2024パリ・オリンピック余話,五輪貴族たちのための世界大運動会など止めたらどうかという話題など
いま,パリで2024年オリンピックが開催中であるが,フランスは韓国に対してなにか怨念ありや(?)という話題もあったりで,在日韓国系の新聞や韓国現地の新聞が,その話題を報道していた。
今回,ヨーロッパで開催されたこのオリンピック大会において,はしなくも発生したいささか奇妙に映ったその現象などを記述しつつ,五輪の本質に触れる議論もおこなってみたい。
付記)冒頭の画像はIOC会長,トーマス・バッハ。
※-1 青葉やまとフリーライター・翻訳者(稿)「世界各地で『オリンピック嫌い』が広がっている…2030年冬季大会が「立候補都市ゼロ」になった当然の理由 IOCは札幌に押しつけるはずだったが…」『PRESIDENT Online』2023年2月12日 10:00,https://president.jp/articles/-/66187 が指摘する「平和の祭典」だという世界大運動会の時代錯誤
この『PRESIDENT Online』の記事は全文を紹介せず,途中の段落から以下に引用することにしたい。
a) IOCは日本人が汚職事件を忘れるのを待っている
IOCは開催都市決定の延期理由を,気候変動による影響などによるものだと説明している。だが,札幌の世論が沈静化するまでの単なる時間稼ぎではないかとの指摘がある。
カナダ・パシフィック大学のジュールズ・ボイコフ教授(政治学)はCBCに対し,気候変動はIOCにとって「二の次,三の次」であり,贈収賄スキャンダルを受けた「時間稼ぎの類い」だと述べている。
補注)CBCとは,中部日本放送株式会社。
ボイコフ教授は,(東京大会の汚職をめぐる)刑事裁判の進行とともに有罪が確定してゆく可能性があり,こうなればIOCはオリンピックの組織的な問題ではなく,個人的な問題にすり替えやすくなると指摘する。
補注)なお,ここで指摘されていた問題は,日本の場合だと立件化されていない。1年後れで開催された東京五輪は,コロナ禍の影響のため無観客試合ということになった。本来めざすかたちでのオリンピック大会にはならなかった。
識者は,こう指摘していた。
東京都においては「神宮外苑の緑」をわざわざ矯めて殺すような同地区の再開発が,三井不動産とつるんでおこなう計画があった。これに合わせて都合のよいようにオリンピックの開催を利用することがしこまれていた。
ということで,2020年から2021年まで1年ずれてもいいから,ともかく五輪を開催するといった具合に,要するに,この世界大運動会は「特定の他の目的」のために,体よく踏み台に利用されていた。この事実には,軽視できないほど深い政治的な意味関連がこめられていた。
〔記事に戻る→〕 ところが,まるでIOCの目算に反するかのように,時間が経つにつれ新たな不都合な事実が浮かび上がってきた。開催費用の問題である。
AP通信は昨〔2022年〕12月,冬季大会の開催費用が1年前の見積もりよりも20%ほど増加し,1兆7000億円にまで膨れ上がる見通しであると報道。汚職が招いた不信感にくわえ,コスト面での課題が明らかとなった。
補注)その予算は最終的に3.7兆円にまで膨張していた。つぎの記事を参照されたい。
〔記事に戻る→〕 ワシントン・ポスト紙によると,夏季大会の平均超過コストは当初予算の213%にのぼるという。IOCが収益確保のために精巧な施設やイベントを義務付け,開催都市に費用を押し付けているためだと指摘。
こうした事情を踏まえ,「IOCとの取引を希望する国がますます少なくなっている」と報じられていた。
補注)そもそもオリンピックなど不要だという意見が,世界中から湧き上がっていないわけではない。たちえば,つぎの記事が参考になる。
b) プーチンや習 近平のような権威主義者に限られる
贈収賄はあくまで一部企業と個人がおこなった行為であり,大会側に直接的な非はないとする見方もある。だが,今回の贈収賄スキャンダルに世論が大きく反応した一因として,そもそも五輪を統括するIOCが日本国民から信頼をえていない現状は無視できない。
