岸田文雄という「世襲3代目の政治屋」が安倍晋三のあとを襲ってこの国を破壊しつつある現況
※-1 「世襲3代目の政治屋」岸田文雄の「丸出だめ夫」に酷似した為政の弊害,安倍晋三的な遺風
岸田文雄が2021年10月4日,首相になってからというもの,この国の「政治と経済」は,安倍晋三「未満」,というよりは比較不可とみなすほかないくらいにまで,さらに低迷している。
付記)冒頭の画像は後段にその出所が明記されている。
「総理大臣になることじたい」が人生の目的だったこの政治屋:岸田文雄に,実際に日本「国」の運営を任せていたら,この国はご覧のとおりますますダメになってきた。
その理由を以下に説明していくが,その実態がより明解になるなかで,このいわば,出来そこないの「世襲3代目の政治屋」が「国民たちへ不幸と不遇を配給するための手法」ぶりだけは一級品であった事実のみ,無条件に認定しうるかもしれない。
補注)なお,『時事通信』の2024年2月「世論調査」が報道されていたので,ここで途中に挿入するかたちとなるが,紹介しておきたい。
以下の記述としては,『日刊ゲンダイ』の今月になっての記事のなかから,「岸田政権下で日本の国力がどんどん落ちる… “言うだけ番長” が国会で連日火だるまの必然」2024年2月7日,ttps://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/335899 を参照してみることにしたい。
この『日刊ゲンダイ』の記事を紹介する前に,つぎの『読売新聞』から借りた画像資料などもみてほしい。円ドル換算の為替計算になるとはいえ,このように「岸田文雄のときに日本のGDPが4位に落ちた」という記憶が,われわれの脳裡に刻みこまれることになりそうである。
つぎは本日,2024年2月16日の『毎日新聞』朝刊1面の冒頭記事「紙面」の紹介である。2023年10~12月にはこのGDPが「 0.4%減 2期連続」といったふうな,あまりみたくはない文句まで中見出しに印字されている。
ここで,前段に紹介した『日刊ゲンダイ』の記事を,その途中からとなるが,引用する。
a)「国内(の深刻な)問題」 ⇒「国民の信頼回復のために火の玉となる」。昨(2023)年12月の会見で,こう訴えた岸田文雄首相(66歳)だが,衆院予算委では連日,野党議員から多くの疑惑を追及されて「火だるま」状態となっている。
自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件,二階俊博元幹事長(84歳)が幹事長の在任中の5年間に受け取った約50億円に上る政策活動費の使途疑惑,総理大臣就任を祝う会の自身のパーティー問題にくわえ,
6日には盛山正仁文科相(70歳)が旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の関連団体から支援を受けていた疑いも浮上。はぐらかし答弁も目立つようになり,内閣支持率も再び急落しはじめた。
b)「国際(で遅滞するだけ)問題」 恐ろしいのは,岸田首相が「検討する」「よく聞く」などといっている間にも,日本の国力がどんどん落ちていることだ。
厚労省が〔2月〕6日に公表した2023年分の毎月勤労統計調査(速報)によると,物価を考慮した「実質賃金」は前年比 2.5%減少。減少は2年連続で,減少幅は比較可能な 1990年以降では,消費税率を引き上げた影響が出た2014年( 2.8%減)に次ぐ。
資源高,物価高に名目賃金の上昇が追い付いていないのが主な理由とはいえ,思い出されるのは,岸田首相がかかげていた「成長と分配の好循環による新しい資本主義の実現」はどうなったのかということだ。
「岸田政権では,アベノミクスの成果の上に,新しい経済モデルである新しい資本主義の下,社会課題を成長のエンジンへと転換する中で,構造的賃上げなどを通じた成長と分配の好循環,これを実現してまいります」
2023年4月の参院本会議で,岸田首相はこう声を張り上げていたのだが,「構造的賃上げ」どころか,この2年間で実質賃金は実に14万円余も減ってしまった。政治は結果責任であり,逃れることはできない。
〔だが〕岸田政権下の国力低下は,これだけではない。
OECD(経済協力開発機構)が発表した2023年版「デジタル政府指数」によると,日本は調査対象となった加盟33カ国中,31位となったのだが,「デジタル庁の機能強化」などを強く訴えていたのは岸田首相だった。
