柔道場によくいる教え魔の話
1人で市営武道館に出稽古行ってた時に、天然パーマの黒帯オジさんに声をかけられた。
(出稽古に行ったことがある人ならわかると思うが、どこの所属が全くわからないおじさんがたまに練習に来ていて、学生相手に技術指導をして満足気に帰るやつ)
当時どうすれば相手を投げられるのか全く分からず、組んでも投げられたり返されたり、良い組み手になっても技に入れなかったりと四苦八苦していた。あまり筋力もなく、ヒョロヒョロした体型だったので。そもそも基礎が出来ていなかった。
天然パーマの黒帯オジさんは、「お前は内股をやれ」と、何故か上から目線で指図してきた。いや、俺は内股より背負い投げやりたいんだけとな…と思いながらも断ることが出来ず、内股の打ち込みをひたすらやらされ、乱取りでも内股しかかけるなみたいなことを言われたが、全く技が掛からなかった。
乱取り中は、
「違う、そうじゃない!こうだ!」
「釣り手をもっとこうしろ!そうじゃない!」
と否定ばかりしてきた。
練習か終わり、整理体操をしていると
「いいか、柔道の練習はキツイんだよ、辛いんだよ。」と、毎回呪いのように唱えながら柔軟体操を無理矢理やらされた。
柔軟体操は、無理に押したりしていけない。
天然パーマおじさをは、ギリギリと背中を押してきて痛いのに力を全く緩めなかった。
「いや、この人まず誰なの?」
と思っていたし、一緒に会話をしていても楽しいと思えたことが一度もなかった。
今思うと、そもそもこのおじさんは非常にコミュニケーション能力が低かった。
選手のやる気を引き出すことも出来ないくせにごちゃごちゃ言ってんじゃねーよと思う。(いきなり口悪い)
柔道のネガティヴな部分しか教えられない指導者に強い人はいないと思う。
特に、柔道始めたての頃は、柔道の楽しさを感じることが最優先。技が掛からなくても、返されても一生懸命技を出していくことが大事だし、柔軟体操やるにしても面白おかしくやってナンボ。