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ストレスチェックと、もやもやとワクワクと。
年に1度、ストレスチェックテストなるものを受けている。
「あなたが困ったとき、次の人たちはどれくらい頼りになりますか?」
1)上司 2)同僚 3)家族 4)友人
非常に、かなり、多少、全くない。
みたいな細かい質問が、延々と続く。
いつもあった、ときどきあった、しばしばあった、ほとんどなかった。
そうだ、まぁそうだ、やや違う、違う。
「ときどきあった」にチェックしながら、
うーん、と悩み、結局「いつもあった」に変えたり、
「やや違う」にチェックしたあとに、
散々迷って、「違う」に直したり。
自分のなかで、なかなかに葛藤する。
ストレスチェックテストだけでない。
病院の問診票や、頼まれたアンケート、
知っている人に見られるわけではないのだが、
しばしば、嘘の回答をしてしまう。
誰に忖度をしているのか、わからないけれど、
こんな自分に見られるのはどうだろう……という気持ちが働いて、
1ランク上げたり、下げたり、本当はそうでない回答をしている自分がいる。
で、そんなとき、なんとなく自分のなかで、
「これ、ちょっと違うよなぁ……」という違和感を抱いちゃっている。
人はよく(自分も含め)「自分に正直であれ!」というけれど、
思っている以上に、人は正直な生き物だと思う。
って、ストレスチェックテストで嘘ついているお前が言うな!という感じだけど。
でも、ちょっと違う回答にチェックを入れるたび、
胸がちくっと痛む。
それって、正直の表れなんじゃないかと思う。
先日も、「最近いいなと思ったドラマをあげてください」と言われ、
つらつらと書き出してみたのだけれど、
何本かは、なんとなく違う気がして
うんうんと唸った後、ばさっと削除した。
書き出していくと、自分の気持ちかどうか、不思議なほどわかる。
口にしたときもそうだ。
ほんとはそう思っていないことを、口にしたときは、楽しくない。
大人なので、上手にやれているかもしれないけれど、
自分のなかでは、ぎくしゃくしていて、気持ちが悪い。
そのとき、あぁ私は、そうは思っていないんだ、と気づく。
そんな場面が、『梨泰院クラス』にあった。
日本でもリメイクされた、あの大ヒットドラマだ。
それは、主人公のセロイ(扮パク・ソジュン)が長年片想いしてきた同級生スア(扮クォン・ナラ)から、「今でもまだ私のことが好きか」と問われる場面。
以前なら、「好きだ」とはっきり口にできた彼が、この場面では、そう口にできない。
口にしようとしても、彼のなかの何かがしっくり来ないのだ。
自分は、ずっとスアのことが好きだと思っていたのに、そうではなくなっている自分に、口にしようとして気づくセロイ。
こういうことって、あるよなぁ。
「好きですか?」と言われて、即「好きです!」と言えるときは、ワクワクするし、テンションも上がるのだけど、
無理やり「……好き……かな」と言っても、居心地が悪くて仕方ない。
「やりますか?」と訊かれて、「やります!」と言えないとき。
あるいは、「今後やりたいことは何ですか?」と訊かれて、「◯◯をやってみたいかな、と……」と答えたものの、もやっとするとき。
ポーカーフェイスでごまかせても、
なんとなく口にできたとしても、
「そうじゃない」ときは、心が求めていないことなんだろう。
そういう意味で、心は正直だなと思う。
だって、内心、平気じゃないもの。
嘘発見器をかけられたら、きっと反応してしまうもの。
話は変わって。
この数年、自分の今後について、どんな思いで夢を描いていこうか、ずっと考え続けていたのだけれど。
いろいろ思いついたことを書き出しても、ずっとしっくり来ずにいた。
それが、少し前に「エンタメと言葉の力を信じたい」という気持ちが沸いてきて、それをノートに書いたら、とてもワクワクした。
そうか、これだったか!と、自分のなかで腑に落ちた次第だ。
(これは、大好きな田代親世さんが口にした言葉がきっかけになっているのだけど、その話はまたいつか)
ワクワクするか、もやもやするか、
書いたり、口にしたときの、自分の反応で、意外にわかるものだなと思った。
たとえば、推しのことをつらつらと書いているとき、
本当に好きなものについて、しゃべっているとき、
心は喜んでいるんだろうなと思う。
正直な気持ちを書いているとき、口にしているとき、気持ちは高まるんだなぁ。
というわけで。
たとえ、嘘の回答をしたとしても、もやもやを感じているなら、正直なんだと思う。
意外とみんな、素直なんだと思う。
本当の気持ちかどうか、自分でもわからないとき、
書いたり、口にしてみれば、意外とあっさりわかるんだと思う。
今日のnoteは、そんな話です。
全然関係ないけど、先日お誕生日のプレゼントにもらった奥能登のポテトチップスがあまりにも美味しかったので、どうしても伝えたくなった。
これ、心の反応だと思う。
だって、本当に美味しかったから!
美味しかった!と書いているだけで、テンションがあがるから!
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