![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118377911/rectangle_large_type_2_200ac17e66c64c55471a0b6f78e0c448.jpg?width=1200)
#9 日帰り京丹後
2023年10月7日。
7日、8日、9日の3連休のうち、8日と9日が雨予報だったので、これは7日のうちに出掛けておかないと!ということで、気が付くと車を京丹後方面へ走らせていました。
京都縦貫道に乗り京都市から北へ向かうと、どうしても日本三景の『天橋立』や舟屋の里『伊根町』や京都最北端『経ヶ岬』などに絶対的に向かいたくなるが、ここはぐっと我慢して、今回はどちらかと言えば、『じゃない方(失礼!)』の、下記の3本立てで、海の京都方面を巡りました。
日本唯一の狛猫がいる
『金刀比羅神社』
家を出る直前に、京丹後地域の観光スポットを検索していると引っかかった『日本唯一の狛猫』という言葉。
猫好きとしては、これは是非とも行っておかなければなりますまい。
京都市内を10時頃出発し、途中、宮津で買い物をしたり、天橋立市場食堂街に寄ったり、ゆっくりと回っていると14時半頃、ようやく峰山の金刀比羅神社に到着しました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118446402/picture_pc_b89000312bb323c478a68a505b35adf4.jpg?width=1200)
なにやらお神輿が…
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118446310/picture_pc_800c80a4e8a33cfedb0bc076e8f0e8c5.jpg?width=1200)
立派な山車が置かれていました
後で調べてみると、翌10月8日は例祭 神輿渡御祭だったようで、境内では祭囃子も聞こえ、お祭りの準備が着々と進められている様子でした。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118446255/picture_pc_6cda5865a6673679cdb1a5da5ca7ad38.jpg?width=1200)
『こまねこのお話』は下記に転載しました
こまねこのお話
ここ丹後・峰山は、丹後ちりめん発祥の地です。
ちりめんの絹、養蚕の大敵は「ネズミ」です。
ネズミは、マユや蚕などを食い荒らした大損害をもたらします。
そこでネコの登場です。
ネコは、ネズミを追いやり、ちりめんを守る大切な存在でした。
そして、今もこの丹後峰山の地で「機織養蚕の守護神」にお仕えしています。
当社木島神社は、山城国(現京都市)の養蚕の神、木嶋神社から、地元ちりめん織業者らの信仰によってお迎されました。
このちりめんの神に仕えるのは、イヌではなくネコとなったのです。
ふむふむ。
ちりめんを守るため、ネズミ退治の猫さんが駆り出されたのですね。
だから世にも珍しい狛猫が誕生したんだ。
かつて約20年一緒に暮らした『きんた』も、ドタドタ家中を走り回ってると思ったら、ネズミを捕まえて私の枕元に置いていったっけ。
あの時は正直困惑したけれど、彼なりの私に対する親愛の情と捉え、たくさん褒めてあげました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118733810/picture_pc_7f1e150e796603afb01db1eb4736d3ba.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118765233/picture_pc_8c8476d4826fab24cf96060e5e3b3eef.jpg?width=1200)
母猫に抱かれた仔猫
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118765308/picture_pc_a6b28140781be95a05154bf1f062f8c7.jpg?width=1200)
胸を張って凛々しい佇まい
写真に収め損ねたけど、御朱印や絵馬も狛猫仕様になっていて、可愛かったです。また境内の階段脇には、絵付された猫型の陶器もたくさん陳列されていました。
近所の和菓子屋さんなどでは、狛猫をモチーフにしたお菓子屋やばら寿司などを購入することができるようで、こちらに寄られた際のお土産にうってつけです。
安藤忠雄建築の美術館
『和久傳ノ森 森の中の家 安野光雅館』
安野光雅さんというと、子供の頃から本屋で見かける絵本や挿画、デパートの催事場絵画展示販売で見かける版画、外国を題材にした優しい色調で淡い水彩の風景画を描く人という印象でした。
その安野さんの画業のほんの一部を垣間見ることができる、「安野光雅『旅の絵本Ⅱ』―イタリア編―・『歌の風景』」が開催中だったので、『
和久傳ノ森 森の中の家 安野光雅館』に行って参りました。
金刀比羅神社から久美浜湾の方へ車で15分〜20分程度でしょうか、美術館は山の中にひっそりと佇んでいました。
植樹でデザインされた森に抱かれた美術館は、安藤忠雄さんの設計で、芝生の緑と美術館に続く長い回廊が訪問者を誘います。そしてその先には、杉板張りの黒い外壁が印象的な建造物(美術館)が待ち構えています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118936946/picture_pc_8e7d5004079ee8727021dfdc5a115324.jpg?width=1200)
『森の中の家 安野光雅館』
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118937051/picture_pc_3b7054f90da2e018e822fffe01339260.jpg?width=1200)
正面に見えるのは併設された、
工房レストランwakuden MORIと
ミュージアムショップ
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118937208/picture_pc_997a58a5005ac8f8f3f195d9b1b8f4c8.jpg?width=1200)
