ボストンクリームパイ
6月某日
お菓子の先生のお家でボストンクリームパイを作らせてもらった。
ボストンクリームパイを調べると英語のwikipediaが最初に出てくる。
ボストンクリームパイ(略せばBCP)は、シンプルにスポンジ、カスタードクリーム、チョコから構成されたお菓子です。
まず、スポンジ部分から作る。
ショートケーキのスポンジは卵黄と卵白一緒に混ぜて作るが、BCPのスポンジは卵を卵黄と卵白に分ける。
卵は4個分ける必要があるところ、4個目で2回も失敗した。殻に黄身が引っかかって割れてしまった。
油断大敵と言いながら。
あと1つというところで焦って失敗する。
人生そんなもん。
中学生の時は、黄身ではなく黄色い軟式用のテニスボールを打っていたのだが、市の大会であと1セットというところから逆転負けしたのを思い出した。
一本集中!と言っていたが、頭の中は焦っていた。
あれから20年経っても変わらない。
一卵集中!
できた卵白には砂糖を2回に分けて混ぜる。
先生「角がたったら、砂糖を入れ、造形できるぐらい固まったらOKです。」
言葉の意味は分かるけど分からない。
レシピ本って写真が載ってるけど、途中の過程がなかったりするから、初心者にはハードル高くない?
だから、人は料理教室に通うんでしょう。
先生に見てもらって、メレンゲ完成。
次に卵黄には砂糖を一気に入れて混ぜたら、さっきのメレンゲを何回かに分けて、薄力粉を振り入れ、混ぜる。
グルテンができちゃうから混ぜすぎない。
溶かしバター入れて、混ぜて終わり。
色々注意点を言ってもらったが忘れてしまった。
先生、すいません。
混ざったら、オーブンペーパーを引いた型に入れて、2回トントン机に落として空気を抜く。
そしたら予熱しといたオープンに入れる。
次にカスタードクリーム。
こちらも卵黄に砂糖入れてとかなんだったかな?
スポンジと材料似てたからよく覚えてない。
卵黄と砂糖を混ぜて色が変わったら、薄力粉混ぜて、混ぜながら温めた牛乳を入れて、また鍋に戻す。
牛乳にはバニラビーンズも入れとく。
鍋を火にかけながら焦げないように混ぜる。
固まってきたら火を弱め、とろみがつくまで混ぜる。
カスタードは肉体労働だし、火を入れすぎてもダメだし、火が足りないと柔らかくなってしまう。
混ぜ続けないと焦げる。
良い感じになったら、ゴムベラでトレイに移し、ラップをして冷やす。
スポンジが焼けたら、クーラーに載せて、冷ます。
冷めたらスポンジを三等分にするために、定規みたいなやつ(ルーラー)とでっかい18センチある包丁が必要。
普通持ってない。
ここまでも、大量のボウル、ゴムベラ、底が丸い鍋、泡立て器などを使っている。
お菓子は道具が多いほどスムーズにできる。
何より、ミキサーがないと腕がやばくなる。
先生の腕細いのに。
力の使い方が上手いのだろうか。
そうか。細マッチョなのか。
道具の力で綺麗にスポンジを三等分したら、カスタードクリームを塗りたくる。
外側から見えるように端まで塗ると良い。
今思い出したが、カスタードクリームには生クリームを混ぜていた。
生クリームは氷水で冷やしながら混ぜる。
「めっちゃ飛ぶので、最初はゆっくり」
と説明されたが、すぐに机に撒き散らした。
混ぜるだけでふんわりした生クリーム。
カスタードにすき込む。
細かいところは覚えられなかった。
お菓子作りはマルチタスクだし、時間との勝負だから、あっという間に作業が通り過ぎていく。
混ぜる時は、左手でボウルを回しながら。
右手で持つ泡立て器も単純な動作だけでなく、いくつかの動作を組み合わせた混ぜ方をする。
手慣れた人は所作が違う。
いずれにせよ、ボストンクリームパイの作り方はレシピ本を探してください。
で、スポンジにクリームを塗りたくって挟んだら、溶かしたチョコを上から流しかける。
これも、難しい。
チョコは一度で流し切り、全体を覆うように傾けて伸ばす。
チョコは側面にも垂らしたい。それも考えなきゃいけない。
でも、時間がかかるとチョコが固まるから時間はかけられない。
案の定、チョコが端まで行かなかったが、諦めた。
ホワイトチョコのチョコペンでぐるぐる円を描く。
年輪のように細かく書こうとしたら、途中でうまく出せなくなった。
これも、あれ。お菓子作りの難しい点。
一回きりのチャレンジ。
絞り出す時も両手をうまく使うという器用さ求められる。
しかも、量を調整しながら。
ぐるーっと白い渦巻きをかけたら、竹串で線を引いて終わり。
冷蔵庫で冷やしてから食べます。
チョコが固まっているので、温めた包丁で切り分ける。先生に切り分けてもらった。
食べてみると、カスタード、スポンジ、チョコがとっても合う。
そして見た目が可愛い。
でも、インスタに載せてる人いないのでは?
狙い目かもしれない。
味はエクレア。構成要素はチョコパイ。
ボリュームたっぷり。
やってることは多分、お菓子作りにおいてシンプルな作業が中心だったボストンクリームパイ。
ボストンクリームパイを作ってみて
お菓子作りの核は
・量ること
・混ぜること
・すくうこと
の3つじゃないかと思った。
まぁ、あと火加減とか温度管理も大事なんですけど。かっこよく言いたかっただけです。
「お菓子作りの真髄は3つ!」(ドヤ)
正確な計量をし、素早く、手早く、均等に混ぜる。
そして、ゴムベラで綺麗にすくって移す。
私はゴムベラでうまく移せなかった。
ボウルに居残りとなったクリームたちがこちらを見ていた気がする。
ごめん。次は頑張る。
そして、これらの動作を支える道具の準備、スムーズな段取り、かき混ぜ続ける体力、盛り付けの丁寧さが求められる。
立ち止まる余裕はなし。
まさにブリティッシュベイクオフ(面白いのでぜひ見てください。イギリスでアマチュアのベイカーたちがお題のパンを焼いてプロの料理家に論評され、勝ち上がっていくオーディション番組)でした。
お菓子作りする人。尊敬。
そして、感謝。
ちなみに、私の得意なお菓子はNHK「グレーテルのかまど」に教わったマルゲリティーネ・ディ・ストレーザ(ふわふわクッキー)です。
機会あれば今度、記事を書いて紹介したいです。