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狂喜乱舞した旧N党党首,「アホみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう」と触れた文句は,戦争中に日帝が「産めよ殖やせよ」と臣民に督励した事実を逆説的に想起させる
※-0「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が2024年1月17日の兵庫県知事選で「披露した公選法違反の疑い」の問題
「本稿」※-1以下の記述を復活・再掲させるに当たっては,直近の話題になっていた,※-0の話題をさきにしばらく紹介することにしたい。
a) 昨日,2024年11月22日に公開されていた兵庫県知事選関連の記事のなかで,一番目立ったものが,ジャーナリスト:橫田 一の寄稿「斎藤兵庫県知事,立花党首と共犯で公選法違反なら失職の可能性も」『福岡の経済メディア by data-max NetIB-NEWS』2024年11月21日 11:50,https://www.data-max.co.jp/article/74838 であった。
橫田 一は,つぎのような記事を書き,警告していた。以下しばらく印象することになる。
兵庫県知事選の投開票日である〔2024年〕11月17日午後10時半,当確後の挨拶やテレビ取材などを終えたあと,囲み取材なしで選挙事務所から立ち去ろうとする斎藤元彦知事(当時は候補)に向かって私は大声を張り上げた。
「斎藤さん,インチキ選挙ではないか。(知事選候補の「NHKから国民を守る会」党首)立花〔孝志〕さんが応援して2倍の選挙運動ができたでしょう。インチキ選挙ではないか。インチキ選挙をやって恥ずかしくないか。立花さんの応援で他の候補の2倍の応援(選挙活動)をしたでしょう。公選法違反ではないか。ペテン選挙をやって恥ずかしくないのか」
![](https://assets.st-note.com/img/1732225247-FZDucIYn0Qz9WTid7jHBwqbo.png?width=1200)
参考にまで以下に2024年7月実施の都知事選で
立花孝志が創りだした選挙用掲示版の風景も紹介しておく
![](https://assets.st-note.com/img/1732228364-FCrzS3kpLR89cegB6uWAlK7J.png?width=1200)
「あるかっこうをした女性の目立つ姿」を印刷したポスターが
これと同じ要領でたくさん貼り付けられていた
しかし,斎藤氏はこちらに視線を一瞬向けただけで一言も答えず,「斎藤! 斎藤! 」と叫び続ける聴衆のなかに分け入っていった。明らかな公職選挙法違反がまかり通ったのに,それに疑問を抱く支援者は皆無に等しかったようなのだ。
思考停止状態に近いのは大メディアも同じだった。翌18日,神戸新聞や五大全国紙に目を通したが,自身の当選をめざさずに斎藤氏の支援をした立花孝志候補の公選法違反の疑いを指摘する記事はなかった。
今回の県知事選を「ネット選挙(世論)の勝利」などと評する人がいるが,「チェック機能喪失のメディアの敗北」というのが実態だ。
日刊ゲンダイは11月16日に「『当選目指さない候補』公選法はアリなのか」と銘打って,不公平な選挙戦がまかり通っていることを紹介した。
「斎藤候補に追い風を吹かせているのは,無所属で立つ『NHKから国民を守る会』の立花孝志氏(57歳)だ。『社会正義を通すため』の立候補で,当選はめざさないと公言。斎藤失速の要因となったパワハラ問題をめぐり『デマだ』と擁護するなど,斎藤支持拡大をアシストしている。
こうした動きに,有志の会(県内29市長でつくる市長会の有志22人)のある市長はこう疑問を呈した。
「知事選にあたっては300万円の供託金が必要。候補者1人あたりの選挙カーや配布ビラの数なども,公選法で定められている。他候補の当選を後押しするための立候補がOKなら,カネと人を用意できる陣営が有利になる。選挙が歪められてしまうのではないか」
公選法に抵触するのか,しないのか。県選挙管理委員会の回答はこうだった。「公選法は,立候補者が当選をめざさないという事態を想定していません」
公選法が候補者1人あたりの選挙カーや配布ビラの数などを定めているのは,資金力に勝る陣営がビラを大量配布するなどの不公平な選挙戦になることを防ぐためだ。
しかし,今回の県知事選では,自身の当選をめざさない立花氏が斎藤氏を支援,“斎藤・立花連合軍”が他陣営の2倍の選挙活動ができるという公選法違反状態と化していた。投開票日に斎藤氏に向かって「立花さんが応援して2倍の選挙運動ができたでしょう。インチキ選挙ではないか」と叫んだのはこのためだ。
