老親が精神科に入院しましたその6
入院対象
今回、多くの人にお世話になりましたが、この○○クリニックの看護婦さんから適切な助言を頂かなければもっと大変なことになってしまったと思います。同じような状況にある方のお役に立てればと書き残しておきます。
その5の会話の続きになります。
入院が必要な状況とは?
○○クリニック看護婦さん(以下クリニック):「二週間以上の『死にたい』『消えたい』とAさんは訴えているわけですね。それは既に入院が必要な状態だと思われます」
エイプリル(以下エ):「そんなに良くない状態ですか?」
○○クリニック:「お電話で様子を聞く限り、積極的に自殺したいという気持ちはないようですが、お年寄りは度胸のいい方が多いんです。スパッと実行してしまう人も中にはおります。目を離して良い状況ではありません。とはいってもご家族が四六時中監視している訳にはいきませんよね?」
エ:「はい……」
○○クリニック:「ですから入院が必要になるんです。なるべく早く設備が整った精神科の病院で診察された方が良いと思いますよ。この辺りですと、◇◇大学病院か、△△病院ですね。△△病院は精神科の専門病院です」
エ:「では△△病院に行ってみます。どうもありがとうございました」
専門病院で診察を受けることに
その後すぐに△△病院に連絡してその日のうちに診察を受けました。
Aは「急に言われても」「初めての病院だから行けない」と嫌がりましたが、「具合が良くないんでしょう?一度先生に見て貰おう」「眠れないからお薬だけでも貰おう」と言ってCと二人がかりで△△病院に連れ出しました。
こちらも限界でしたし、Aが既に入院が必要な状態であると分かったので、少し強引に連れ出しました。
この日、二人で行けたのは本当にラッキーでした。同じように初診を受けることになったなら、付き添いは複数人をおすすめします。
△△病院初回~発熱~
△△病院はタクシーで行きました。家からは少々、距離があります。
Aは車中で不安そうですが、暴れたりなどはしませんでした。
病院は明るく雰囲気の良いところでした。
久しぶりの外出だからでしょうか。
Aは待合室で、「こんな恰好で……」「知らない病院は嫌」、「ここには居たくない」、「帰ろう?」と帰りたがりました。
診察前の問診も本人が書ける状況ではなく、CがAをなだめている間に私が書きました。
ただ声を荒げたり、暴力的になったりはしてません。
診察前に熱を測られました。発熱してました。
「病院の決まりで先生の診察は受けられません」と看護婦さんに言われましたが、ここまで来るのも一苦労だったので思わず聞きました。
病院で発熱
エイプリル「何とかなりませんか?ここまで連れてくるのに大変だったんです」
看護婦さん「規則なんで診察は出来ません。明日以降、熱が下がってから来て下さい。それと患者さんのご家族が先生に会って話す家族カウンセリングというものがあります。五千円と有料ですが、もし連れてくるのが難しいという場合はそういったものを利用することも出来ますよ」
エイプリル「それは今日、受けられますか?」
本人が診察を受けられない場合は家族カウンセリング
CにはAを連れて帰ってもらい、私がこの家族カウンセリングを受けることになりました。
Aは診察を受けないことにとてもホッとした様子でした。あれほど不眠と食欲不振、体調不良を私達に訴えているのに、お医者さんに掛かろうとしないのは何故なのか?私には理解出来ません。
私達に言ってどうにかなるものではないでしょうに……。
けれど口を開けば「何も出来ない」「一睡もしていない」「何も食べてない」「助けて」と際限なく繰り返すAに、こちらの方が参ってました。
私達家族だけではどうにもならないところまで来てました。
何とか次の診察に繋げたいと思い、家族カウンセリングを受けました。
△△病院初回~家族カウンセリング~
それから十分ほど待ったでしょうか。先生に呼ばれ、診察室に入りました。
先生:「Aさんが旦那さん(B)を亡くされた以降精神的に不安定ということですね。私の方からAさんについて幾つか質問します。答えられる範囲で答えて下さい」
覚えている範囲で聞かれたことを書き記しておきます。
診察で聞かれたこと
生まれた場所は?
何人兄弟か?
最終学歴は?
どういった職業に就いていたか?
元々はどういう性格の人だったか?
Aに関して一つ、印象的なエピソードをあげるなら?
それからBが入院してからあった三ヶ月間のことを聞かれ、以下のことをお伝えしました。
これまでにあったことを話す
Bの死の前後から言動が不安定に。「何も食べれない」「一睡もしてない」と言い続けている。
この数ヶ月で5キロほど激やせしているが、血液検査に異常はなく、脱水症状もないのでまったく食べず、眠っていないわけではない。
「何も出来ない」というので、Bの死に関する様々な手続き、事務所の片付けなどはすべてこちらが担当している。
一緒に食事を取ることや同居はC家の都合で不可能な。
それについて話すと納得する素振りは見せるが、毎日顔を合わせる度に「具合が悪いので引っ越し出来ない」と繰り返す。
「引っ越ししたくないなら、ここで生活する?」という問いには「ここには一秒も居たくない」「すぐに引っ越したい」と答える。
「具合が悪いなら病院に行ったらいい」と言うと、「行ったら入院になってしまう」「入院は出来ない」と返される。
特にこの二週間ほどは、C家に毎日押しかけるようになり、更に自殺をほのめかすような言動が増えた。
次第にCと私が参ってしまい、A家に行くのが憂鬱になっている。
老親が精神科に入院しましたその7に続きます。