無意識に、好きなことにフタをしてしてないか?
前々回の投稿で、
電車の真ん前を陣取るおばさんに負けて、我慢していたという話。
結局のところ、
恨めしそうに見ていたのはおばさんではなくわたしのほうで、
我慢せず、小さなことでも「好き」を優先しようと気づけた日。
それ以後、
他にも無意識に我慢して、
好きなことをあきらめていることもありそうだな、と
注意深く探求していたある日の休日のことです。
リラックスしていて、
時間もあって、
お昼寝しそうなふんわりした瞬間、
わたしはよく自分自身に話しかけるのですが、
そのとき出たのは、
「いつか、いつかなぁ、レンタカー借りてさ、
あーちゃん(あざらし)も一緒にさ、淡路にドライブ行くのもいいなぁ」
でした。
そして、ふんわり眠りに入ろうとしたのですが、
いや、まてよ?とストップがかかりました。
なんで、いつか?
いつかは来ないよ。
なんで、今じゃないの?
今じゃいけない理由があるの?
眠りに入りそうな気持よさは消え失せ、
しっぽを掴んでしまったものだから、追求しなければおさまらない。
そして、
ああ!と気づけたのです。
わたし、めちゃくちゃ車の運転好きやったん!
ということに。
忘れもしない。
まだ学生だった頃、友達の車でドライブいていたとき、
たまたますれ違ったイタ車のブルーのフィアットパンダ。
わたしは残念ながら人間にインスピレーションを感じたことないのですが、
たった一回感じたインスピレーションが、
このパンダだったのです!
「わたし、この車に絶対乗る!乗りたい!」
それから5、6年後でしょうか?
2台目に、イラストのモスグリーンの新車のフィアットパンダを迎えました。
四駆のマニュアルミッション。
街乗りに四駆は疑問ですが、最高に大好きな相棒でした。
ほんと、相棒、という言葉が一番しっくりくるほどの。
パーツひとつ眺めては、うっとりしていたものです。
乗せてもらうよりも、運転するほうが好きで、
平日は、ブラックデザイン事務所通うのに片道約50Km運転し、
休みは休みでリラックスするために
好きな音楽をかけてドライブをしました。
それほど大好きだった車の運転。
関西に引っ越してきてからは、帰省してレンタカーして、
年に1回か2回乗る程度。
ここ数年はわけあって帰省していないから、車を借りる理由もなく
まったく乗っていなかったのです。
ここまで考えがいきついて、
なぜ今まで、こちらでレンタカーする発想にならなかったのか
考えてみると、
①関西(都会)の道走ったことないから怖い
②道がわからない
③セルフのガソリンの入れ方がわからない
④煽り運転されたらどうしょう、事故にあったらどうしよう(笑)
⑤お金がかかる
→結論、めんどくさい
交通の便の良いこちらでは、電車やバスを使うのが安心だ。
という発想になって、いつのまにか
大好きだった車にフタをして、安全で安易なほうに逃げていたのです。
ここまでいきついたら、、、
やるしかないのです、レンタカー借りて、アザラシのせて、
淡路まで行くことを。
内なる自分に約束したから。
ひさびさの運転、ド緊張ですが冒険してきます。
(と言っても、決行は春で、今予習で淡路のYouTube見まくっています)
(見まくりすぎて、若干行った気になっています)
余談ですが、
相棒のモスグリーンのフィアットパンダ。
関西に引っ越したことで維持が難しかったので、
予想以上に高値で引き取ってくれる車屋さんに譲ることにしました。
最後の日。
4時にその車屋さんに引き渡すまで、相棒と朝からドライブしました。
お昼食べるため止めると次乗るときエンスト、
止めるたびエンスト、
今までこんなことなかったのに3回くらいエンストしました。
さよならが、いややったんやろうなぁ。
ごめんな。
泣きながら夕方、車屋さんに乗っていきました。
引き渡して、
その場から去るとき、後ろ髪引かれる思いでふと振り返ると、
モスグリーンのパンダが、
すごく寂しそうなたたずまいで。
泣きながら歩みを進めました。
夕陽の中でのその光景が、
思い出すたび、今でも、わたしの胸を締め付けます。