きょうのMy ラブ 和菓子 1
神田の裏通りにある老舗の甘味処、おしるこ 竹むら。
「東京都歴史的建造物」に指定されている古き良き佇まいのお店。店の外観を眺めるだけでも楽しく、内外ともに風情があります。夏に初めて来店した折にはあんみつをいただきました。
数分の行列待ちの末に席についてまず供されたのは、桜の塩漬け湯。思わぬところで初桜。
まだまだ続く厳しい寒さに堪えて足を運んだ客の心を和ませるもてなしに、ほっと笑みがこぼれます。
さて、今日は断然温かい椀物がほしいところ、とメニューに目をやると、
あわぜんざい、餅ぜんざいに続き、御膳しるこ(こしあん)、田舎しるこ(粒あん)ともう一つ、黒あんしるこというお品書きに目が留まって。黒糖を使ったあんこのおしるこという、あまり他では聞かないもの珍しさに惹かれて選んでみました。
口直しの紫蘇の実と煎茶が添えられて。
黒あんしるこは椀を手に持ち、顔を近づけただけで黒糖の香ばしい香りが鼻をくすぐります。その味わいもまた、ふつうのあんこのようにおっとりとした優しい甘さとは異なり、どこか力強く野趣を感じる甘さ。
一杯あたりのボリュームは控えめ。少食ながらあんこ好きな私はあと三杯はおかわりできそうでした。
おいしかったです、ごちそうさまでした。