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職人が大切にされる国
日本の老舗は尊敬されています。
創業100年。代々受け継がれてて来た秘伝の味。と言われると、とても食べたくなります。
一方、お隣韓国では、3代続く老舗がほとんどないとか。
韓国で老舗がない理由としてよく言われるのが、「偉い人は何もしない」という考え方。
一方日本では、室町幕府8代将軍足利義政は、和室(書院造)を作った人物として知られています。
それまでの、日本の部屋は板敷の床、今でいうフローリングのような感じでした。
畳、床の間、障子、襖。
襖を開けると庭が広がる。
今の和室の原型が銀閣寺になります。
彼は、応仁の乱を引き起こし、政治的には無能と言っても過言ではありませんが、日本の文化面の功労者でもあります。
室町文化から「能」「懐石」「歌舞伎」「華道」「茶道」などが生まれました。
細川幽斎は大名ながら料理の腕前が素晴らしかったという逸話も残っています。
偉い人と言われる人も職人的な側面がありました。
日本には創業100年以上の老舗企業が個人事業なども含めると10万社ほどあるとも言われ、世界的に見ても非常に多い部類に入る事でしょう。
今のビジネスシーンでは、「早く、大量に、効率的に」ということが求められています。
一方、職人の世界では、一つ一つ丁寧に長い時間をかけて一つのものを作っていきます。
厳しい修行を経て、細かいところに気を使い、自分の納得いく作品を作り上げていく。
それは、まさに今のビジネスで求められていることの真逆です。
その影響もあってか、職人の後継者不足ということが言われています。
戦後の大量生産の波にのまれ、消費者が大量生産品を選ぶようになりました。
しかし、その価値観に変化をもたらす時期が来はじめているように思います。
人の幸せは何かと考えたとき、没頭している時間こそ幸せな時間ではないかと最近思うようになりました。
子どものころ遊んでいる時間は早いのに、勉強の時間は遅いと感じていました。
仕事も集中しているときはあっという間ですが、私にとって嫌な単調なことをしていると時間がなかなか経ちません。
そのように生きがいに感じていることや楽しいことに没頭している時間が長いほど幸せではないか。
職人も一つ一つ丁寧に時間をかけて作っているその時間こそが幸せな時間ではないのかなと思ったりします。
そう考えると「早く、大量に、効率よく」という働き方は本来は自然ではなく、そこに無理が来てストレスを感じる人が多いかもしれないと考えると、今後は、職人的な働き方へ戻ってくる可能性もあるのかなと思ったりします。
そういう意味では、昔から職人が大切にされる日本では、今は幸福度が低い国となっていますが、働き方や考え方が変わることで、幸せな国へと変わるかもしれない。
そんな期待を長い目で持っています。