東京2020大会をめぐっては,IOCがむさぼる圧倒的な利権や,開催都市に過大な負担を強いる不平等な開催契約が取り沙汰され,批判の的となった。
米ワシントン・ポスト紙は2021年5月,IOCのトーマス・バッハ会長を「ぼったくり男爵(Baron Von Ripper-off)」と呼び,氏とその取り巻きが「ホスト国をひどく傷つける悪癖がある」と指摘。日本国民の72%がコロナ禍での開催に抵抗を覚えるなか,開催契約を根拠に強行する姿勢を痛烈に批判した。
同紙によると,実際に東京大会では,開催契約には,日本側がオリンピック関係者に無料で提供するべき医療サービスが7ページにわたって記載されていた。コロナ禍で医療が逼迫するなか,約1万人の医療従事者を転用させる必要があるという内容だった。
当時,世界的なパンデミックの真っただなかだった。五輪開催を最優先として開催都市や人びとを軽視するIOCの姿勢に支持が集まるだろうか。日本をはじめ各地で広がりつつある五輪忌避はIOCみずかが招いた失策にほかならない。
さらに同紙は,もはやIOCとなんらかの関係をもつであろう政府指導者は,ウラジーミル・プーチンや習 近平のような権威主義者に限られると指摘する。名声のために人びとに労働を強要し,無制限に支出できるからだ。これ以外の国については,過去20年間でホスト都市の候補は枯渇したとの指摘だ。
c)「ぼったくり男爵」の利権を改める好機が来ている
閉鎖的に選出されるIOC委員らも「五輪貴族」とも揶揄され,特権的な地位を盾に過剰な接待を受ける悪習が問題化している。
多数の開催候補都市がわれ先にと接待合戦を繰り広げることで生じていたが,少なくとも冬季大会に関しては開催地の選択肢が限定的であり,構図が変化するのも時間の問題だ。五輪貴族への歓声はいつしか波が引くように静まりかえることだろう。
開催都市が現在よりも強い立場を示すことが可能になれば,不平等な開催契約の見直しも夢ではない。パンデミックでも開催を取りやめることができないという,公衆衛生を犠牲にして五輪貴族に与する異常な契約は,改められるべき時が来ている。
CBCは昨年〔2022年〕12月,温暖化で候補地の調整がむずかしくなっている冬季五輪について,IOCが従来よりも柔軟な運営を検討していると報じている。少数の都市での輪番開催などの可能性が議論された模様だ。IOCとしても,候補地が貴重になりつつあることを認識しているとみえる。
少なくとも2030年大会については五輪に対する国内の不信が災いし,IOCは開催都市未定の窮地に立たされた。世界を熱狂させる一大イベントが,これを機に少しでも健全化へ動くことを願うばかりだ。(引用終わり)
今後に開催されるオリンピックは夏季と冬季を問わず,最近は,先進国中心にしか開催しにくくなっている。「IOCの五輪貴族」のためにこそ,開催されているような世界大運動会の「マヤカシそのものである聖性」を根源から絶ちきらないかぎり,いまや無用・不要ともみなせる,メダル獲得国際競技運動会は,いいかげん止めにしたほうがよい。
今回のパリ・オリンピック2024年大会の,それこそすぐ近くのウクライナでは,2022年2月24日に「ロシアのプーチン」が突如はじめた侵略戦争が,いまだに継続中である。イスラエルではガザ地域への侵攻作戦でもって,当地民間人のそれも子どもや女性にも,数万人単位で犠牲者が出ている。
そんな戦争・動乱のなかで,ウクライナ兵の犠牲者数はあまりよくわからないが(ウクライナ側は正確なそれをまだ発表していない),ロシア兵の犠牲者はこのところ毎日千名以上も出ている〈戦況〉のなかで,フランスのパリでは,スポーツ競技のために世界規模での大運動会が開催中。
「平和のためのスポーツ祭典」とは,ともかくなにがなんでも優先的に開催されねばならない「スポーツの聖典的な行事(?)」なのかと,大きな疑問符が突きつけられて当然である。
※-2 今次のフランスにおけるオリンピック大会で発生した奇妙な「国旗とりあつかい」の間違いからは,なにか意図的な作意が汲みとれるのか?