b) このことについて総務省に確認してネット上で解説したのが,立憲民主党の小西洋之参院議員だ。11月19日のX(旧・ツイッター)で以下のような発信をしたが,ここで候補者Aが斎藤氏,候補者Bが立花氏に置き換えられると,今回の県知事選の無法状態ぶりが良く分かる。
「【総務省への確認】一般論として候補者Bが候補者Aの当選のために街宣車,拡声器,選挙ビラ,政見放送などを使用することは数量制限等に違反し公選法の犯罪となる。当選者AがBと共犯関係にあればAは失職し公民権停止となる。例えばAとBが同じ場所で演説会を連続開催する場合も犯罪は成立し得る。
■ 公選法抜粋 ■
(自動車,船舶及び拡声機の使用) 第百四十一条 次の各号に掲げる選挙においては,主として選挙運動のために使用される自動車又は拡声機は,公職の候補者一人について当該各号に定めるもののほかは,使用することができない。
一 地方公共団体の長の選挙 自動車一台又は拡声機一そろい
【解説】 BがAの当選のために自身の街宣車を使用することは「公職の候補者一人について,自動車一台」の制限を破ることになる。また,AがBのこの犯罪と共犯関係にあることが裁判で確定し罰金以上の罪となれば,Aは失職し公民権停止となる。
(中略)
※ 以上と同様の論理で,選挙ビラ,政見放送などもBに犯罪が成立し,Aが共犯であれば共に(Aは失職の上で)公民権停止となる」
立花氏は政見放送でも斎藤氏を擁護する内容を話しており,“斎藤・立花連合軍”は他候補の2倍の政見放送時間を与えられていたに等しいのだ。
ボートレースに例えれば,一隻だけエンジンを2台搭載可能の特別扱い。サッカーなら “斎藤・立花連合軍” だけが22人で他チームは11人という不公平状態。少し考えれば,誰でも分かるルール違反がまかり通った戦いだったのだ。
他陣営の倍の選挙活動ができたのだから斎藤氏の勝利は当たりまえ。立花氏に公選法違反をしてもらって再選されたといっても過言ではない。今回の選挙結果は歪められた民意の反映であり,斎藤氏は知事としての正当性を欠くのは明らかだ。
「こんな不公平な選挙が許されれば,日本の選挙制度,民主主義は破壊される」といった危機感がどこまで広がり,「 “インチキ選挙” で再選された斎藤氏は辞職,再び出直しに臨むべきだ」という声が高まっていくのかどうか。
そして,「法律違反が横行しても勝てば官軍」という考えにみえる斎藤知事に対して,県議たちが再び不信任決議案を提出するなど反転攻勢に出るのか,それとも沈黙してしまうのかが注目される。
c) 以上のような記事をフリー・ジャーナリストの横田 一が,いつもの突撃取材をおこなったのち,このような記事を書いていた。橫田が指摘,批判した問題は,公職選挙法に抵触する虞の可能性がきわめて大きい「立花孝志流の行動様式」を取り上げ,大手紙やTVキー局が選挙期間中にはほとんど取り上げていなかった問題を明確に切り出し,問題提起した。
このたび実施された「兵庫県知事選挙パワハラ疑惑の告発文書問題」が浮上した斎藤元彦前知事は,百条委員会を経て,県議会で全会一致の不信任決議を受けて自動失職していた。だが,この不信任の議決を受けて県民に信を問いたいと応え,県議会は解散せずに失職を選び,いわゆる「出直し選挙」に立候補する意向を表明していた。
しかも斎藤元彦前知事は,2024年11月17日に実施された兵庫県で当選した。ところが,この選挙期間中に前述したように,なにかとお騒がせパーソンである立花孝志は,日本の政治家で YouTuber,タレントとも称され,政治団体・NHKから国民を守る党の党首や千葉県船橋市議会議員,東京都葛飾区議会議員,参議院議員〔比例区選出〕を務めたこともあり,以上のように報道される演技を「またもや大道芸人まがい」に披露していた。
d) なお,立花孝志はつぎの裁判の判決を受けていた。今回,兵庫県知事選のさいまたもや世間を引っかきまわし,大騒ぎさせた立花は,すでに政府内自民党やほかの各党の議員たちからも相当に問題視され,このままだと,その判決の結果である「執行猶予付」の条件が取り消される可能性がないといえない。
★ 立花孝志氏の懲役2年6月,執行猶予4年の判決が確定へ 最高裁が上告棄却 ★
=『東スポ WEB』2023年3月23日 16:42, https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/257920 =
政治家女子48党の立花孝志事務局長(55歳)が〔2024年3月〕23日,自身の公式ユーチューブでNHKへの威力業務妨害や中央区議への脅迫に問われた事件で,22日付で最高裁から上告棄却の決定が出たことを明かした。懲役2年6月,執行猶予4年の判決が確定する。
