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激務かヒマの上級管理職

■役所的には、総じて忙しい中堅管理職のゾーンを抜けると、人によって業務量の差が大きくなります。すなわち、処遇として置かれているようなポジションもあれば、激務のポジションもあり、中間的な忙しさのポジションというのは、あまりないように思います。

■結局、判断権限が部長や局長といった、特定のポストに集中しているため、その人の個人的な考えが判断に影響することが大きく、次長や副部長などと言っても、最終決定権者でないため、相談する方も、される方も、気合が入りません。

■部局のトップは議会に出席するため、本会議等の開催日の日中時間帯は基本、協議などができない状態に置かれ、一層時間のない中に、いろんな判断を求める協議が詰め込まれることになります。

■ではそうした激務の部局長でなければ、たとえば局次長とか、行政委員会の長や出先機関の長といったポジションなどであれば、コスパが良いのではないかと思うかもしれません。

■たしかにそれはそうなんですが、仕事がないというのも、苦痛のようです。もともと、ヒマを希求してきたような人からすると、うらやましいのかもしれませんが、そういう働き方をしてきた人は、個室を与えられるようなポジションまで上がることはありません。

■個室に入るような人は、若いころはそれなりに評価されて順調に昇級昇任してきた人なので、だいたい働き者です。ですから座敷牢のような状態に置かれるのは、むしろ苦痛、という人が少なくないです。

■ただ、そういう職場で長が妙に張り切ったりすると、人事的に、もともと弱った人しかいないところなので、大混乱に陥る、そうした事例も多く見てきました。

■激務のポジションは、それこそ、昼も食べる時間もない、当然ながら昼寝など許されない環境にあり、夜は付き合いが多いという、骨身削っている状態にある。

■一方、ヒマな処遇ポストにある人も、人生のプライムタイムを無為に過ごすことを強いられる面があり、お金はもらえるだけありがたいものの、短き人生の過ごし方としてどうなのかなと思ってしまいます。

■転職は、外から見た芝生だ、きれいな花だと思って実際に見にいったら花は枯れていた、あるいは造花だったと、期待するほど現実は甘くない、特に50代公務員の転職なんてもってのほか、どんなかたちでもしがみついて、生き延びろ、という人が多いわけですが、本当に外の世界はすべてがまやかしなのか、窓の内側からだけではわからないので、なんとか外の世界に飛び出す勇気とチャンスを、得たいと思います。

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