つぎに紹介する記事(社説)は,在日韓国系の新聞紙『統一日報』が2024年7月31日に掲載した「社説」である。この社説は,ちょっとひねたような論調に感じられるが,ともかく紹介してみる。極論的な論旨にも読めるが,これなりに一理はありそうな指摘・批判ではあった。
★【社説】パリオリンピックが見せた西欧精神の堕落 ★
=『統一日報』2024年7月31日 04時48分 =
西欧文化の誇りだったパリで開催されたオリンピックが,世界中に衝撃を与えた。フランスの素顔はもちろん,先進国グループのG7,そして堕落した西欧文化の実状がみられた。
パリオリンピックの開会式はスポーツと関係のないジェンダーイデオロギーなどを世界中の人びとに強いる傲慢で猟奇的なプロパガンダだった。キリスト教を侮辱する悪魔主義を土台にした奇怪な開会式に,世界中から非難が沸騰した。
激しい非難にIOCも開会式の録画を削除した。テュルキエなど一部の国々ではテレビ放送局は開会式の生中継を中断したという。
だが,マクロン大統領をはじめ,西欧統治権力を掌握したエリートたちは意に介さない。今回の開会式を企画,承認,支援,監督したマクロン政権とIOCは,世界の人々を被支配層,馬鹿として扱っている。
IOCや主催側は,オリンピックをスポーツではなく政治に徹底利用した。6月にカザンで開催された「BRICS競技大会」とあまりにも対照的だ。
IOCは,ロシアとベラルーシ選手たちの国家代表資格を拒否した。一方,国連総会と安保理でジェノサイドと批判され,国際司法裁判所や国際刑事裁判所に提訴されたイスラエルはなんの制裁もなく参加した。
フランスは,ロシアにはオリンピック期間中休戦を提案し,ゼレンスキー側には武器を支援しつづけ,フランス軍まで派兵している。
オリンピック主催側は,開会式に入場する韓国選手団を北韓〔北朝鮮のこと〕選手団と放送した。フランス側は,韓国に公式謝罪すらしなかった。フランスは韓国産武器や原子力発電所などが欧州に進出するのを牽制,とくにマクロン大統領が先頭で妨害した。
補注)この段落は,軍需産業領域における企業競争にからめての記述になっていた。
〔記事に戻る→〕 このようなフランスがアフリカから追い出されたのも当然だ。問題は西欧文化・西欧精神じたいが深く病んでいることだ。
ジェンダー差別撤廃などを叫ぶ過激な少数が,手段方法を選ばず多数を支配しようとする内戦中の米国はさらに深刻だ。LGBT,キャンセルカルチャー,批判的人種理論などで武装した破壊勢力が伝統価値を破壊している。
補注)この段落は『統一日報』紙の論調として,かなり偏重(変調)を来した主張になっている。ジェンダー差別の撤廃そのものは,総論としてはけっして過激でもなんでもない。
その運動の仕方が過激になるという現実的に派生した問題だけを,ジェンダー差別そのものに癒着させたがごとき論調は,極論に過ぎており,問題の理解を妨げになりそうである。
さらにいうが,キャンセルカルチャー,批判的人種理論の立場・試走を,「伝統価値を破壊している」と,高踏的にのみ指弾する口調は,狂気に走り出したがごとき雰囲気すら感得させる。
要は,極論には極論を当てて対抗するがごとき対論(反発・反論)の方法(論法)だけでは,相互間において建設的・創造的な議論・会話を成立させることが困難になるのではないか。
〔記事に戻る→〕 ウクライナ戦争の深淵にも,腐敗・堕落した西欧が,西欧の支配を拒否する国々を制圧,抹殺しようとするグローバル帝国主義が潜んでいる。彼らはみずからの議題を貫くため手段方法を選ばない。常識など黙殺する。
