「大好き」がある、このボクのさえない日常
今週の日曜から急に息子がおやすみ前に、
「お父さん、大好きだよ」
と言うようになった。
2、3才の幼児ならまだしも、もう11才になる男の子だから、最初は、ちょっとびっくりした。
なんか買って欲しいものでもあるのかな、と下衆に勘ぐったりもした。
でも、その翌日も、またその翌日も、そして、昨日も変わらず、同じトーンで、彼が
「お父さん、大好きだよ」
と言ってくれるのを聞いているうちに、彼の意図がなんとなく分かったような気がした。
そう思えたのは、おそらく昨日そう言いながら、彼が小さな腕を僕の大きなお腹に回してぎゅっと優しく抱きしめてくれたおかげもあるかもしれない。
きっと彼の心の中の林修先生が発動したのだ。
(お父さんに大好きを言うなら)
「今でしょ!」
と。
相変わらず身体はクタクタだし、気づいたら左のき◯たまがいつもの倍くらいの大きさまでぱんぱんに膨れ上がっている、なんだかいろいろダメダメな冴えない僕だけど、この魔法の言葉があれば、少なくとも今日一日は何とか乗り越えられそうだ。
だって、息子から大好きって言ってもらえる今日の自分は、どう控えめにみても幸せには違いないからだ。