美術館へ続く回廊
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118937254/picture_pc_16c7e3536485251c374206d7adafc9e5.jpg?width=1200)
奥の黒いのが美術館。カエルは我々が鑑賞している間もずっと同じ場所でじっーとしていました
3連休の唯一の晴れ日だから、大勢の人手を想像を覚悟して、丹後の食材や和久傳ノ森で収穫された食材を使った工房レストランwakuden MORIでの食事を諦めていたのですが、思いの外美術館は空いていて、我々が滞在している1時間半の間に4組程度の人手しかなかったので、ほぼ貸切状態でじっくり作品を鑑賞することが出来ました。
間近で見た安野さんの仕事は繊細でとても温かく、一枚の絵にもストーリーや遊び心が詰め込まれているので、いくらでも眺められる、そんな絵でした。
安野ワールドにすっかり魅了されたので、ミュージアムショップで絵本を購入したいと思ったのですが、今見てきたばかりの原画の感動が残っている状態で、印刷された本を見ると駄目ですね。印刷範囲や原画との拡大率の違いが気になってしまい購入する気になれなかったです。
皮肉なことですが、絵本の購入はこの感動の余韻が薄れてからにしようと思い、代わりに絵葉書を数枚購入しました。
和久傳ノ森には『森の中の家 安野光雅館』の他に和久傳の『久美浜工房』があり、人気のれんこん菓子『西湖』やお総菜などの商品が一つ一つ手作業で、計量や箱詰めなどの包装作業を経て出来上がっていく様子を見学することができます。
我々が工房に着いたのは16時半頃だったので、その日の作業は殆ど終えていたと思うのですが、それでも残って作業をされている方と目が合うと、窓越しに会釈をして下さるので、作業の手を止めてしまうのを恐縮しながら、中庭の回廊を巡り、見学させていただきました。
砂州を挟んで日本海と隔てられた潟湖
『久美浜湾』
和久傳ノ森を後にした我々は、本日のプチ遠出の締めくくりに、海を見に久美浜湾へ向かいました。
内陸(京都市内)に住んでいると、定期的に琵琶湖ではない本当の海が見たくなるんです。
久美浜湾は、周辺に公園・キャンプ場・ゴルフ場・寺社・温泉などが点在した風光明媚な景勝地です。
豊かな漁場は1年を通して日本海の新鮮な海の幸を堪能することができ、
特に冬場は牡蠣や松葉蟹の冬の味覚目当てのお客様で周囲の旅館や民宿は賑わうそうです。
見どころは、日本海と久美浜湾に挟まれた地形が天橋立に似ている小天橋や、湾西部に突き出した大明神岬には11の古墳群が散在した大明神古墳群があり、神秘的ロマンを感じにくる観光客もいらっしゃるようです。
そんな自然豊かで美しい久美浜湾をじっくりと堪能したいところですが、我々が久美浜に到着したのは17時を過ぎていたので、一周約15キロの道をゆっくりドライブすることぐらいしかできませんでした。
それでも小天橋を通過している時、左手に見える湾内の内海の穏やかさが嘘のように、右手に見える日本海は荒ぶっていて、そのコントラストが非現実的で、なんだか知らない土地に来た高揚感を覚えました。
途中、小天橋海水浴場に寄ってしばらく海を眺めていました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119449765/picture_pc_7a5bfb5ff9da4501f88e954cfddd552b.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119449767/picture_pc_a99ed2533a58efe8b86da456012f745a.jpg?width=1200)
水飛沫が飛んできます
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119449768/picture_pc_ad8314782c3c1ecf0223d9dad427c534.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119449773/picture_pc_de6bd0344699f8fdd88188eb33136e48.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119449770/picture_pc_c7d220088483d460c1c4e8b9a2b3a581.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119449771/picture_pc_d6d1e65719ac6465e576f0dc152a9c9d.jpg?width=1200)
私の写真では荒々しさが伝わりませんが、5割り増しくらいで凄かったです。
車に戻る頃には飛んできた水飛沫で体も顔も髪の毛も、潮まみれでした。
まとめ
この日の京丹後地方は、峰山から久美浜に渡って昼夜問わず、様々な場所でお神輿や山車の巡行に遭遇しました。
地区一帯が氏神祭だったようで、知らなかったとはいえ、偶然このような時期に京丹後を回ることができ、お祭り気分も味わうことができ、大変ラッキーだったと思います。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119149349/picture_pc_42e010143e845654fb3367daeabd9b48.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119149274/picture_pc_08995f0af4a15b1eef06c3819b561cbd.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119221848/picture_pc_7d08231597a4d613d26ec21560ddfabb.png?width=1200)
花火が打ち上がっていました
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118596488/picture_pc_d6976bdcaae9a0f1a71f143bd6379ef3.jpg?width=1200)
旅情を掻き立てる雰囲気とお味。
大変美味しゅうございましたとさ