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戦争はなぜ起こるのか? 第二弾、拡大の兆しに思うこと

黒豹コメント:

一度始まった戦争を終結させることは極めて難しいという理由を、一年前の記事で私見を述べさせていただきましたが、どこかに安全地帯から眺める「他山の石」的なおごりがあったことは否めません。

稚拙ではありますが、掌編に自らの反省を込めてみました。

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国境にまたがる深く大きな湖に氷が張りました。多くの若者や家族がスケートや釣りを楽しんでいる時でした。急に暗雲がせり出し、遠くで、信じられないことが起きました。湖底で何か巨大なものが暴れ出し、白銀の湖が黒く大きな口を開けたのです。近くで遊んでいた人々は次々に冷たく暗い湖へと引きずり込まれていきます。遠巻きにしていた人々は何とかしようとしますが、助ける術がありません。湖面から手を振る子供たちの惨い光景に固唾を飲んでいる時でした。氷が断裂する大きな音が響き、見る見る裂け目が四方八方へと伸びて行きます。足元に、微かな氷の軋みが伝わってきます。もしかしたら、あの亀裂は、ここまで伸びて来るのではないだろうか…… 
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誰もが予想していなかった新たな展開

三年目に入ろうとする東欧で起きた戦争に、因縁のあるアジアの一部が巻き込まれるという前代未聞の展開が発生しました。地政学的に複雑に絡み合うものがあり、看過できない状況とも言えます。

では、周辺の領土問題も含めどう対処するか?

有事にどう対処するかという重大な問題については、政治や私たち市民のあいだでも大きく意見が分かれるところです。実際には、戦争回避を大前提とする政権の外交手腕に委ねるしかありません。
この場では、状況を正しく見据えた上で、仕事や創作活動など、日常で誰もが必要と思われる心構えについてのみ述べさせていただきます。

戦争は最も悲劇的な人間の愚行であるが、これまでの大きな戦争が、絵画や文学作品の傑作を生み出してきたことも確かです。また、逆説的に、技術革新やエネルギー戦略に新たな発想を生み出すこともあります。
戦争ではダムや火力発電所などが破壊され、多大な電力不足を引き起こしますが、太陽光パネルなど分散設置が可能な再生可能エネルギーが、戦時下の電力供給に極めて有効だということが実証されております。

今こそ、友達や仲間との交流など、人間のつながりが大切かと。。

以前、気候変動の末路を描いたSF長編小説を書きましたが、本当に怖いのは気候メカニズムが壊れていくことではなく、過酷な環境で人間の心が破壊されていく恐怖に焦点を当てました。

「暗闇の中でこそ、星が見える」(キング牧師)

近代文明は人間の欲望が成し得た結果ではあるが、同時に、気候変動や悲惨な戦争も生み出してきました。言わば、光と影が表裏一体となす至宝の帯。闇の領域も併せ持ちながら、文明を永遠に光り輝くものとする不屈の精神レジリエンスが必要なのだろう思います。

※レジリエンス:困難を乗り越え、回復し、成長する力

ローマ帝国を舞台にした最近の映画、『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』には、まさに究極のレジリエンスと、戦争を終結させるヒントが隠されていると感じました。ご参考までに。。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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