2021年12月の参院本会議でもこういっていた。
「デジタル田園都市国家構想実現会議の下,デジタル田園都市国家構想を推進します。デジタルによる地域活性化を進め,さらには,地方から国全体へ,ボトムアップの成長を実現していきます」(引用ここまで,以下後略した)
このように「寝ぼけているのか,トボけているのか,それともフザケテているかのようにしか聞こえなかった」,ただ「いいカッコしい」だけの「世襲3代目の政治屋」的には一流の演技が披露されていたにしても,どこまでも演出そのものが下手クソでありつづけているのが,この岸田文雄君の首相の立場からする「采配ぶりの一大特徴」であった。
いまから2年半前,2021年10月4日に首相になれた岸田文雄であったが,いままで「この総理大臣が日本国最高指導者として示しえた存在感」はなにかと問われた場合,これには「一貫して希薄そのものでしかなかった」としか答えようがなかった。
c) 例のあの▼カ「息子の翔太郎」の件を,ここで思いだすのだが,『東京新聞』2023年5月27日 12時00分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/252684 の記事,見出しに「岸田首相長男で秘書官の翔太郎氏が公邸で忘年会 海外なら退陣ものなのに … 身内に甘い政治がもたらすこと」と文句が付けられていたそれは,こう報じていた。
岸田文雄首相長男の翔太郎首相秘書官が,昨(2022)年末に首相公邸内へ親族らを招き,忘年会を開いていたことが『週刊文春』に報じられた。写真をみるかぎり悪ふざけが過ぎる場面もあったようだが,首相は「注意した」として,更迭まではしない考え。
英国やフィンランドでは官邸・公邸内のパーティーが首相退陣にまで発展したが,日本政界の身内への甘さがきわだった格好だ。世襲あり,お友だち優遇あり,の緊張感なき政治はなにをもたらすのか。
補注)もっともその後,岸田文雄首相は2023年5月30日,長男の翔太郎首相秘書官(政務担当)について,首相公邸の公的なスペースで不適切な行動をとった責任を取らせ,更迭することを明らかにせざるをえなくなっていた。
要するに,岸田翔太郎の父,文雄自身が「世襲3代目の政治屋」として日本の政治を舐めきっており,「身内への甘さ」をみずから隠さない対応を記録した。その弛緩した政治屋としての精神構造じたいが,この国の腐敗・堕落をさらに加速化させる基本的な要因を提供していた。
d) つぎは『東京新聞』の記事となるが,これはリンクでその住所を指示しておく。「私物化政治」がこの国におけるまつりごと全体を死物化させた張本人は,いうまでもなくあの安倍晋三であったが,この岸田文雄はその〈亡骸〉を背中に担いで仕事をしているつもりである。
※-2 岸田文雄政権の失政-安倍晋三のそれに拍車をかける暗愚ぶり-
岸田文雄の為政は「自身が日本国の上級市民である立場」を意識してなのか,ほかのあらゆる「国民・市民・庶民たちの日常感覚」とは隔絶された別世界からの「内政と外交」に勤しんでいる事実じたいに無頓着であった。
安倍晋三もその悪いお手本を明示していたが,岸田文雄も外交(外遊)に出向いたさい,訪問した国々には「手土産」をさんざんにバラまいてきている。
六辻彰二という国際政治学者が関連する話題として,「岸田政権は『海外に資金をばらまいている』か--データから浮かぶ援助の変貌」『YAHOO!JAPAN ニュース』2023/8/17 (木) 8:00, https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/9e8a9cdd4806f3bef84a13eb0595659fa43dcd70 という寄稿の最後でこう指摘していた。
はたして岸田文雄は,自国が「現状において置かれている政治・経済の状態」を,どのくらいまともに理解しているかとみたら,実はそれはもともとだいぶあやしかった。
六辻彰二は,こういっていた。
六辻彰二は,「高度経済成長,そしてバブル経済」の時代と「現代とは大きく異なることを,日本政府にはもう一度思い出してもらいたい」という点を,結論の文句として強調していた。
ところが,本記述の最初に戻って考えるまでもなく,現段階になってみれば,それこそ「逢着してしまっているこの国の貧しさ」としての現実は,2010年代からのあの「アベノ(アホノ)ミクスの悪影響もあって」,もはや「すっかり〈衰退途上国〉の立場」に沈潜した姿になりはてているにもかかわらず,