補注)前段のごときいいぶんまで聞かされると,これはどっちもどっちだという印象が避けえない。西欧ではない多くの国々にあっても,それぞれなりに「自国の支配を拒否する国々を制圧,抹殺しようとする専制・強権の帝国主義をかまえている」現実のなかで,
「彼らはみずからの議題を貫くため手段方法を選ばない」し,「常識など黙殺する」などと非難したところで,結局は水掛け論的な,つまり罵倒の応酬にしかなりえないのではないか。
ウクライナ侵略戦争を2年半もおこないつづけている「ロシアのプーチン」式の,つまり,ロシア正教風になるの宗教狂信的な自国卓越国家観もまた,この社説が批判する相手とこれまた同類であった。
したがって,そのやり口では,一方を非難することが他方を無条件に賛美しかねない顛末を呼びこむごとき「社説」のリクツは,すんなり読みこむことがむずかしくなるばかりであった。
もっとも,八方美人的な論説はあえて無用・不要だと断わっておくにしても,かといって,重箱の隅をつつくことになるような,非常に偏屈にも聞こえる論説はいただけない。
それに,社説の執筆者自身だけがただ1人,国際政治の闇のなかを照らす能力があるとでもいいたげな口調にも聞こえたとなれば,その「いただけなさ」を量る尺度は,より厳格に当ててみる余地があった。
〔記事に戻る→〕 大統領選挙を3カ月後に控えた米国では最有力大統領候補への暗殺の試みに続き,再選に挑戦した現職のバイデン大統領を引き下ろした宮廷クーデターが発生した。民主党の実力者がバイデンを,修正憲法25条で脅迫し候補を辞退させた。
だが,バイデンの代わりに民主党大統領候補に擁立された,極左のカマラ・ハリス副大統領は,いままで党内で大統領候補として1票の支持も受けたことがない。世界中が見ている前で,なんの民主的・合法的手続きもなくクーデターで権力を掌握した者らは,人間ではなく神のように振舞っている。トランプ大統領暗殺の試みも,FBIなどが真相を糾明すると誰も期待しない。
極左のカマラ・ハリスが次期大統領になれば,米国は混乱と破壊に陥る。自国の国境と選挙システムすら管理できない米国が強要する「規則基盤秩序」のため,混乱と破壊が世界に拡散するしかない。
補注)ハリスが極左というのであれば,ある意味それ以外のアメリカの政治家は全員極右にでもなりそうであるが,こういうやりとりは生産的な議論を妨げるので,やや混ぜっかえしたつもりでのみ,ここは記述してみた。
〔記事に戻る→〕 ドイツが米国の了解のもと,再武装を始める。西欧の権力エリートらは,ロシアとの永遠の戦争を誓っている。再武装するドイツは果たしてどんなアイデンティティーをもつのか。西欧の標的となった国々は,自救・自衛措置を講じざるをえない。ユーラシアを束ねるSCOがNATOに対応するのは当然だ。
補注)SCOとは,2001年6月に中国,ロシア,カザフスタン,キルギス,タジキスタン,ウズベキスタンによって創設された常設の政府間国際機構おことであり,毎年1回開催される首脳会議(元首理事会)が最高意思決定機関となっている。
〔記事に戻る→〕 このSCOは三悪と呼ばれる「テロリズム,分離主義,過激主義」に対する共同対処のほか,経済や文化など幅広い分野での協力強化を図る組織であり,名目のうえでは特定の国を対象とした軍事同盟ではないと述べているが,発足から経過するにつれてしだいに,単なる国境警備やテロ対策の組織としての枠組みを超えつつある。
補注)なお,このSCOは「西欧諸国」として非難されている国際政治組織と,いったいそのなにがどのように異なるかと問われたら,ひとまずは回答不能である。いわば,どっちもどっちであり,たがいに議論させたらすぐにつかみ合いのケンカになるほかないか?
