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料理研究家・土井善晴氏のインタビューを読んで

こんにちは。Kyokoです。6月に入り一気にいろんな仕事が動き出してきました。あっと言う間に1週間が終ってしまいましたが、きょうは土曜日。気分的にゆったりできるのが嬉しいですね。

 さて、「一汁一菜でよい」の提案で多くの人をとらえ、家庭料理の世界に日本人の精神性や美学を見出し、新しい潮流を生み出した料理研究家の土井さんの素敵なインタビュー記事がありました。今年のはじめに日経新聞のウェルビーイングの特集でも、土井さんのインタビューが掲載されており、とても共感していたのです。


 このインタビューでは、「和食の豊かさは、自然の素材の豊かさ」と定義づけ、その素材を生かすということは、自身の情緒を際立たせることと言っています。山菜のようなものはとても分かりやすいのですが、例えば、ふだんの野菜でいうと、「春キャベツが柔らかいね、なんか春の香りがする」とか、「寒くなって白菜に甘みが増しておいしくなってきたね」「真っ赤な完熟トマトにエネルギーを感じるね」といった内から湧き上がる感情や心の動きから、「さてこれはどう使おうか?」という流れのことを言っているのだと思います。
 たぶん当たり前すぎて、普段の生活では記憶が残らないくらい無意識ですよね。でも、「素材を生かす」は、素材に対する「思いやり」だし、例えば旬のアスパラガスをボイルしたものがひとつ食卓に加わっただけで、
「あぁ、そういう季節がやってきたのね」と感じたりします。食べる自分も嬉しいし、もし、同じ食卓を囲む方がいらっしゃれば、話題のひとつとなり笑顔が増えるかもしれません。
 だから、料理そのものを調理工程と捉えるのではなく、自分自身で感じる喜び・ときめきや、誰かと共有する事での幸せ感を自覚するツールであり、そのツールを通じて、今ある当たり前の幸せや美しさに「気付きましょう、共有していきましょう」という趣旨だと思います。

 土井さんは、日本人の精神性や和食、そして一汁一菜にフォーカスしています。もちろん、旬の取り入れ方や栄養バランス、そして腸活にとても重要な植物性の発酵食品の摂取を考えると「和食」が一番やりやすい。でも今の家庭料理は世界中の料理が台所でいい感じにアレンジされていると思うんですよね。

 例えば人参の千切りも、「きんぴら」なのか「キャロット・ラペ」なのかという感じで。このあたりは、「どっちがきょうの自分の気分にあっているか?」とか「家族がこっちの方が好きだから」といった気楽さでいいと思います。

 そして家での料理を続けるコツをひとつお伝えするとしたら、野菜はその都度きざむのではなく、一回にまとめて作業して、ストックしておいた方が断然ラクです。野菜料理の調理時間のほとんどは皮をむいたり、刻んだりといった時間に費やされるからです。そして「一回にまとめて作業」の方が、結果的にフードロス削減に繋がります。
 ちょうどnote でいい記事を発見しましたので、リンクを貼っておきますね。皆様の参考になれば嬉しいです。

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大平恭子|ウェルビーング・フードデザイン<笑食健美> |食農マーケティング|地方創生||講師
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