立花氏は「昨日付で先ほど,弁護士さんから連絡が来て,威力業務妨害と不正競争防止法違反,脅迫の3つの罪で起訴され,最高裁に棄却され,刑が確定しました」と話した。
以上が本日,2024年11月22日にまず前文的に記述してみた,最近の話題に登場した立花孝志の迷演技ぶりであったが,本ブログ筆者は以前,それも5年も前になったが,以下の※-1から記述する「文章」を公表していた。
その後,ブログサイトの移動など事情があり,お蔵入りしていたこの文章であったが,今回,世間を大騒ぎさせるかっこうで,またもや踊りだしていたこの立花孝志が実は,ここに復活・再掲させるごとき〈話題〉の別編をさらに,すでに5年前に提供していたのである。
ここまで書いてきて思い出したが,最近,百田尚樹(自称作家)のつぎのごとき差別発言をしたのは,まだ記憶に新しいところだと思う。以下に説明しておく「百田尚樹」的発言は,立花孝志的な政治体臭に近い匂いを放つ性質を有したとみなしておき,以下に若干関説しておく。
e) それは,11月8日に配信された YouTube の生配信番組『あさ8』で,日本保守党の事務総長を務めるジャーナリスト有本 香氏と百田尚樹が対話するなかで,日本の少子高齢化対策について話をしたさい,つぎのごとき発言を吐露(ゲロ?)していた。
日本保守党代表である百田尚樹は,「子供を産まない女性は30歳越えたら子宮摘出」とか「女性は18歳から大学に行かさない」,「25歳を越えて独身の場合は生涯結婚できない法律にする」などと提言したのである。
百田尚樹はこのように,人権無視もはなはだしい発言を平然とかつ堂々と放っていた。しかも『いやこれSFやで』と,まるで “冗談” であるかのようにも条件づけて語るといった逃げ口上まで添えて,そのようないいたい放題を楽しんでいた。
当然,世間の側からはただちに「これは相当にひどい,恐ろしい放言だ」という批判が集中した。その経緯を受けて,百田はだいぶ奇妙ないい方をしてだったが,ひとまず訂正して済まそうと手当する発言をしてもいた。
だが,このウィキペディア依存症作家の「品性を完全に欠いた暴言」としての女性差別思想の表白が「人びとの非難を惹起させるほかなかった経緯」を生む顛末を呼びこんだのは,当然のなりゆきであった。
なお,忘れないようにあらためて断わっておくと,百田尚樹は現在,日本保守党代表を務めており,2024年10月27日に実施された衆議院解散総選挙において,比例全11ブロックの総得票数の割合が公選法の規定する2%に達した結果,3議席を獲得した。それだけに「国政政党」代表者となっていた作家・百田尚樹による前段のごとき露骨な女性差別発言は,ネット上でもたいそう問題視された。
【参考記事】
※-1「2019年9月29日」:狂喜乱舞中のN党党首,「アホみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう」と触れた文句は,戦争中に日帝が「産めよ殖やせよ」と臣民に督励した事実を逆説的に想起させる
最初に以下の記述における要点を列記しておきたい。
要点:1 大東亜・太平洋戦争の敗北したすぐあと,日本の出生数は「産めよ,殖やせよ」などと,戦争中に国家が臣民を督励したときとは違い,平和になった時代を迎えたなかで出生数を大幅に上昇させた
◆ 年次統計「出生数」の統計図表 ◆
![](https://assets.st-note.com/img/1732233977-xU0lsXjk2RCDuvJo36ZIWprT.png?width=1200)
2010年以降となれば全体人口の減少がいよいよ進行中
付記1)太平洋戦争(大東亜戦争)が1941年12月8日に開始された。この年における日本の出生数は227万7283人であったが,これが敗戦した翌年:1946年の出生数になると 157万6000人にまで減少した。
日中戦争(「支那事変」1937年7月7月)が開始された翌年,1938年の場合も,日本の出生数は落ちこんでいた。既婚者を含む大人数の予備兵が大量に召集されたせいである。
それに対して,敗戦後,1949年の出生数は269万6638人(出生率は 4. 3人程度)であったから,とくに1949年は第1次ベビーブームの時代にかかっていて,当時の日本は,
いまの時代に比較したら「アホ(?)みたいに子どもを産む民族」であったから「とりあえず虐殺しよう」としたい「民族」であったのか,ということになりうたのか。
なお,ここでは,あくまでたとえでする話題ゆえ,出生率は 4. 3人程度という点そのものに関しては,厳密にあれこれうんぬん(デンデン)しないでおく。