ウクライナ侵略戦争に関してはその前史的な事情・理由はいろいろあれ,単純にウクライナとこれを支援する西欧(日本・韓国も最近は含まれるといってもいいが)の側だけを,無条件に悪者あつかいするのは,いちじるしく公平を欠く観方である。
プーチンによる戦争の仕方に「テロリズム,分離主義,過激主義」がひとかけらもないかといったら大間違い,大ありもありであった。それゆえ,SCOじたいのそうした特性は,ロシア自身のそれとして,現在までウクライナに向けてしかけられてきた。
いわゆる「特別軍事作戦」なる戦争行為は,NATOもSCOもミソクソ的にいっしょくたにしたような特徴を発揮してきた事実は,非常に分かりやすい記録となって,しかも盛りだくさんに積みあげられてきた。
リクツをいうのであれば,もっとまともに論理に道筋を付けるべきであて,そしてまた,もちだすそれぞれの概念にも洗練さを最初から欠くようでは,それこそお話にもならない。
〔記事に戻る→〕 戦争を望む乱暴な神々を無力化せねばならない。病んだ西欧に追従するのではなく,激動の時代を乗り越える新しい指導者を生み出さねばならない。(引用終わり)
不思議に思うのは,SCOもNATOもケンカ両成敗的に「テロリズム,分離主義,過激主義」とは近しい間柄にあった事実を,この『統一日報』の「社説」は,一方にはそのまま認めるが,他方にはほとんど触れずじまいといったふうに,ひどく不均衡な論理構成を,最初から予断したうえで採っていた。
ところで,『統一日報』という新聞紙の立ち位置について,ウィキペディアは,ごく簡単にであるがつぎのように説明している。
しかし,この説明だけでは,前段までとりあげ議論もくわえてみた『統一日報』「社説」の含意ないしは真意は,よく汲みとれないゆえ,本ブログ筆者なりに以上のように,あれこれ付言しつつ討議してみた。
※-3 ※-2で挙げた話題のうちにパリオリンピック中にすでに発生していた「国旗とりあつかい」の間違いであったが,論旨の進行上,前段はやや本筋から外れる話題になっていたので,こちらであらためて論及してみたい。
韓国本国で発行されている新聞紙『中央日報』は,日本語版を電子版で読めるが,韓国側から眺めたその「国旗間違い」の問題は,たとえばこの『中央日報』がどのように報道していたか? 以下,日本語版からの引用で紹介してみたい。
1)「〈パリ五輪〉韓国の登場に『北朝鮮』と紹介…開会式でまさかのミス」『中央日報』2024年7月27日 09:49,https://japanese.joins.com/JArticle/321662?servcode=600§code=670
パリオリンピック(五輪)の開会式であきれるミスが発生した。韓国の選手団が入場したさい,北朝鮮の英語国名がアナウンスされた。
2024年パリ五輪が〔7月〕27日未明(日本時間)の開会式で幕を上げた。今大会は歴史上初めてメイン競技場でなくパリ都心を流れるセーヌ川一帯に設置された舞台で祝賀公演などが進行された。約7000人の選手団が船に乗ってオステルリッツ橋を出発し,エッフェル塔付近のトロカデロ広場まで移動した。
五輪発祥地のギリシャの選手団が最初に登場し,つぎに難民選手団が続いた。その後,開催国フランスのアルファベット順に各国の選手団が入場した。韓国の選手団は48番目に入場した。走り高跳びの禹 相赫(ウ・サンヒョク)と水泳のキム・ソヨンが旗手を務め,約50人の選手らが開会式に参加した。
問題は韓国選手団が中継画面に映った時に発生した。北朝鮮のフランス名(Republique populaire Democratique de coree)とアナウンスしたのに続き,英語で「デモクラティック・ピープルズ・リパブリック・オブ・コリア(Democratic People's republic of Korea)」と紹介した。153番目に入場した北朝鮮の入場のさいにも同じ国名を使用した。
張 美蘭(チャン・ミラン)文化体育観光部次官と李 起興(イ・ギフン)大韓体育会会長は現地時間の27日午後,今回の事態に関する立場と対応策を明らかにする計画だ。
2)「〈パリ五輪〉『なぜ韓国ばかり…』五輪公式SNSに太極旗だけぼやけた写真」『中央日報』2024年7月29日 10:44,https://japanese.joins.com/JArticle/321706?servcode=600§code=670
パリ五輪公式SNSに韓国代表チームの写真だけぼやけており議論が起きている。開会式で国名を北朝鮮と間違って呼ばれたのに続き,韓国の金メダリストの名前まで一時間違って表記されており,韓国関連のミスが相次いでいることから批判の声が高まっている状況だ。
ピンボケはあるのか?
