今の時代がいちばんいいよ日記 2024/2/17-18
男は黙ってストロベリーパフェ
土曜日の午前11時
家族のいちご狩りに着いていく。しかし、僕は狩りたくなるほどにはいちご好きではなかったから、妻と息子が狩りに出ている間、農園に併設されたカフェでいちごパフェを食べながら待つことにする。
いちご、生クリーム、練乳風味のアイス、クラッシュした胚芽ビスケット
というシンプルな仕立てのパフェだったけと、あの魔法のスティックみたいな長めのパフェスプーンでそいつをひとすくいして口に含んだ瞬間、思わず本宮ひろしの漫画みたいにぐわっ!と目が見開いてしまったくらい、
ほ〜〜〜〜んと〜〜〜
に美味しかった。
そして、そんな僕の脳裏に、ふと、昔、僕の目の前でめちゃくちゃ美味しそうに、そして、めちゃくちゃ幸せそうにパフェを食べていたある友人の顔が思い浮かぶ。
テーブルマナーでは育ちの良さは測れても人の良さは測れない
でも、美味しいものを食べた時にその美味しさをちゃんと全身で表現できる人にきっと悪い人はいない
というのがそんな僕の今までの経験則によるちょっとした格言である。
モブサイコー!
息子がテレビで観ていた「モブサイコ100」というアニメをたまたま一緒に最終回までの6話くらいをまとめて見た。
ちなみに僕にはこれが初見だったから過去の経緯とか登場人物の性格や相関図とか一切分からなかったけど、めちゃくちゃ感動してしまった。
というか、気づいたら号泣していた。
その姿を見た息子と妻から、
「登場人物にすぐ自分を重ねがちなのは、まさにお父さんあるあるだよね」
と終始冷やかされながら、それでも涙は止まらなかった。
最終回
ある出来事がトリガーとなり、まるでダムが決壊したみたいにそれまでずっと外に出さずに心に封印していた負の感情が一気に爆発してしまった主人公は、自分の能力を全解放し街を破壊し始める。
その主人公をなんとか必死に止めようとする彼の弟や友人たちやかつての好敵手(ライバル)たち。
しかし、まるで台風の目のようになってしまった彼にことごとく跳ね返されてしまう。
でも、最後に主人公が師匠のように慕っていた青年の、ある思いがけない告白によって、ようやく彼はハッと我に帰り、いつもの穏やかで優しい三白眼の姿に戻ったのだった。
この時、僕は勝手に主人公の気持ちが分かったような気持ちになっていた。
そう、彼は、きっと、この瞬間、
なんで僕だけ
から
僕だけじゃない
にちゃんとマインドセット出来たのだ。
僕自身、最近、それに気づけたことでずいぶん気持ちが楽になったんだよね。
あと、やはりストレスは溜め込まずに小出しに掃き出すことも大事だ。
そして、いわゆるよい子ほど、優しい人ほど溜めがちだから、もしそーゆー人が周りにいたら、みんなも声をかけてたまに本音を聞き出してほしい。ちなみに僕の場合は、息子にそうするように心がけている。
卓球親子
最近、息子が卓球に興味を持ち始めたので、週末、市の体育館で二人でやるのが習慣化しつつある。その日の夕方も気づいたら2時間くらい練習していた。
僕は部活でやっていたわけではなく、大学時代と社会人になってから、インターハイとかに出た友人たちにたまたま習っていただけだけど、そのせいで実はまあまあうまい。
あのときはただ楽しくてやっていただけだけど、今、こんな風に息子にコーチできてるのはまさにそのおかげだから、本当に彼らには感謝の言葉しかないし、どうかみんな幸せに暮らしてくれ、って心の中で祈ったのだった。
ジェントルマンのやせ我慢
日曜日の午前
息子が「キングスマン ファーストエージェント」を見たいというので、ヤベェと思いながら家族3人でアマプラで観賞した。
すると、案の定、
「ご子息はお亡くなりになられました」
のシーンからまた涙が止まらなくなってしまった。
その後、髭も伸ばし放題で酒を浴びるように飲み続けるという分かりやすいやさぐれ方をする主人公の中年おじさんがとにかく可愛かった。
しかし、ある日、彼の部下の女性からのこんな一言が、そんな主人公の目を覚まさせる。
「私もあなたの息子さんが立派に成長するのを楽しみにしていました。でも、残念ながらそれはもう叶わない。だったら、彼が理想にしてなりたかった人に、あなたが代わりになるべきだと思います」
そして、これをきっかけに、主人公はまさに見た目も中身も正真正銘の英国紳士になった
ように僕には見えた。
つまり、英国紳士とは、ある意味、
やせ我慢の人
なのかもしれない。
しかし、それは武士はくわねど高楊枝的な日本人のそれとは明らかに違うものだとも感じた。
何故なら、日本人のそれは所詮、単なる見栄っ張りに過ぎないのに対して、英国紳士のやせ我慢には、ちゃんと
愛
が込められていると感じたからだ。
だから、僕もいつかそんな英国紳士のようになって、たとえば愛する息子が戦争で命を失うような未来にならないように、毎日をごまかさずに誠心誠意生きていきたい。
そう、自分のためになんてたいして頑張れないけれど、愛する人のためならば、それこそやせ我慢だって平気で出来る
そんな人間の底力や可能性に僕は一縷の望みをかけたい、って割と本気で思っている。