呪術廻戦が終わった日、僕は銀河鉄道で旅に出る
旅とは言ってもあくまで比喩であって、単に今の職場を離れるだけの話だけど・・。
でも、
「人生とは旅だ」
という文脈で言えば、今回の異動は、
結構な旅かもしれないな、と今から期待と不安に胸を高鳴らせている自分がいるのも本当のところだ。
ちなみに「呪術廻戦」はもちろん大好きだけど、僕のことをずっとそばで支え見守ってくれていた仕事のパートナーから、今朝、届いたLINEには、こんなメッセージが書かれていた。
「最終出社日、今日、N.O.T.Eさんが歩いて会社に向かう姿を想像すると、なぜかBGMは「銀河鉄道999」が流れていますw 晴れやかで素晴らしい1日になりますように・・・!」
それを読んで、子供の頃、テレビで「銀河鉄道999」を夢中になって観ていたこと、そして、主人公の星野鉄郎を見ながら「こんな男の子になりたいなぁ」とぼんやりと思っていたことを思い出した。
確かに五条悟も夏油傑もキャプテンハーロックもみんなカッコよすぎてどこまで行っても憧れの存在に過ぎないのだけど、星野鉄郎は、こんな僕でもなれるかもしれない、そんな風に思わせてくれる唯一の主人公キャラだった。
確かに、天パ、短足、鼻ぺちゃの3拍子揃った醜男で、喜怒哀楽はすぐに表に出しておよそクールとは程遠いし(美女の前ではすぐ鼻の下を伸ばすし(笑))、めっちゃ不器用だし、何かと言えば、
「メ~テル!!」
って大声で叫んで、はた迷惑だし(笑)、決して人から(特に女子からは)憧れられるようなタイプの主人公ではなかったと思う。
しかし、今にして思うと、鉄郎は、少なくとも僕が考える人間として大切なもの、すなわち、
夢をあきらめない強い心
誰かを思いやる気持ち
自分の気持ちに嘘をつかずに正直に生きていくこと
をすべて兼ね備えていたような気がする。
というか、本当に格好つけずに、ときに涙で顔をグチャグチャにしながら、ひたむきにガムシャラに生きている彼の姿が、当時の僕にとってはめちゃくちゃ胸アツだったんだよなぁ。
だから、50歳にもなって、20歳以上も年が離れた美女から、はなむけの歌として
「銀河鉄道999」の歌を送られたことが、実は何気にめちゃくちゃうれしかったりするのだ。
そんな僕は、今、こんな風に独りごちている。
「もしかしたら、彼女もまた、僕がこれまでに出会ってきた「メーテル」の一人だったのかもしれない」
と。
もちろん最後のキスはなかったけれど(笑)、今日、そのメーテルときちんとお別れを果たすことが出来た僕はまた、新しい銀河鉄道999に乗って、
人生という長い旅を続けていくのだろう。
「さあ、いくんだ、その顔を上げて!」
そう、
安らぎよりも素晴らしいものを、
求めてね。