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「1文字=1g?」── 言葉の重さを感じるとき

ふと、変なことを考えた。

「1文字って何グラムだろう?」

意味のない妄想だとわかっているけれど、どうしても気になった。
「1」は1gくらいの気がする。
「あ」は3gくらい。
でも「薔」はどうだろう? なんだか100gくらいありそうだ。
ひらがなよりも、漢字のほうがずっしりと重たく感じるのは、私だけだろうか。


文字の「物理的な軽さ」と「感覚的な重さ」

実際には、どの文字も本のページに印刷されたときの重さは変わらない。
でも、読む側の体感は違う。

最近、ビジネス書を手に取って驚いた。
フォントが異常に大きく、ページの上と下にやたらと広い余白がある。
「これ、中学生の教科書かな?」と思うくらいに、1ページあたりの文字数が少ない。

私が読んできた本と何が違うんだろう?

もしかしたら、現代人は「文字に食傷気味」なのではないか? という考えが浮かんだ。


「情報を胃もたれせずに摂取する」時代

今、世の中は情報であふれかえっている。
スマホを開けば、X(Twitter)、Instagram、TikTok、YouTubeショート…。
短い動画や、短い文章が次々と流れ込んでくる。

一昔前は、「本を読め」「情報をたくさん仕入れろ」と言われていた。
でも今は、情報がありすぎて、むしろ「読みすぎて疲れる」という人が増えている。

だからこそ、最近の本は「1文字あたりの情報密度」を減らして、
読者の負担を軽くしているのかもしれない。


本とショート動画、フレンチのフルコースと完全栄養食

たとえば、昔ながらの本や論文は、フレンチのフルコースみたいなものだ。
じっくり時間をかけて、一品ずつ味わう。
情報量が多いぶん、消化には時間がかかるけれど、
しっかり読めば栄養(知識)が身になる。

一方、ショート動画や「お手軽なビジネス本」は、
手軽に栄養が摂れる完全栄養食のようなもの。
すぐに理解できて、消化も楽。
忙しい現代人にとっては、とてもありがたい。

どちらが良い、悪いではなく、大事なのはバランス。
本格的なフルコースも楽しめるし、
時間がないときは完全栄養食で済ませる。

その選択ができることが、「情報との付き合い方」 なんじゃないかと思う。


「読むこと」が重たくなりすぎないように

もしかしたら、「読むこと」は、もっと自由でいいのかもしれない。
疲れているときは、軽い文章や短い動画で済ませてもいい。
でも、時間と気力があるときは、しっかりとした本を読んでみる。

大切なのは、「自分に合った情報の摂り方を選べること」。

「本を読まないといけない」「ちゃんと知識を蓄えないといけない」
そんなプレッシャーを感じるくらいなら、
まずは「軽い情報」から楽しんでみるのもアリなんじゃないだろうか。

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