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間違えを指摘しても、やる気をなくさない方法
宿題や家庭学習などを丸つけする機会があるかと思いますが、
間違えを指摘すると、すぐにやる気をなくしてしまうことはありませんか?
間違えを指摘すると反発したり、逃げたりしてしまいますし、間違いをそのままにしておくわけにはいかないし、
その間で困っていらっしゃる保護者の方も多いと思います。
保護者の方だけではなく、同じ同僚の先生からも、相談を受ける内容ですので、たくさんの方が困っている内容だと思います。
もちろん、全ての子供たちに当てはまるものではないと思いますが、いつもとは異なった切り口から伝えることで、改善するかもしれませんので、参考程度になさってください。
私が間違えを指摘する上で、1番気を付けているのは、
「間違えてる」という言葉はなるべく使わないようにしてします。
また、それに似たような意味の否定的な言葉を避けています。
子供たちの中には、学習が好きではなく、本当はやりたくないのに、一生懸命気持ちを切れ変えて取り組んでいる場合があります。
せっかく、頑張ってやっているのに、
「違う」「間違えてる」「バツ」「途中からバツ」
など、言葉をかけられたり、バツ印をつけられたりすると、学習自体がもっと嫌になりますよね。
そのことをまずは意識して言葉をかけなければならないと考えています。
私が行っている指摘として、色々なパターンでお伝えします。
【途中から間違えているとき】
最初は合っていて、途中で間違えているとき、例えば、漢字や計算などで考えれます。
そのときは、
「安心して、途中まで合っているから、間違えている訳ではないよ」
「これさ、ものすごく惜しくて、ほぼ正解なんだよね」
などと、まずは合っているところを褒めて、その上で惜しかったところ、教えてあげるようなスタンスで話をすると、抵抗なく自分の間違えに気付き直そうとすることが多いです。
【始めから間違えているとき】
始めから見当違いな間違えをしているときがありますよね。
別の漢字を書いていたり、たし算の問題を引き算でやっていたりしているときです。
そのときは、「始めから違う」ということを伝えるのではなく、
「勘違いで、覚えているかも」
「もしかしたら、別の方法でやってるかも」
「別の方法で覚えているなら、すぐ覚えられるよ。すぐにやっちゃおう。」
などと、
とにかく、『あなたは覚えること自体はできているよ』と、ただ勘違いで書いたり解いたりしただけだから、勉強ができていない訳ではないといったニュアンスを伝えることが、自信をなくさない言葉かけだと思っています。
【始めから覚えてないとき】
白紙のときがありますよね。全く答えが出てこないときです。
そのときは、あなたは分かっていないといったニュアンスに捉えられないように、
「今覚えちゃおう」
「今やり方さえ分かっちゃえば、次の問題も解けるよ」
と、分からなかったことが分かったんだから、覚える良いきっかけということを伝えると、気持ちが落ちにくくなります。
私はだいたいこのパターンを使って言葉をかけて指摘をしてあげます。
始めは言葉を考えながら(気を遣いながら)言わなければなりませんが、慣れてくれば、スムーズに言葉も出てくるようになります。
家庭学習がスムーズに行えるようになることを願っています。