見出し画像

不注意傾向な子への支援

ADHD傾向の子供たちの多くが

(1)注意力が低いタイプ
(2)衝動性や多動性が高いタイプ
(3)注意力が低く、衝動性や多動性が高いタイプ

の大きく三つのタイプに分けられるかと思います。


その中でも、(1)の注意力が低い子に対する支援についてお話しさせていただきます。


私の感覚なのですが、(2)(3)傾向の子供たちは、生活の中で目立ってしまうことが多いですが、その分困っていることに気づいてもらいやすく、すぐに指導や支援を行うことができます。子供たちも、改善しなければならないことがリアルタイムで分かり、上手くいけばその場で対応することができます。

しかし、(1)不注意傾向の子供たちの場合、本人は一生懸命やっていたり、反対にやるべきことに気付いていなかかったりして、目立ちはしませんが、みんなと一緒のことができていない状況で生じてしまい、後から指導されることが多くなります。
そうすると、本人もいつのことなのか、何の事なのか理解ができないまま、ただ叱られた印象だけが残ってしまう場合があります。

ですから、不注意は目立ちにくいですが、しっかりと対応しないと、成長に繋がりにくいので、気をつけて支援をしていかなければならないと感じています。


『不注意』といっても、子供たちにとって様々ですが、よく言われるのが
●話を最後まで聞けない
●興味あるもの以外、集中力(何か一つの物事に取り組む時間)が5分で切れてしまう
●机の周りが汚れてしまう
●整理整頓が難しい
●引き出しの中がぐちゃぐちゃになってしまう
●物の管理が難しい
●食べ残しが周りに散乱している
●作業が正確に終わらない
など、注意力が原因で起こってしまうことですね。


対応策として考えられるのが、
①意識付け(目標の設定)
→やはり何か活動や学習を始める前に、目標となることを確認することが大切です。
無意識だと、注意も散漫になってしまうので、注意力🟰意識し続けられる時間
と考えて、言葉をかけることが大切だと思います。

②振り返り
→学習や活動が終わったらすぐに、自分の目で振り返りをすることをお勧めします。
自分の不注意にリアルタイムで気付くことはとても意味があります。
私も、
「今どうだった?集中できてた?」
など言葉をかけて、その成果を簡単に振り返るとよいと思います。

③課題の内容を少し簡単にする
→これは重要な配慮だと思います。
注意力を持続するのが難しい子に、
「1時間集中しなさい」と言ったり、
片付けがうまくできないのに、
「散らかっているから片付けて」と言ったりしても、本人は困ってしまいます。
少し、時間やレベルを下げて、本人が達成できることから始めなければならないと思います。
片付け等も、一緒にやってあげるところからスタートするとよいですね。

④褒める
→不注意な子の多くは、後から叱られることが多く、成功体験が少ない傾向にあります。
その積み重ねが、『自分は何をやっても上手くいかない』と言った自己肯定感の低さに繋がっていきます。
小さな目標を立てて、注意して取り組む。その成果を認めてもらえることで、成長していけると思うので、多少できていなくても、頑張った過程を褒めてあげるようにしてあげてほしいなと思います。


不注意傾向で困っている子どもたちはたくさんいます。負荷があまりかからないように支援をすることが大切ですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?