安倍晋三の自堕落政治に匹敵したその女性版-「小池百合子の空虚な行政手腕」(2)
※-0 前論的な断わり
「本稿(2)」は,昨日(2024年4月17日)に再公表した,旧ブログで2017年10月25日に一度公開済みの「本稿(1)の更新版」につづけて再公表する記述である。もとは,2017年10月26日に公開した記述である。
できれば,なるべく「本稿(1)」をさきに読んでもらってから,この「本稿(2)」に戻ってきて通読されることを希望したい。(1)の住所・リンク先はつぎの箇所である。
⇒ https://note.com/brainy_turntable/n/n289de8b6832f
さて,昨日2024年4月17日午後の出来事であった。小池百合子の政治活動を助力・支援してきた,つまり,側近・ブレーンであった元環境庁(環境省)の高官小島敏郎(75歳)が,現在における「弁護士の立場」からとなったが,「外国特派員協会」の記者会見を利用して,小池百合子のデタラメな「学歴詐称疑惑問題」を刑事告発する旨を公表した。
つぎの画像資料はその記者会見がユーチューブ動画サイトを通して中継されたなかで寸撮(スクショ)した画面である。
なお「本稿(1)と(2)」は,全体を通してつぎのごとき要点をめざした議論を展開してきたつもりである。
まず,主題『「鉄の天井」の上に乗っていた小池百合子,選挙で失敗すると「その下」にいたと逃げ口上,選挙敗北の理由に「女性」性を挙げた「傾国の魔女」らしい卑怯者の遁辞』と題名を付した議論をおこなっている。
「本稿(1)」ですでにある程度は執拗に追究しているが,つぎの諸点をてがかりに挙げ討議していた。以下の,▼-1~▼-4は副題に相当する。
▼-1 日本の民主主義を安倍晋三とともに破壊しつつある小池百合子が,希望の党の選挙失策を「鉄の天井」(女性にとっての「ガラスの天井」のもじり)のせいにする,厚顔無恥のいいわけ
▼-2 小池百合子自身がその「鉄の天井」を作り,安倍晋三とともにその上にいっしょに乗っかって,野党勢力の分散化・非力化をよりいっそう深めておきながら,いまさら自己弁護に努めだすという,とても姑息な「女の屁理屈」が大風呂敷風に開陳
▼-3 その種のド屁理屈こそが,日本の民主主義の弱体化・衰退化を推進させる材料になっていたにもかかわらず,パリで出会った前駐日米大使のマスコット・ガール,キャロライン・ケネディに向かい,この事実を他人事のように弁明していた。それにしてもこれほど,これほど嫌らしい日本国の女性政治家は最近まで存在しなかった
▼-4 男勝りのつもりであったユリノミクスの使い手が,選挙に負けたとなると,「ガラスの天井」にも似た「鉄の天井」が頭上にあっただとか〈いいわけのミクス〉しつつ,負け惜しみ的に女性「性」の不利を強調したところだけは,「鉄壁」の便法であった。実に嫌らしいかぎりの「ク・ノ・イチ」政治家
【参考記事】
※-1「〈2017衆院選〉勝ったのはなにか 細川護熙さん,濱野智史さん,大宅映子さん」〔に聞く対話記事〕『朝日新聞』2017年10月25日朝刊15面「オピニオン1」
衆院選は自民党が大勝した。安倍内閣の支持の一方で,不支持も多いと伝えられるなかで,野党分裂も影響を与えたすえの結果だった。勝ったのは,いったいなになのか。
1)「改憲の機,熟してはいない」細川護熙さん(元首相)
〔人物紹介〕「ほそかわ・もりひろ」は1938年生まれ,1993年日本新党から小池氏,枝野氏,前原氏とともに衆院当選。非自民政権の首相になり,1994年辞任。
--誰が勝ったのか,よく分かりません。そもそもなんのための解散だったのかが分からないのですから。森友,加計問題の追及から逃れるとともに,野党第1党の党首交代などの混乱に乗じ,選挙を有利に運ぼうという安倍晋三首相の魂胆がみえみえの暴挙でした。後世,憲政史の汚点と批判されかねません。
補注)この安倍晋三が記録した「憲政史の汚点」を描くための墨汁(の散布効果)を大に提供したのが,いうまでもなく,小池百合子女史であった。
