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友達のものを壊してしまう

支援学級や通常学級で、起こってしまう問題として、友達の持ち物を故意に壊してしまうトラブルがあります。

お子様の持ち物が壊されてしまったり、反対に壊してしまったりすることがこれまで経験された方も少なくないと思います。

そのような連絡があったときは、正直気持ちが落ち着かないと思います。

私自身も、何度もそのような場面にあったことがあります。

謝罪の電話を入れたり、弁償をしたりと保護者の方はその度に辛い思いをしていて、トラブルを防ぐことができずに申し訳ない気持ちでいっぱいになります。

ただ、どうしたらこのような状況を防ぐことができるのか、防ぐことが難しいところがあるのも事実です。


まず、私自身で防ぐことができる可能性が高いと感じているのは、
『特定の子の物しか壊さない』状況です。

よく、支援学級や通常級でも支援が必要な子に多い事例なのですが、いつもちょっかいを出してしまう子、刺激を与え合ってしまう子が決まっている場合は、その特定の子の物に執着して物を隠したり壊したりすることがあります。
先生と相談して物理的に距離をとってもらうことや、壊してしまう子に必ず介助してもらう大人を付けてもらうことなどの対策が必要で、それをしないと何度も同じようなことが起きてしまいます。

いくら、子供たちに、「距離を置きなさい」「〇〇さんとは離れなさい」と言っても、同じ教室や学童などで生活している中では難しいと思います。

同じ友達に2回以上壊された、もしくは壊してしまったといった場合には必ず先生に相談をして個別の対応をしてもらってください。

壊せない状況をつくって、本人たちの気が紛れたら状況は落ち着くかと思います。


しかし、防ぐことが難しい場合もあります。
『誰のものでも関係なく壊してしまう』状況です。

「イライラした」
「むかついた」
「やってみたくなったから」
「目の前に物があったから」
など、その場の気持ちで目の前にあった物を壊してしまう子がいます。

これは、結構防ぐことが難しい場合が多いです。

近くについてくださる大人の方がいても、防ぐことができないことがあります。


そのような気持ちの変化で物を壊してしまう子に対しては、『友達の物を壊さないように支援をする』のではなく、『置かれている環境がその子に合っていないかもしれない』と支援の方向性を変えた方がよいのではないかと思います。

その壊してしまう子だって、落ち着けば人の物を壊してはいけないことぐらい理解していると思います。

しかし、ダメのことなのにやってしまうということは、どこかで理性では止めることのできない他の原因があるのだと考えていくことが大切です。

この原因を探ろうとしない限り、合っていない環境でずっとトラブルが増え続ける悪循環につながることが多いです。

トラブルを起こすというのは、子供が発する何らかのSOSの可能性があります。
しかも、それが気持ち優先になってしまうということは、その環境に適応できずどうしたらよいか分からないから間違った方法で気持ちを表現していることが考えられます。


『いつも、友達の物を壊してしまう』
『いつも、壊されてしまう』
これは、放っておいても根本的な解決にはなりません。

しっかりと、まずは担任の先生や学校カウンセラーさんに相談をされることをお勧めします。