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双極ドラマ Shrink 医療監修者が語る撮影現場の裏側についてー当事者が思うことー


双極性障害研究の現在第一人者として、研究を牽引しておられる順天堂大学医学部教授の加藤忠史先生が、放送後、Xを更新され、その中で、theLetterに書かれた長文の記事を紹介されています。

双極1型を大々的に取り上げた、Shrink2話のご本人監修部分の裏側と、双極研究を続けてこられた先生ならではの感慨などが、熱く語られています。

中でも、『非自発入院」である医療保護入院について。患者や家族に対する衝撃は、大変なものであるのに、今まであのような本人を守るため、ほぼ強制のような入院があることが、全く映像として描かれることがなかったため、一般に人々にはほとんど知られてこなかったこと。それを初めて描いてくれて、何か救われたような気持ちになったと書かれています。

さらに、医療者だって辛いんだ、という一文には心を打たれました。確かにそうかもしれませんね。いつも、診ている患者が別人のように、豹変して運ばれてくる。周りでは、家族が泣きそうな顔している。先生だって、辛いのですね。

玄さんが対象になった医療保護入院の上にさらに、措置入院というのもあります。私にとっては、措置もあるので、医療保護入院なら普通のことなんですが。
どっちにしても、本人はあまりわからないまま、入院させられますからね。看護師さんの押さえてつけられている私に向かって、先生が長々といろいろ読み上げて読み聞かせていたことを思い出します。条件等を確認する作業だったのでしょうね。
ところで、精神科病棟に、任意入院の人なんでいるのでしょうか。

あと、保護室のシーンにこだわった、とありましたが、完成版の放送で、皆さんは保護室とわかる描写はありましたでしょうか?
先生の記事へのコメントでも書きましたが、何日も鎮静剤で眠らされた玄さんが、普通に開かれたドアから出てきたので、保護室と気づく人はいなかったのではないでしょうか。

私のコメントをここに書きます。
『あれは、保護室だったのでしょうか。厳重なドアに鍵、室内モニターの下、むき出しの便器。牢獄と同じ作りの病室が精神科隔離病棟の中の保護室です。ドラマで見る限り、開いたドアから出てきた玄さんが、保護室にいたようには到底見えませんでした。」

先生は保護室の様子を監修指導されたのに、作り手側の時間の制約や、衝撃度の大きさから、あまり中が見えないような映像を使って編集したのかもしれませんが、実際私は、テレビを見ながら、個室ではあるけど、なんで普通室から出てきてすぐみんなと同じ食堂で食べさせてもらえるのかな?と思っていました。保護室からは当分出られず、食事は、保護室の、便器があって布団を敷いたままの不潔な床に、犬の餌のように食べ物を置いていかれますからね。
あの状態で鎮静をかけらたのなら、保護室というのが、普通の流れかな、と経験上思います。

先生曰く、保護室入室も、毎日、日本中の精神科で行われていることで、これを世に出してもらえてことが、画期的と。

そうですね、ぜひ、この非人道的な方法でしか、命を守ることができないのか、議論されるようになってほしいですね。

さすがに、逃げ帰りましたが、本当に鉄格子の牢獄の保護室の病院がありました。
入院の話を家族がしている間に、廊下で待っていた私のところに先生がきて、写真を見せました。
『あなたの入院する部屋はこれですが、いいですね。」と。
すぐタクシーを呼んで、ほうほうの体で、逃げ出しました。
その頃、私は薬の副作用でアカシジア(静座不能症)で激しく身体を動かさずにはいられない症状に苦しんでいました。あの鉄格子に入れられたら、身体を鉄格子にぶつけて、血だらけにになり、死んでいたに違いないと思います。
今でも、あの鉄格子の隔離室を思い出します。今の日本に、精神障害者だというだけで、牢獄に入れられるなんて。
四方、鉄格子のどこからでも見られるところで、排泄もしないといけないのです。そこが牢獄でなくて、なんでしょう。

ちょっと辛い記憶を思い出しすぎました。
今日は、この辺りで。

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また、note内にて、「双極障害1型患者の考えること」というマガジンの中に、双極症について書いた記事をまとめています。
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