部下をツブした上司が出世してしまう理由

昨日、人事評価制度(時間の無駄となる目標管理制度)の話を書いた。あれも問題だが、そもそも、人事評価とは、そんな表面的な側面だけではなくて、人事異動(誰をどこに配置換えするかや、昇進・昇格)にもつながっているはずだ。後者は当然、「誰もが達成となる目標設定(形式的な人事評価制度)」以外の基準で決まっているはずだ。

いいかえると、かつての勤務評定みたいなことは、今も明確に記録に残る形でやっているかはさておき、暗黙の了解として行われているはずなのである。繰り返すが、そうでなければ人事を差配することができないからだ。

そんなことを考えたとき、本当にムカムカするのが、①仕事のさばきが悪く部下の評判が悪い上司、②パワハラ(まがいを含む)の上司、といったマネジメントができない人が、なぜか出世していくことだ。人事評価をしている人の目が節穴なのか、と毎回思ってしまう。

が、その謎解きは簡単で、要するに部下の評判が悪いが出世する上司とは、その上司からの評判が意外と良いということを意味するのだ。部下の手柄を取り上げるとか、部下を壊れるまでスパルタで使い倒して、搾取して、いかにも自分がやったようにアピールして上司に取り入る人が多い。

役所に限った事ではないが、こうした部下をツブして手柄を立てるような上司を絶滅させるためにも、本当に、さっさと360度(部下から上司に対する)評価を導入してほしい。

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