付記2)最近,「世界の合計特殊出生率 国別ランキング・推移」(2017年,時系列推移 1990-2017年まで掲載)については,たとえば『グローバルノート』データ更新日 2019年5月9日,https://www.globalnote.jp/post-3758.html を参照されたい。
要点:2 立花孝志はNHK問題を単一論点にして参議院選挙(2018年7月21日実施)で当選したのだから,いまはその論点にしぼって発言・活動すべきだという意見(忠告・助言)があった
ところで,当人にその認識はないらしくも感じられるが,自分自身の揚げ足取り・命取りにもなる可能性のある話題にこと欠かない演技好き(自然体か?)(※-1の前段にあった裁判の話題に注目)
要点:3 NHKに勤務経験ありでいながら,マスコミの好餌になるような発言を,あえて好んでいるかのように発散させる立花孝志の言動
要点・4 問題のある発言をしたがる「立花孝志のユーチューブ動画」は,たとえば一例でしかないが,
⇒ https://twitter.com/ppsh41_1945/status/1177682926911180800
で視聴できる〔2019年9月30日補足,残念ながら2024年11月22日時点になった本日は,すでに視聴不可になっていたが〕。さきに観ておいてほしい動画であった
ここからが「※-1の本論」の記述となる
1)「『アホみたいに産む民族,虐殺しよう』 N国・立花党首,ネット動画で」『朝日新聞』2019年9月28日朝刊38面「社会2」
今〔2019〕年の7月21日に投開票された第25回参議院選挙で「NHKから国民を守る党」から立候補し,比例区で98万票を獲得し,党首の立花孝志が当選していた。
ところが,その後における立花の言動(発言と行動)は,非常にハデであって,当時からすでに,いろいろと脱線気味のそれが多くなっていた。この『朝日新聞』の記事(だけでないが)は,それがきわまってきたかのような「彼の発言」をとりあげ,問題にしていた。
記事を引用する。
--NHKから国民を守る党(N国)の立花孝志党首が,動画投稿サイト「ユーチューブ」に公開された動画のなかで,「アホみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう」などと発言していたことが分かった。ジェノサイド(集団虐殺)を容認するかのような発言で,批判が広がっている。
動画は〔2019年〕9月19日に公開。立花氏は「世界平和をするためには,人口コントロールだと思っている。馬鹿な国ほど子どもを産むから。馬鹿な民族というかね」などと差別的な言動をつづけた。
さらに増加する世界人口の対応策として「アホみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう」と述べた。直後に「そんなやる気はないけど」と付けくわえたが,「ある程度賢い人だけを生かしといて,後は虐殺して」などと述べた。
補注)この発言は,ドイツ・ナチス時代の人種・民族差別にまつわる優生思想を,そのまま「真似た意見になっている」としか受けとりようがないものであった。
のちに紹介するが,あるユーチューブ動画記事での解釈は,立花孝志の発言の意図が「そこにはない」と擁護するものがあった。しかし,問題となる焦点を意図的にズラすのはまずい。
ともかく,そういうたとえ方をじかに使いまわしながら,しかも「世界の平和のために」自分の意向を世間に広めようとする発言の内容だといわれたところで,世間一般の健全な常識は,この立花孝志の言動から大きく異なっている。
だが,前段の記事のような「たとえ話の部分」に充てた話法・話題ではあっても,かつてにおけるヒトラー流の他民族・異人種「排斥・否定」的な「虐殺:抹殺」政治思想に連なるほかない「自己流の考えの披露」は,理屈の展開としても支離滅裂である。
立花孝志自身がそうした民族・人種「観」を共有していると解釈されてしまっている。立花は政治家になっているものの,自分の語り方のなかにしこまれているにちがいあるまいと,他者が受けるほかない印象を発生させている事実について,すなわちその「決定的な毒性」についていうと,彼の場合はまだ自覚症状が十分にもてていなかった。
いまや〔ここでは「当時:2019年9月」のこと〕,日本国の為政におけるデタラメぶりを極致まで到達させていて,かつまた,その体たらくぶりも最高潮に発揮させていた「当時の政権の代表者であった安倍晋三」君(「安倍1強〔凶・狂〕政権)と立花孝志といった人物のあいだには,たがいに通底しあえるうような「なんらかの精神構造の通有性」が,実質的に控えていると観察されてよかった。