首相は憲法改正をめざすようですが,改憲に進む環境が整ったわけではないでしょう。公明党もまだ慎重に構えているし,簡単にはいかない。そもそもなぜ,いまやらなければならないのか。機が熟しているとはまったく思いません。安倍さんは本当に用心深くやっていかないと,ここでつまずきかねませんよ。
補注)細川護煕がこのように主張する気分は理解できなくもないが,「戦後レジームからの脱却」どころか,対米従属国家体制の完成・仕上げのためにいままで,安倍晋三がいかほど尽力してきたかを思えば,
改憲のための「機が熟している」のではなく,すでに「熟していてその実は落ちている」「これを拾ったのはアメリカ」と形容したほうがふさわかったし,すでに「米日軍事同盟関係」の日常的な運営態勢がととのえられていた。それは現に,両国間においては以前から確実にできあがっていた間柄であった。
補注中の補注)その後の「現在(2024年4月段階)」となっは,岸田文雄がこんどは首相として訪米し,国賓待遇で受け入れてもらったせいか,この「世襲3代目の政治屋」は首相になった甲斐があったとばかり舞い上がったあげく,安倍晋三路線がすでに立派に舗装してきた「対米従属国家体制」の仕上げとなるべき「ご追従外交の仕事」にかぎってならば,りっぱにこなしてきた。
岸田文雄の為政は,「戦後レジームからの脱却」を口にしていた安倍晋三の願望を,全面否定することなどトンデモナイ発想であった。むしろ,そのレジームを仕上げるために,つまり,アメリカべったりの外交路線を岸田なりに再確認させていだくために,今回の訪米はおこなわれていた。
安倍晋三が実際にやってきた内政と外交は,アメリカによる〈世界政治戦略〉にとってのみ都合のよいこの国の体制造りであって,歴代の首相たちが必死になってわずかであっても押し返してきたアメリカ側の諸要求がありえたとしても,いまとなってはもう,いとも簡単にそれらを丸呑み的に受容している。だからこそ,この首相は「売国的・買弁的・非国民的」だと指弾される資格を十二分にもっている。
「ふつうの」「美しい国」の本当の姿が,そのような方向において実現されるなどと,この人(安倍晋三)だけは本気で思っていたらしいけれども,とくにこの「世襲3代目の政治屋」は,救いようのないひどい日本の首相であった。真の愛国心などこの総理大臣には,そのカケラのひとつすらなかった。
以上,補注中の補注的な叙述が長くなったが,本日の議論の標的となっている小池百合子のことをとらえて,適菜 収が『おい,小池! -女ファシストの正体 時代への警告』(KKベストセラーズ)を,2017年11月に出版していた。
いずれにせよ,安倍晋三もまた「おい 晋三 オマエ!」と呼ばれる程度に出来が悪い政治屋であって,この手の連中ばかりが跳梁跋扈するのが,日本という国における政界の一大特性だと指摘するほかなかった。
だから,適菜 収は2020年4月になると『国賊論-安倍晋三と仲間たち』という本まで公刊していた。この本は,表紙カバーには「活動的なバカより恐ろしいものはない」という文句まで,その主題と副題の文字の間にはさんで印刷されていた。
「活動的なバカ」とは安倍晋三や小池百合子のことを指すのはむろんであったが,小池百合子に関して適菜 収は,「緑の狸の皮算用」という文句を,前掲の本の表紙カバーには印字させてもいた。要は何色のタヌキであってもなんでも「狸がたぬきである事実」は不動の真理。
最近は,アメリカ大統領選挙の時期を控えて「もしトラ」だとかいう表現まで飛びかう始末になっており,アメリカの大統領もろくでもない奴が何人も当選してきた歴史を,いまさらのように理解しておく必要をあらためて教えていた。
日本の場合,小池百合子が「何色でもいいがタヌキ」にたとえられていた点は,いいえて妙であった。うどんのお品書きならともかく,政治家ならぬ政治屋のそのメニュー(人物像)となると,タヌキやキツネなどに真似て表現されるヒューマン・ビーイング以外,出る幕はないにしても,ともかく,日本の政界のなかにはその狸や狐のたぐいが無数生息しているのだから,要警戒。
