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「どんなことがあってもボクはボクの味方だよ」

急に寒くなった土曜日の朝

病院の開院時間より少し早めに最寄駅に着いた僕は、不意の尿意に襲われて、あてどなく駅前の周辺を小走りで彷徨っていた。

いつ漏れてもおかしくない

そんな切羽詰まった危機的状況の中、僕の口から不意について出たのは、

「どんなことがあってもボクはボクの味方だよ」

というフレーズだった。

これって人によってはもしかしたら言うまでもない、当たり前すぎるフレーズなのかもしれないけど、少なくとも今までのボクにとっては、なかなかどうして難しいことだったから、そんなことを無意識につぶやいている自分にちょっと、いや、かなり驚いている。

けど、だからといって、お漏らしはやっぱり嫌だから、いよいよダメだ、と思った瞬間、視界に飛び込んできたカフェに入って、ギリギリセーフのタイミングで用を足した後、今朝3杯目となるコーヒーを飲んでいるところである。

ふっー!

全身のあらゆる器官が弛緩していくのが分かる。

そして、カップを持つ両の手のひらに確かな温もりを感じながら僕は、北風吹く街の上空をふと見上げてみた。

そこには、

思わず気持ちが弾むような

秋晴れの空

が広がってたんだ。

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