ただし,立花孝志は安倍以上になんでもかんでも口に出していいはなつ性癖があるために,舌禍の可能性の高い発言を,みずから進んでなんでもかんでも披露してしまうほかない危険性をかかえこんでいた。安倍は権力者の立場から自分自身の無責任さを最大限に広めてきた。そのためいまでは,日本の政治は完全に後者の彼が破壊しつくした。そうした政治的事情のなかにおいて,「N党」の立花孝志も飛びこんできては,混乱を深めるためであったかように登場した。
〔ここで記事に戻る ↓ 〕
★ 常軌逸した発言 ★
「政治アナリストの伊藤惇夫氏の話」 民族差別・集団虐殺容認ととられる常軌を逸した発言だ。良識・常識から逸脱しており,公人の発言としてありえない。由々しき事態だ。各党,各議員はこの発言をどうとらえて,国会としてどう対応するのかについて考えないといけない。
立花氏は,従来の国会議員が守るべきルールから逸脱する過激発言によって,支持や資金を得るという炎上商法をしている。よりいっそう過激な言動をすることもありうる。彼が当選したことに対して,有権者がどう責任をとるのかも問われている。「自分は投票していない」ではなく,有権者全体の問題として捉えるべきだ。
2) 立花孝志の言動を同情的・好意的に受けとめるが,それでもやはりまずいと意見する「ある人の立場」の紹介
1) の記事に書かれた立花孝志の発言を収めたユーチューブ動画がみつからないので,「N国・立花孝志党首『あほみたいに子どもを産む民族は虐殺』『差別やいじめは神様が作った摂理』などと言及,立花氏は『そんなつもりはさらさらないし,そんなことをする人には大反対』と釈明している。」(『HUFFPOST』2019年09月28日 11時45分)が報じていた「その内容」を,つぎに紹介しておく。
--NHKから国民を守る党の立花孝志党首が, YouTube にアップされた対談動画で,増加する世界人口への対応について「あほみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう,みたいな」と言及した。
その後,彼自身の YouTube チャンネルで「そんなつもりはさらさらないし,そんなことをしようとする人には大反対」と釈明。しかし,「虐殺」発言のあった対談の動画では,貧しい国や地域の人たちを「人間と思えない」と表現したり,「差別やいじめは神様が作った摂理」と話したりと,差別を肯定するような発言を繰り返していた。
補注)立花孝志は自分の言動について,他者からは,それも現代における言論世界の常識的な感覚に照らして解釈するに,「そのようにしか」「理解される」ほかない経緯をたどっていくという点が,実はよく分かっていなかった。それでいて,自分の好き勝手に放言的に大声で発言しまくる。
立花孝志はおまけに,問題となる文句・表現そのものの内容をめぐってだが,「オレはそれをけっして支持し,口に出していっているわけでもないのに」「なぜ,オマエたちはその程度のことを取り上げ批判するのか」といった具合に,換言すれば,完全に開きなおったごとき感性を前面にせり出す行動様式をしてきた。この基本的な態度がそもそも問題含みであった。
a)「虐殺しよう,みたいな」
対談は,元大阪府吹田市議会議員の神谷宗幣氏との間でおこなわれたもの。神谷氏は2012年に自民党公認で衆院議員選挙にも出馬していた。2015年には無所属で大阪府議会議員選挙に立候補したが落選している。
立花氏は,日本をはじめ先進国の人口が減少傾向にあるのに対し,世界全体の人口は増えていることに触れ「馬鹿な人ほど子供産むから,馬鹿な民族っていうかね」と話した。
そして,「人間の天敵はいないから,結局人間が人間を殺さざるをえないのが戦争だと思ってる」とし,人口増加の抑制について「殺し合いをしなくていいようなコントロールをとにかくかけるしかないのかなと。ある意味ものすごい大ざっぱにいうと,そういうあほみたいに子どもを産む民族はとりあえず虐殺しよう,みたいな。やる気はないけど,それをめざしたら,結局そういうことになるのかな」と言及した。
この発言を9月27日,『共同通信』が報じると,立花氏は反論動画を掲載し,「虐殺」発言について「そんなつもりはさらさらないですよ,そんなことをしようとする人には大反対」と釈明した。
補注)以上の記事から分かりうるのは,立花孝志は自分の言動が「自分の主観的な意図」から世間のほうへ伝わって移ったとき,どのような「他者における客観的な解釈」(他人にどう受けとめられるかという問題)を生む点に関しては,なぜか,当初よりまったく無頓着かつ不首尾であった。
自分の採った表現のもたらす,これに随伴して「結果させる事象」=「解釈される方途(このいろいろな可能性)」について,立花孝志は「その可能性の幅」に関して,はたしてそれがどれほどにまで,広がりうるのかという肝心の点について,実はほとんど無関心であった。もしかするとそうした方途への理解力が皆無なのか?
