袋小路の平日
先週の土曜日、鍼の先生のところに行ったら、
「疲労がかなり蓄積してますね。いちどで取るのは無理なので、これからちょくちょく来てください」
と言われた。
さすがだなあ、と思った。
だって実際、僕はめちゃくちゃ疲れていたからだ。
そして、これを書いている今だって、身体が痛くて重くてダルくて仕方がない(特に腰の下あたりが痛くてめちゃくちゃ辛い)
そして、そんな状態になるくらい必死にやっているにも関わらず、
僕は新しい仕事がなかなか覚えられず、昨日、いよいよ教育係の社員から、割とガチにダメ出しされた。年寄りだから仕方ないと同情までされた。
「そりゃそうだよな」
自分でも納得したし、彼のアドバイスも的確だったから、僕は早速、それに従って新しいやり方を試すことに決めたのだった。
「できないんだったら人の3倍も4倍も努力するしかないよな、そう、あのキャプテンの谷口くんみたいに」
僕の心はまだ折れていなかった。
しかし、それはつまりさらに自分の身体に負担をかけることを意味していた。
だから、僕はその大切な相棒に向かって、
「一緒にやれそうかな?」
と尋ねてみた。
すると、
「このままだと背骨からボキっと折れてしまいそうだ」
と彼は泣きそうな声で答えたのだった。
なぜこんなことになったのか。
つまるところ、心がタフになったせいで、身体を酷使できるようになってしまったことが全ての元凶なのだろう(意識的に休みはさせていたつもりではあったけど)
「僕が鈍臭くて間抜けなばっかりにずっと無理させてごめんよ」
「辛いはずなのに必死についてくれてありがとな」
僕は彼に向かってそう声をかけた。
返事はなかった。
その代わりに
「痛い、痛い、痛い」
という横山弁護士みたいな悲鳴が聞こえるばかりだった。
彼の状態を考慮したフォーメーションを新たに構築しないとマズイな
それも可及的速やかに。
そう思った。
でも、いったい何をどうしたらいいのか?
実際のところ、今の僕はただ途方に暮れるばかりだし、きっと何も変えることが出来ないままこのまま突き進むような気がしてならない。
困った。
本当に困っている。
「