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生成AIを活用した「考える」教育:授業実践から

はじめに

生成AIを教育に導入すべきかをめぐる議論は決着がついていません。その一方で、ビジネスにおいては、活用が進んでいます。そして、GoogleやAppleはスマホや検索エンジンにAIの導入を進めようとしています。生成AIを上手に活用することはこれからの世の中において非常に重要になるはずです。

「AIは多くの仕事を自動化し、効率を向上させる一方で、人間の役割についても再定義が求められる」

なんて、どの媒体の、どんな記事をみても書いてあります。さて、高校で教鞭を取る者として、「考える」ことが大事だと言っている中で、生成AIについて考えない訳にいきません。この記事では、生成AIについて基本に立ち返り、授業実践からAI時代における「考える」ことの意義を深く考察したいと思います。

生成AIとの基本的な付き合い方

AIは、膨大な量の情報から統計的に情報を抜き出して、それっぽく返答の文章を生成しているものです。だからこそ、気をつけなければならない次の3つのポイントがあります。

  1. 課題設定するのは自分である

  2. 適切に生成AIと対話する必要がある

  3. 出力された答えに対して、正しい(適切)か判断する必要がある

基本的な生成AIとの付き合い方はこの三つに絞られるはずです。これ以上は生成AIを効果的に仕事に活かすといった応用的な内容になります。よって、この3点をまずは気をつけて活用することをおすすめします。

生成AIを活用した「考える」

生成AIと協力して何か成果を生み出すために、人間は「考える」ことが求められます。実際にやった授業実践をもとに話を進めます。

その授業の課題は、「コンクールで入賞するような俳句をつくること」としました。みんな一斉に生成AIを活用して俳句を作っていきました。みなさんもぜひ、やってみてください。この課題を、先ほどの気をつけるべき3つのポイントと関連づけながら見てきましょう。

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