ただ,いざ周囲から問題があるなどと指摘されたり具体的に批判されたりした段になると,自分の本意はそうではない,そこにはなかったなどと,いわば,最初はさんざんに誤解させる持論のような意見をばらまいておきながら,結局は,いちいちマッチ・ポンプ式の要領で事態を巻き起こしていながら,しかも,そのなかでさらに騒音をかき立てるかのようなみずからの言動を追加していくところに,一風変わった個性,いいかえるとハチャメチャなの言動ぶりが大いに発揮されていた。
b)「差別やいじめは神様が作った摂理」
一方で立花氏は,神谷氏との対談のなかで,人種差別を肯定するような発言を繰り返しおこなっている。
発展途上国などに対して,日本が教育支援をおこなうことを提案した神谷氏。「発展途上国,貧しい国いくとカオスなんで,これはちょっとどうもならんなと」と話したのに対し,立花氏は「だって人間と思えないでしょ。申しわけないけど,別に批判しているとかじゃなくて」と同調した。
さらに,「うちで飼っている猫とあまり変わらない人いっぱいいますよ。そういう人はご飯をあげたら繁殖するんですよ,いい方悪いけど,いっぱい子供産むんですよ,やることないから。避妊に対する知識もないし」と続けた。
補注)発展途上国というとき,具体的にどの国々を指すのか少しも判明させえないで,このような発言がなされている。もとより「人間=猫」という比喩そのものからしてすでに,「特定国々の人びと」を「ご飯をあげたら繁殖するんですよ,いい方悪いけど,いっぱい子供産むんですよ,……」などと,聞くに堪えない,特定の人間集団に向けて放った差別の表現を,まったく遠慮することもなく,しかも吐きだすように披露していた。
また,神谷氏が「人種差別をやめましょう,と世界に日本人が提案したのは日本人の誇るべきポイントだ」としたのに対し,立花氏は人種差別についても「人種差別やめようとは思ったことない」と応じた。
補注)いまの日本に人種差別はないのか? 否である。この点では,神谷宗幣の発言からしてピンボケしている。最近に発覚して社会問題になったのが,漫才師「Aマッソ」が「テニスの大坂なおみ選手(21歳)をとらえて,「漂白剤が必要」などと「ホワイトニング」の差別発言をしていた1件である。大坂なおみはこの出来事でもってあからさまに,日本において2回目の「肌の色」に関する差別を受けていた。
〔記事に戻る→〕 そのうえで,「差別やいじめは神様が作った摂理だから,本能に対して逆らうことになるでしょ。だって誰かを差別したり,誰かをいじめることによって自分が安心できるっていう,人間もっている本来の摂理なので,それが本当に正しいのかっていうのはすごく疑問がある」と話した。
補注)この発言は「イジメの問題」そのものを是認する立場を明示している。この問題を予防するとか,なくそうとする努力を「神様の作った摂理」だとか「人間もっている本来の摂理」「本能」だとして,そのまま認容する〔しかねない?〕感性を前面に出して語っていた。
〔記事に戻る→〕 この発言後,立花氏は「政治家という立場でしたらそんなこといっちゃいけないんだけど。だから政治家やめたいんだけどね。いじめも差別もなくならないと思います」と付けくわえた。(引用終わり)
この最後の発言内容に即していえば,立花孝志の言動は,自分自身が発信していた “腸捻転” 的な意見の意味が,まったく自覚できていなかった。その発言の「意図」と「これが生むほかない結果」のあいだに介入している事実を否定できない,ある種の「特定の問題」(自分自身にまとわりついている「偏見と差別」の精神性向)が,排除できていなかった。あるいは,その地点からけっして離れることができないでいた。
さて,本日におけるこの話題に関した「その後における立花孝志の発言」(続編)が,ユーチューブ動画記事に投稿(配信)されていた。それは,つぎの題名のものであった。
「 #NHKから国民を守る党 #立花孝志 #政治家語録 あほみたいに子供を産む民族はとりあえず虐殺しよう 差別やいじめは,神様がつくった摂理 発言は,あくまで考え,やる気がないから表現の自由 N国党・立花孝志」https://www.youtube.com/watch?v=ktotOVNRnm0 2019年9月28日。
しかし今日(2024年11月22日)の時点になっては,予想していたとおりだったが,この動画は削除されていた。あらためて,前記のリンク先住所で検索してみたところ,一瞬,ユーチューブ動画サイトの画面らしい数コマが出てきたものの,すぐに「一致する検索結果はありませんでした」の画面に切り替わっていた。