〔記事に戻る→〕 大義なき解散は実は野党にとって好機でした。(東京都知事の)小池(百合子)さんが希望の党の代表に就任した直後の一瞬は風が吹いたのですが,その後の混乱が台なしにしてしまいました。小池さんが昨〔2016〕年の知事選で大勝できたのは,彼女が自民党に排除されたことをみて,有権者が味方になってくれたからでした。
にもかかわらず,今回自分が排除する側に回ってしまいました。それではうまくいくわけがありません。おごりがもたらした結果でしょう。そもそも新党を設立するときはまず事務所を立ち上げ,スタッフを集めないと選挙などできません。私が日本新党を立ち上げた当時の状況を,一緒にいた小池さんはみていたはずなのに,生かされていませんでした。
補注)小池百合子は2017年9月29日の発言であったが,自民党政権:「安倍晋三首相の立場を大いに利する結果を生むあの問題発言」を放っていた。当時,日の出の勢いを瞬間風速的に現象させていた小池率いる「希望の党」代表の立場から,予定されていた選挙の候補者調整に関して,民進党議員の「全員を受け入れる事はさらさらない」と断わり,そのうえで選別もして特定の者たちは「排除します」とまで,高慢ちきにもいってのけた。
〔記事に戻る→〕 民進党や希望の党の騒ぎで,野党はなにをごちゃごちゃやっているのかと有権者の失望を招いたことも大きかったでしょう。前から頼りにならないと思っていたところにますます不信感が募った。これは自民党しかない,という空気が強まったのでしょう。唯一の救いは,枝野(幸男)さんの立憲民主党が野党第1党の地位をえたことでしょう。
安倍自民党がおざなりにしている,個人の権利や自由や平和を大切にする戦後保守の伝統につながっています。中道から寛容な戦後保守までを含みうる幅広さ,包摂力をもっています。
1993年の最初の選挙のさい,埼玉・大宮に応援にいったときはまったく人が集まらず,「この人,大丈夫か」と思いましたが,今回花が開いたのだからこの機に飛躍してもらいたいですね。ただ,政権をとるには自民の穏健な保守中道勢力とも連携する必要があるでしょう。
補注)この細川護煕の示唆は重要であった。いま〔ここでは2017年の話題であるが〕の自民党の政治体質は,安倍晋三を筆頭に『極右そのもの』である。昔の自民党(小泉純一郎政権以前)であれば,党内では多数派を占めていた穏健保守や正道右翼の政治家が,安倍政権のもとでは逼塞させられる状況にあった。
そうであれば,この自民党を分裂・分解させて,いまの立憲民主党を大きく育てていき,英米式の2大政党体制を構築する可能性も生まれてくるのではないか。いまの自民党安倍政権は極右の政治家たちがのさばり,日本という国全体の政治的な体質を幼稚で粗暴にさせてきただけでなく,民主主義の基本理念を形骸化させてもいた。
〔記事に戻る→〕 今回の自民党の勝利は,細川内閣で導入した小選挙区制によるものでした。政権交代が実現するように小選挙区があっていいと思いますが,比例区との比率は現在62%対38%。当初案は50%ずつでした。多様な民意を反映させるためにはやはりイーブンが適当で,できるだけ早く改正すべきです。
補注)仮に単純比例区だけの選挙方法が実施されていれば,自民党は過半数の票すらとれない。いまの自民党〔おまけに公明党のための〕政権は,ある意味ではバブル的(インフレ的)な結果を生む選挙制度のおかげで,圧倒的な議員数を獲得できているに過ぎない。
2)「昭和の利益誘導,なお強固」濱野智史さん(社会学者)
〔人物紹介〕「はまの・さとし」は1980年生まれ,専門は情報社会論。ネットを主分野に批評活動も展開。著書に『アーキテクチャの生態系』」
そこそこ若い世代の1人として,勝ったのは「昭和」だと私は思います。昭和時代に自民党が作り上げた,地元や業界への利益誘導にもとづく集票システムを超える政治基盤が,本当に日本にはないんだな,ということがむなしく確認できました。そういう意味では死後なお,田中角栄が勝っているのかもしれません。
日本はもともと,外圧でもないと変化の起きにくい島でした。黒船が来たから仕方なく近代化し,かたちだけ民主主義をやりはじめたけれど,革命のあったフランスや南北戦争のあった米国のように,過酷な歴史を経て有権者に根づいた意識もない。だから日本の政治は,「民主主義ごっこ」のような一種の借りものでした。
