的を常に意識する
    事業の目標や市場でのポジショニングを忘れず、関連性の高い情報に集中します。

まとめ

新規事業の立ち上げに役立つフレームワークについて解説しました。自社に適したフレームワークを選定し、効果的に活用することで、新規事業の成功に向けた道筋を明確にできます。

また、新規事業の立ち上げは、組織全体に影響を与える大規模なプロジェクトとなることが多いため、プロジェクト管理は外部の専門家に依頼するのも一つの方法です。ブリッジコーポレーションでは、PMOサービスを提供し、プロジェクトの立ち上げや進行管理をサポートいたします。新規事業の立ち上げを検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?