どうやら,立花孝志の言動は「政治的な公正さ(political collectless)」に対する配慮を,いっさい不要であると考えていたか,あるいは,それとはほとんど縁のない考えに浸っていた。さらにいえば,そのあたりに関する知識は,わずかすら前提に置かない発言を,自分なりに一貫させていたのかもしれない。
もっとも,その「政治的な公正さ」とは,けっして絶対的な規範でも基準でもなく,公的な発言をするさいになるべく留意しておきたい前提・条件であるに過ぎない。定義的な説明では,つぎのようにな内容である。
ポリティカル・コレクトネス(political correctness,略称:PC,ポリコレ)とは,性別・人種・民族・宗教などにもとづく差別・偏見を防ぐ目的で,政治的・社会的に公正・中立な言葉や表現を使用することを指す。「政治的妥当性」,「政治的公正」,「政治的適正」,「政治的正当性」,「政治的正義」などの訳語も使われる。
1980年代に多民族国家アメリカ合衆国で始まった,「用語における差別・偏見を取り除くために,政治的な観点からみて正しい用語を使う」という意味で使われるいいいまわしである。
ポリティカル・コレクトネスは差別是正活動の一部として,英語だけでなく日本語など英語以外の言語にももちこまれ,一部の表現の置きかえ・いいかえにつながった。
この政治的な公正さという概念は,絶対的な要求として使用されるべき概念・定義ではなく,その使用される「用語における差別・偏見を取り除くために,政治的な観点からみて正しい用語を使う」ための配慮:努力を踏まえて,はじめて適切に使用できる概念である。
ところが,立花孝志の言動の一部始終は,残念なことにこの「政治的な公正さ」とは,完全に無縁の立場から唐突かつ気軽に放たれていた。おまけにあえて好んでなのか,みずから誤解を散布させるごとき発言を頻繁に散布してきた。
昨日〔ここでは2019年9月28日時点だが〕に早速,立花孝志がユーチューブ動画に配信した発言「記事」は,前段に挙げておいたが,立花流のそうしたいいまわしを,遠慮なくどんどん前面に押し出して発言する場面となっていたのだから,当人の「最初の意図」とは別次元の場面にまで,一気に飛躍的に発展していくほかない経緯まで生んでいた。
それゆえ,その「結果としての別の理解」がいくらでも,自由奔放に発生していく経過が生まれるのは,ある意味では必然的ななりゆきであった。ところが,この点に関する立花の留意はほとんどない。
「あほみたいに子供を産む民族」という表現は,「子どもを産む民族」のうちに「あほみたいに……」という表現がかけられている点が,要注意であった。本来,その発言の対象になっている人たちは,あほでもなんでもない人たちである。そう考えたほうが正常な判断たりうる。ところが,そのような点への配慮がなにもないまま,自分の恣意でもってのみ,そのように決めつけることが大好きなのが,立花孝志君であった。
発展途上国においては,たくさん子どもを産んでいる国が実際にあったとしても,それを「あほ」みたいだと,いちがいにいっていいわけなど,もとから全然ない。かつまた,そのようなことをいわれる筋合いからして,先方にも全然ない。そこにあるものといったら,あくまで立花孝志の言動の「カラスの勝手でしょ」的な,無責任な放言の表現だけであった。
ましてや「差別やいじめは,神様のつくった摂理」という表現は,自分の考えそのものではなくして,また別途に自分がいいたいことを説明するために「神の御名」をもちだしていたとしても,これまた要注意であったどころか,差別的な表現として “スキ(問題)だらけのいい方” になっていた。
それら問題とされるほかない表現のことを,立花孝志はしかも,自分の本意ではなくて,ほかのものごとに関する問題を比喩的に説明するために使っている,といいぬけようとしていた。そういった語感がよく伝わってきていた。
だが,問題となっている「自分の立場」じたいを,無理くり正当化することに急なあまり,他者が自分の発言を聞いたときはたして,どのように受けとめられるるかまでを,なんとでも受けとめるための自分の感性じたいが,以前から完全に溶融していた。
補注)当時は,2020東京オリンピック・パラリンピックを控えていた時期であったが,たとえば,こういう表現をしたら聞いた人はどう感じるか? 論旨の都合上,やむをえず,このような記述(表現)をすることを断わっておき,次段に進む。
「ビッコやチンバ(実は先日,ネット上でこのことばに遭遇し,びっくりさせられたが,ここでは行論上,あえて出している)の者でも,いまはスポーツ用の非常にいい義足も提供されているので,運動能力のある障害者であれば,陸上競技に出場できるから彼らは幸せである」
こういったいい方(表現)の間違い(political correctness ではないとされる核心)は,日本社会のなかでも障害者の立場にとって聞きたくない,嫌悪することばを,わざわざ使用する点にあった。
