1人での身支度

1人で身支度ができない

身支度についての相談がありましたので、考えをお話しさせていただきます。

「学校へ行く準備が1人でできないので、いつも手伝っている。何度言ってもやらないので、服の着替えを手伝ったり、教科書の準備をしたりしていて、今後1人でできるようになるか不安。どのように支援をしたらよいか。」
といった内容でした。

確かに、1人で身支度ができないと、朝の忙しい時間困りますよね。
それが、幼稚園、保育園の内はまだしょうがないかと気持ちの折り合いもつきますが、小学校の中学年以上になっても、なかなか1人でできないと、叱ってばかりになってしまいそうです。

また、1人でできない時期が長く続くと、
「うちの子大丈夫かな?」
「1人で生きていけるかな?」
と、漠然と心配になってしまうこともあるかと思います。


学校現場でも、なるべく1人で身支度をするように、個々に合わせて、ある程度準備をしてあげたり、時間を多くとったりして対応することが多いですが、どこかでは時間で区切らなければならないため、最終的に手伝ってしまうことがあります。

ご家庭でも、学校でも、
『いつまでも、待ってられない』というのが本音かもしれません。


では、質問にあった『身支度が1人でできるようになるための支援」という内容ですが、1人で身支度ができる力があるかどうかが支援のポイントになってくると思います。

まずは、身支度ができる力があるかの確認をします。
朝の忙しいときではなく、休みの日の時間がたくさん取れるときに、身支度を1人でやってもらいます。

そこで、時間をかければできる。ゆっくりやればできる。こちらが指示を出さなければできる。など、技術的にできることが分かったら、今後焦って1人でやらせなくてもよいかと思います。
お忙しいとは思いますが、手伝ってあげて構わないと思います。

おそらく、身支度ができない原因は気持ちの問題が大きく、お家の人に関わってもらいたかったり、安心をしたかったりと、何か満たされない部分から、ダラダラと身支度をするようになっている可能性が高いと思います。

欲求が満たされたり、何か自信がついたり、また環境が変わるなど、気持ちの問題が解決されると、急に改善されることもありますので、気持ちに寄り添ってあげることに重きをおいた方がよいかと思います。

反対に、技術的な問題で、身支度が1人でスムーズにできないことが分かったら、練習を取り入れていく必要があります。

学校の日に練習をすると、気持ちと時間的な余裕がないので、休みの日にゆっくりと練習をすることをお勧めします。

そして、学校の日の身支度では、全てをやらせるのではなく、練習をしてできるようになったことから、朝の時間に取り入れていけるようにして、他の支度は手伝ってあげるスタイルで進めていくと、確実に成功体験が積み重なって、次第にできるようになっていくと考えます。

低学年であろうと、高学年であろうと、焦らせることなく、休みの日に時間をかけて練習し、平日の朝の本番で、練習したことが発揮されるとよいですね。



身支度ができないことも、何か原因があるはずです。

年齢に関係なく、原因が分かった日から、気持ちに余裕がある日に練習をされることをお勧めします。