しかもいまは,日本の国民たちが実質的に負担している税が,ほぼ50%近くにもになっているなかで,この50%という税負担率であれば本来,「教育・医療(当然,出産関係も含む)・住居」に関係する社会保障制度をもって,国民たちが受けられるはずの「その社会経済的な待遇」が,実際には「まるでなっていない」。つまり,納税の義務に対してそれなりにみあった反対給付の水準・実体が,まだまだまともに確保・維持されておらず,その実態は貧弱・手抜きだという印象を抱かせてつづけている。
とくに教育費と住宅関連の経費(出産経費も高額であるが)が,最近ではとくに教育費の関係で観れば,貧乏人は高等教育(大学段階)を受けるなという実情にもなっている。子どもが3人いる世帯・家庭には,その3人目から大学進学「無償」にするという案が提示されているものの,それではなぜ「2人の世帯・家庭」にあってはその無償が不適用なのかといった反問に関しては,どうにも説明しづらい不徹底が残されたままである。
そもそもの話,いまどきは未婚率が高い。こういう実情があった。
まず,「50歳時の未婚率」は男性が約3割,女性が約2割である。国立社会保障・人口問題研究所の「人口統計資料集(2023年)」は,2020年における「50歳時の未婚率」は男性が28.25%,女性が17.81%となり,前回調査(5年前)との比較では,男性は約3.5ポイント,女性は約2.9ポイント上昇しており,逆にいえば,既婚率そのものがそのように減少したと報告していた。これからもさらに減少していくが,増加する傾向には変わるといった展望はない。
そして,結婚していても「もう子どもは要らない,初めから儲けない」と覚悟して決めている既婚の夫婦が,漸増していく過程にある。
ちなみに,出生動向基本調査」における18-34歳の未婚者を対象とした結果の経年推移をみると,1982年に「子どもはいらない」とする割合は,男2.3%,女3.8%だったものが,2021年には男11.1%,女13.1%に増えているのである。
大学への進学をめぐって関連する論点がいろいろあるとはいえ,それ以前に人口統計としてその対象となるべき「人びと:男女」のありようの問題などを,そもそも念頭に置いた議論をしているのか,いないのかという指摘すら,まもとに聞かされたことがない。その程度に終始する「国家の為政:内政」に関する議論ならば,進行中なのであった。
昔(いまも?),女性に対する差別の問題に関して『ガラスの天井』という表現があった。いま現在,その深刻の度合がドンドン進んでいる少子化問題について,そのもっとも根柢に控える論点に気づこうとする努力すらしない政治屋たちの頭では,
「3人目から大学進学『無償』にする」という提言じたいが,もともとからして,その的をどこに絞っていたのかすらが,まともに自覚できていない「教育政策の一環」であった。
つまり,場当たり的な発想がこめられていたというほかないその提言でああった。ただし,そういった発想が悪いというのではなく,ただ単発的に出してみた以上の次元にまでいかない提言では,当該問題を全体的な解決の方向にもっていくための効果がたいして期待できない,と判断するほかない理解になる。
※-3「岸田政権の経済失策が庶民の懐を直撃! 実質賃金ダウン&物価高で『節約不況』一直線」『日刊ゲンダイ』2024年2月28日,https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/335911
♠ -1 あまりの物価高にまったくくゆとりがもてない
このまま「節約不況」に突入してしまうのか。庶民の買い控えが急速に進んでいる。
総務省が〔2024年2月〕6日に発表した2023年の家計調査によると,2人以上世帯の消費支出は月29万3997円と,物価変動の影響を除いた実質で,前年比2.6%の減少だった。前年を下回るのは3年ぶり,新型コロナウイルスが流行した2020年以来だ。消費支出は10カ月連続でマイナスとなっている。
買い控えが進んでいるのは,懐が苦しくなっているためだ。物価上昇に賃金上昇が追いつかず,2023年の「実質賃金」は前年比2.5%減だった。実質賃金のマイナスは21カ月連続である。
♠-2 モノを買わなくなった日本人