しかしながら,立花孝志の場合,発展途上国における問題について発言した表現が「人間を動物(猫)にたとえ」たり,「神の摂理という文句までもちだし」たりしていて,かなり低劣なひどいいいまわしまでしたうえで,さらには「虐殺」という単語まで口にしていた。
自分のいいたいことを表現する目的のためであれば,手段(その「表現の方法」)など選ばないでいいのだという点に,そもそも基本から大きな間違いが仕こまれていた。
その意味では立花孝志自身の精神構造は,いちじるしく未熟さを抱えていた。たとえていうとしたら,立花は,お釈迦様の手のひらのうえにある,特製の「ヘリクツ界というごく小さな世界」においてのみ,自分が固執する立場を他者にみせつけようとしてきた。
関連しての話題になるが,ユーチューブに投稿されている動画のなかには,立花孝志の言動をかばうかのように解説する者もいた。ただし,その者は「立花の言動の仕方」そのものについては,基本から批判的に言及しており,発言の仕方で誤解を生まないようにする細心の留意が,立花には完全に欠けている点を心配していた。
そのユーチューブ動画は,題名「立花孝志氏発言「アホみたいに子供を産む民族は〇〇しろ」町山智浩氏がツイッターで批判 【CGS 神谷宗幣氏との対談】」2019年9月25日,https://www.youtube.com/watch?v=vFQS4JfspQM であった。
立花孝志の話し方に関係させてある本をとりあげてみるが,その本は,立花孝志の言動が誤解されやすいことを懸念しつつ,忠告もしていた。つぎの画像は,このユーチューブ記事が語る間,静止画面で出つづけていたものである。
![](https://assets.st-note.com/img/1732237383-cXfx563LONyhwz2PRgCT89FE.jpg)
に相当するかもしれないと立花孝志に日本人自身が非難されたとしたら
この発言をどう解釈すればよいのか?
このユーチューブ動画はなかでもとくに,「N党の党首」の立場に徹するのであれば,「立花はNHKの問題だけをとりあげて発言していたほうがよい」とする趣旨の忠告をしていた。この点が一番印象的な指摘であった。
いまのままに続けるかっこうで,立花孝志がさらに調子を出して,これからもドンドン似たような言動をしていくのであれば,今後において,もっと大きな問題になる発言をしないという保証はない。
なにをいっても勝手だが,いっていいことと悪いことに対して,自分でその識別がうまくできないようでは,「1人前の大人」とみなしうる「国会議員(だった)ともいえない」。
本記述の最初の話題に戻すと,兵庫県知事選挙の期間中にまたもや,立花孝志が盲動的に策動した「斎藤元彦・前知事」に対する,自身がその候補者に立候補までしてなっていた立場からの,変則的で奇妙な応援ぶりは,おそらくこのままでは終わらない「政治社会」問題を残した。
事後,なんらかの対応・措置が,政府のみならず野党側や専門家有識者,そして一般市民からも,対策や抗議あるいは告訴の形式を採って登場する可能性がある。
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【参考記事】-『リテラ』2024年11月21日から-
--------【参考文献の紹介:アマゾン通販】----------
この本の概要はつぎのように説明されているが,立花孝志の立場をうまく記述していたので,ここでその宣伝用の歌い文句を紹介しておく。
“ガーシー騒動”,代表権争い,不透明な収支,10億超の負債…。旧NHK党(現・政女党)よ,どこへ行く!? その没落をズバリ言い当てた恐るべき予言の書!
2019参院選で国政政党にのし上がり,この世の春を謳歌した旧NHK党。しかし,唯一ともいえる公約「NHKをぶっこわ~す!」は少しも進展せず,かえってNHKに受信料正当化と徴収システム精緻化の根拠を与える始末。
選挙でも対NHK裁判でも著者へのスラップ訴訟でも連敗を重ね,創設者・立花孝志氏は複数の犯罪で有罪判決を受けるに至った。
2022参院選では暴露系 YouTuber ガーシー氏が当選,巻き返しをはかるも,当の本人が議員除名 → 逮捕状 → 旅券失効とあえなく表舞台から姿を消す。
「政治家女子48党」に改名し満を持して迎えた2023統一地方選でも惨敗,「大津の乱」で党資金もアンタッチャブルとなり,立花氏が自己破産をほのめかすなど,まさに崖っぷちに立たされている。
彼らの活動を初期から追い続け,その反社会性・カルト性に警鐘を鳴らし続けてきたフリージャーナリストが,1年以上前に現在の状況を言い当てていた恐るべき予言の書!