パリ五輪公式インスタグラムに27日,「新しい代表団が注目されている」というキャプションとともに写真が投稿された。
この投稿には韓国をはじめコートジボワール,キューバ,デンマークなど各国選手の顔と国旗の写真が含まれていた。しかし,他国の関連写真は選手らの顔や国旗が鮮明に写っていたのに対し,韓国代表チームの写真は選手らは後ろ姿で,太極旗はぼやけているうえに,橋の上の観客に焦点が合わされていた。
現在インスタグラムには韓国ネットユーザーの抗議のコメントが続いている。
パリ五輪のこうした「ミス」は初めてではない。
パリ五輪組織委員会は公式インスタグラムに韓国フェンシング金メダリストのオ・サンウクを紹介しながら英文名を一時「Oh Sanguk」ではなく「Oh Sangku」と誤表記した。
また,五輪開会式では韓国選手団が開会式で遊覧船に乗って入場すると場内アナウンサーが韓国を「北朝鮮」と間違って紹介した。場内アナウンサーは,フランス語で韓国を「Republique populaire democratique de coree」で紹介し,英語では「Democratic People's Republic of Korea」としたが,これはいずれも北朝鮮を示す。
これに対し大韓体育会を含め韓国選手団が強く抗議し,結局国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は27日午後に尹 錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に電話して直接謝罪した。
バッハ会長は「弁解の余地がないことが起きた。丁重かつ深く謝罪を申し上げる。再びこうしたことが繰り返されないよう努力する」と話した。
IOCはホームページを通じて謝罪文を出す一方,バッハ会長名義で韓国文化体育観光部にも謝罪書簡を送った。(引用終わり)
3) なおつぎの『中央日報』にも関連する続報記事もあったが,これはリンク先住所のみ挙げておく。
以上,『中央日報』の記事を紹介したが,オリンピックにかぎらずこの種の「旗・違い」はどうしても起きる場合があり,完全には回避しにくい性質の作業かもしれない。だが,今回のフランス側のミスは,ずいぶんだらしのない,しまりのない経過になっていた。
とくに,韓国の国旗はふだんみなれていなくとも,かなり特徴がはっきりあるので,なかなか間違いにくいと思われるが,それでも間違えたという結果には,なにか底意があるのかと勘ぐられても仕方がないくらいヒドカッタといえなくはない。
世界各国の旗には似たというか,絵柄が似たり,色が同じところに異なる図柄がそれぞれに描かれていたりもして,ふだんからよく見慣れていないとすぐには判別しにくいという旗同士がけっこうある。
それとまた,前段の記述中で韓国の旗だけは焦点がぼけて写っていたというのも,その理由がただちには分かりえないものの,たまたま韓国の旗に関して間違いが複数回生じていたという事情も重なってか,いちがいにゲスの勘ぐりにはくくれないような〈その意味深な(?)ミス〉が起きていたと推理されても,これを完全に排除しにくいことにもなる。
オリンピックの準備にたずさわった人たちが,国旗のあつかいに関していいかげんな準備や練習で臨んだとは思いたくないけれども,韓国人や韓国の関係者でなくとも,以上に言及した旗の問題については,一定のなにかが含みをもたされたかっこうで,そうした間違いが発生させられていたという発言や指摘(邪推まで)を,わざわざ呼びこみかねない経緯になっていたといえなくはない。
※-4 結論-いきなり脱線気味にこういっておく-
四半世紀ほど,オリンピックという世界大運動会は,いったんお休みにしたらどうか?
最近の日本はオリンピックなど,全然お呼びでないというか,それどころではない人びとが大勢いる。
そうだというのに,たとえば,貧しくて3食の食事を減らしているだけでなく,この猛暑のおりに電気代が高くて冷房を入られないで我慢をしているとか,そのどちらにして生きづらくも苦しい生活をやりくりをしているとかいった話題までニュースになっている。
そういえばあのぼったくり男爵ことバッハIOC会長は,日本に来たとき1泊100万円もするホテルの部屋に宿泊していたとか。五輪貴族たちの腐臭的エリート意識は,まさしく五輪的に征伐されて当然・・・。
【参考記事】
つぎの『ココログ』の記事(2024年8月4日)は,自民党国会議員たちがまたぞろ,「パー券裏金蓄積」のためでしかありえない「資金集めの動き」を,金欲面における性懲りもない欲情の再起動だとして批判している。この基本に控えていた問題は脱税であった。
「貧困世帯」における欠食問題とも関係させて世間がきびしく批判する「前段のごとき行為」など,まったくになんのその,いまの自民党国会議員たちの生活経済の感覚にあっては,自国の貧困問題などもともと眼中にないどころか,完全に無縁……。
ところで「オイコラ! 首相になってから」「〈所得倍増〉だ」などと,とくに貧乏人にとってみれば夢物語にさえなりえない絵空事を,ハナプク提灯もどきに騙っていたのは,いったいどの誰だ!
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