WISC-Vで変わること
お子様がWISC-ⅢやⅣで知能検査を受けたことがある方も多いのではないでしょうか?
私も、WISC-IIIやⅣの検査結果を見せていただいて、日々の指導に生かしたり、就学支援委員会では、就学のための参考にしたりと、かなりの数を見てきました。
2022年2月にWISC-Ⅴが出たのを知っていますか?
まだ、自治体などで、導入始めた所と、そうでない所がありますが、今後はⅤに移行して行きます。
WISCについての詳しい解説は、夏休みなど少し私自身余裕のある時に、お話しさせていただきたいと思うのですが、
Ⅴになると何が変わるのかについて、研修などに参加して学んだことを簡単にお話しさせていただきます。
では、何が変わるのか
それは、『知能観』の変化に対応しているということです。
これまでの知能検査で重視されてきたことが、
「結晶性知能」と言われる、学んだことを蓄積してきた能力よりも、
「流動性知能」と言われる、問題を解決する能力が重視されるようになってきたということです。
今回のWISC-Ⅴは、問題解決する能力が重視されている世の中なので、流動性知能が測定できる内容が追加された感じです。
「流動性知能」や「問題解決能力」と言われてもよく分からないですよね?
もっと簡単に言えば、
初めての場面でも、その場の状況に合わせて、対応できる能力です。(推理する力)
こんな人いますよね?
◎サッカーをやったことなくても、体が勝手に動いて、それなりにできちゃう人
◎設計図を見なくても、家具を組み立てられちゃう人
◎あんまり、意識してないものでも、なんとなく推理して絵を描くことができる。
など、
何かを推理しながら、できてしまう力です。
臨機応変に対応できる人も高い傾向にあります。
この力が強い人、これまで出会ったことはありませんか?
おそらく何人か思い浮かぶと思います。
その人たちは、流動性知能が高い可能性があります。
これからは、学んできた知識というよりも、何かの問題を自分で推理して解決する力が重視されるのではないかと、どの研修にいっても言われています。
もちろん、知識の蓄積で、その場に対応できる引き出しが増えていくこともあるので、その二つを切り離して考えることは、難しいですが、
今後「流動性推理」という、単語が出てきたら、
『その場で対応できる力があるのか、ないのかなのかな』
と思っていただければと思います。
私も、そのことについて、もっと勉強して、今後お伝えできればと思います。
また、WISCの結果から、どのような手立てをすればいいのか、そのことについても、今後お話しできればと思います。
他にも知能検査の種類はたくさんありますので、それについての解説もしていきます。