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ショートエッセイ はなやぐ本たち④柳田国男「遠野物語」

「されば遠野郷の人は、今でも風の騒がしき日には、きょうはサムトの婆が帰って来そうな日なりという。」(柳田国男「遠野物語」)

新潮文庫の古い表紙の絵が好きで 大切にしています
文語体はわたしにはむずかしいのですが 印象に残る話がたくさんあります
「サムトの婆」の話は 寒戸という場所の話ですが 地名から感じるイメージもあって こころの残ります
現代でいえば 大切な人を失ってしまった「喪失体験」と その癒しでしょうか
行ったことのない土地のはずですが
なぜかとても なつかしいのです

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