戦後,その「民主主義ごっこ」を日本流の利益分配システムに仕立て上げたのが,自民党であり角栄でした。その結果,組織票か,地元でずっと応援しているから,という利害と惰性中心で,政策は二の次という支持基盤が強固になりました。都市型無党派層の私からみると,今回の結果は既得権益に頼る地方の人びとが作り上げた分配システムの勝利にしかみえないのです。
補注)ここの指摘をもっとも端的に物語るのが,世襲議員の大幅な繁殖ぶりである。今回の選挙でも世襲議員,それも3代目の候補者までが立候補し,当選している実例も多く出ている。世襲議員が同じ選挙区で立候補することを禁じている先進国があるなかで,日本は昭和の時代というにも似つかわしくない「選挙ごっこ」を,いまだに反復している。
ネット上には,こういう見出しのニュースもあった。「〈岐阜ニュース〉『脱世襲』県内では禁句? 民主,〔自民への〕批判控えめ」
註記)http://www.chunichi.co.jp/hold/shuin2012/gifu/CK2012120802000293.html この『中日新聞』の記事は現在,削除されており参照不可。
たとえば,夫の議員が死んだら妻がその「看板・地盤・鞄」を受けついで,議員に当選する(なりあがる)実例がいくつもある。息子・娘に受けつがれている議席は何十何席にもなるか。
日本はもとから「政治は3流国」だと評価されてきた。現在に至っては「かつてはナンバーワンだ」とまで称讃された「日本の経済」のほうも相当に落ちこんできていて,政治の水準のほうにまでかなり近接し,肩をならべられるようになった。
その後,2021年10月4日に首相になれた岸田文雄は,自分の息子(このごろはすっかり「▼カ息子」と呼称されているその人物)を,官邸のなかでいっしょに働く首相秘書官に任用していた。これこそ本当の「親バ▲」の典型見本であったが,しかし,当人たちにはその自覚がまったく欠落。
〔記事に戻る→〕 今回は,それに代わる投票行動の流れをつくりうるインターネット選挙の活用もみられました。結党まもない立憲民主党がツイッターやユーチューブを使って支持を伸ばし,一定の成果はみられた。でも,あれだけ盛り上がっても獲得したのは55議席で,自民の284議席にはとうてい及ばない。そしてネット全体の状況をみれば,批判の応酬や炎上ばかりで,今後まともな言論プラットフォームとして機能する道筋はみとおせません。
さらに,自民党以外に現実的に政権を担える勢力もなく,「仮に北朝鮮と戦争になっても,日米で連携して負けないで」と思って投票した人も意外に多かったはず。「投票してなにかが変わるわけでもないだろう」というニヒリズムから棄権する層が多かったという要素もくわわり,自民党が大勝しました。
補注)「仮に北朝鮮と戦争になって」「日米で連携して」戦う有事が発生したとき,日本側の自衛隊3軍がどのような米軍への協力体制でもって共同作戦を展開していくのか,防衛相内部では煮詰まった議論と計画がなされていないわけではない。
だが,庶民の側ではそのような実態はまともにはしらされていない。もちろん,一部の書籍にはそうした「対米従属国家体制としての日本」の自衛隊3軍の「米軍に対する下請け軍」的な役割や機能を論じたものもある。だが,そのあたりの真相・実態は,国民・市民の側にはほとんどしられていない。
〔記事に戻る→〕 少子高齢化が進む日本は,抜本的な手を打たないと,今後は国として国際競争力で「負ける」一方になりかねない下り坂の状況にあります。だから中国は,変わろうとしなかった日本をみて,「勝った」と安堵しているかもしれない。2020年以降は,日本はおそらくいまの延命措置のままでは立ちゆかなくなる。
補注)2020年にはいうまでもなく東京オリンピックが開催される。この宴のあとにはなにがこの日本国を待ちかまえているのだが,実に怖い。できれば,しりたくも考えたくてもはないような「日本の未来」が到来するかもしれない。日本の経済が下り坂にすでに入りつつある現実は,指摘するまでもなく,四半世紀以前からはじまっていた。