なかでも節約志向が強いのが身の回り品だ。支出の3割を占める食料は,前年より2.2%減だった。とくに魚介類や乳製品の落ちこみが大きかった。被服・履物も1.9%減。ほかに家具や医薬品,仕送り金も減った。 “聖域” とされてきた教育費まで切りつめはじめている。
経済評論家の斎藤 満氏がこういう。
個人消費はGDPの6割を占める。消費が活発にならないかぎり,本当の好景気にはならない。岸田政権の経済失策のために,実質賃金は2年近く,下がりつづけている。「節約不況」の責任を,岸田首相はどう取るつもりなのか。(『日刊ゲンダイ』からの引用終わり)
そういえば,キシダメノミクスという揶揄語もあった。アホノミクスのあと,そのカス(スガ)ノミクスも踏み台にしたかっこうにもなってだが,この岸田文雄の「人事は好きだが,それ以外の『為政:内政と外交』」は,からっきしにダメダメだらけでもって,ここまで来てしまった自民党政権である。
安倍晋三が2022年7月8日に死んでからの事件発生であったが,昨年の末月から自民党は「パー券裏金問題」でもうガタガタになるほど揺すぶられてきた。こうなれば「自公民の野合体・政権」に「明日はない」はずだが,創価学会公明党が「権力の座から離れること」を極端に恐怖しているという要因に助けられて,いまの自民党は一気に解体という局面にまでは至っていない。
いかんせん,くわえて現状のごときバラバラ状態である野党の勢力図のもとでは,二進も三進もいかない国会の勢力分布関係になっていた。この日本国の政治はまるで,貴志謙介『1964 東京ブラックホール』NHK出版,2020年が描いていた,なんといまから60年前の現状と瓜二つである。
貴志謙介のこの本は「貧困は拡大し,人命は軽視される……すべての源は五輪イヤーにあった!」と宣伝文句をかかげていたが,なんと,2020年の初めに発生した新型コロナウイルス感染症(コロナ禍)流行「以後の日本」の姿を,半世紀以上も前の時期に,われわれは早くから体験していたことになる。
貴志のその本は1964年といったら東京オリンピックの開催年である事実を踏まえて書いていたわけだが,2020年から2024年までにおいてこの国のなかで発生・展開してきた諸事象に似た「先例そのもの」を,その1964年時点における日本社会にみいだしていた。
この国の政治経済の枠組のなかにあっては,同じにバカげていた,つまりムリ・ムダ・ムラだらけの政治が反復されていたことになる。しかも,その「ムリ・ムダ・ムラ」のすきまから大量にどこかにこぼれ出た「かねの問題」(いわゆる「公金チューチュー」のそれ)もあった。
※-4「困ったちゃん」としての岸田文雄首相はやはり安倍晋三のお仲間であったというオチ
1) 『毎日新聞』2024年2月8日朝刊「社説」がかかげていた見出し文句は「政治改革と岸田首相 やる気のなさが目に余る」であった。「世襲3代目の政治屋」としてだが,安倍晋三にも通底する岸田文雄の基本的な政治感覚は,この毎日新聞社「社説」がこのように批判していた。
2) 同じ『毎日新聞』は2024年2月4日(日曜)朝刊B面には,松尾貴史が連続して寄稿している文章のひとつとなるが,その日の題名を「『口座に残置,裏金ではない』岸田首相の低劣ないいわけ」とした一文が掲載されていた。
松尾貴史のこの文章はもっともであり,しかりだと賛成できる中身で書かれていた。この日本という国にあってはこれまで「本当の▲カ者が政治を,本当にいい気になってイジクリまわしてきた」。このありさまがさらに続くようでは,この先は本当に「ダメのさらに駄目押しをされたごとき国家」にまで転落しかねない。
以下に松尾貴史の全文を引用する。
さらに,岸田文雄の似顔絵をひとつ紹介しておく。庶民の立場にあるわれわれの目線に映るこの面相は,まるで「世間にまったく無知」でいながら,ただ「高慢ちきである上級市民」のそれにしかみえないといったら,偏見になるか?
松尾貴史の前段文章は,以下の紙面でも紹介しておくが,ここでは,左側の岸田文雄の似顔絵をみてほしい。この絵も,岸田がわれわれを舐めきってきた表情として描かれている。
なお「低劣」という漢字の意味は,こうであった。それは「程度・品性などが低く劣っている意味」であったから,これは翻案するまでもなくただちに「日本国の政治」全体の「程度の悪さや品性の欠落」を指示する。
「経済2流,政治3流」といった日本国の国柄に関した品評ですらも,ここに至ってはだいぶあやしい「評価づけ」になっている。
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