補注中の補注)その2020オリンピックは1年延長されて無理やり開催されたが,いったいなんのための世界規模の大運動会を,それも無駄金を浪費する顛末で実施したのかといえば,一部の人間たちのためだけの「公金チューチュー」態勢が,五輪開催と同時並行させて成立させうるからであった。
その代表格の人物があの森 喜朗。「ノミの心臓,サメの脳ミソ」と揶揄されるこのやはり世襲3代目の政治屋」が,誤倫汚職だらけになりはてている五輪大会を,それでも「聖なる国際運動会」だといいはって無理やりにでも開催していた(本当は「金のなる木」にその大会はなったのだが)。
〔記事に戻る→〕 そうなると若い世代の中には選挙の棄権どころか,日本人をやめようかな,といった感覚が強まりかねないと思います。ネット時代は,英語やプログラミングの能力があれば国籍に関係なく仕事ができる。若者が「変われない昭和のシステム」に絶望して日本脱出を始める前に,この政治へのニヒリズムをなんとかしないと,本当にまずいと思います。
3)「政策後回し,敗れた『未来』」大宅映子さん(評論家)
〔※ 人物紹介〕 「おおや・えいこ」は1941年,評論家大宅壮一の三女として生まれる,政治から食文化,子育てまで評論活動を幅広く手がける。
戦後これほどぐちゃぐちゃな選挙はなかったのではないでしょうか。公約,候補者,テレビなどメディアのすべてがぐちゃぐちゃ。結果,有権者は政策の良しあしより政権の安定を選んだだけです。自民党候補に入れた有権者たちも,自民党は支持するが安倍さんを信認したわけではないでしょう。
独善的で「日本のエネルギーは多様性,ダイバーシティーから生まれてくる」といいながら,多様な価値観や生き方を排除し,異なるものは威嚇までする安倍さんの手法に,否定的な保守の人は少なくない。
先の都議選で「こんな人たちに負けるわけにはいかない」といったのが象徴的ですが,ヤジにはヤジでやり返すのは,とても日本国の総理大臣のあるべき姿ではありません。要は人間ができていない,大人になりきれていないし,なろうと研鑽を積んでいるようにもみえません。
補注)大宅映子もこのように,この「アベのつたなさ」(1954年9月21日生まれで,御年すでに63歳だったが)を真正面から批判していた。この批判は決定的にまで,つまりケチョンケチョンに安倍晋三君をこき下ろしている。
「要は人間ができていない,大人になりきれていないし,なろうと研鑽を積んでいるようにもみえ」ないにもかかわらず,その後もまだ『こんな人』がさらにこの国の首相の座をつづけて務めたのである。この日本はまったく,すでに世も「末のすえ」の段階さえ通過したあとみたいな風景・・・。
繰り返すが,各党・各候補に投票された「選挙の票の獲得分布」そのものも,その開票された総数を読めば即座に分かるように,けっして「このアベを全面的に認めてはおらず,退場をうがなす票も多い」のである。要するにその実体は, “Abe is over !” なのであった。
ところが,この over させる機会を,わざわざ邪魔したのが小池百合子と「希望(絶望・失望・死亡!)の党」であった。自称ユリノミクスは,アホノポリティクスのための助っ人となる役目を,遺憾なく存分に果たしえていた。
そのところに関してだけは,なぜか,百合子が指摘していた,例の頭上の「鉄の天井」はみあたらなかった。小池百合子はこのたびの衆議院解散総選挙にかかわっては,安倍晋三の立場からすれば「このうえなく好ましい貴重な貢献」をおこなってくれていた。
〔記事に戻る→〕 開票が進むなか,安倍さんは苦虫をかみつぶしたような表情で,「やったやった」というような高揚感を感じませんでした。しかし,本音なのかは大きな疑問符がつきます。国会で森友・加計問題が追及されれば,またぞろ,ムキになって反論するでしょう。
立憲民主党が躍進したことを評価する人たちがいますが,だからといって,自民党政権の対抗軸に枝野さんたちがなる図式はみえません。こんどの選挙で評価できることがあるとすれば,寄りあい所帯だった民進党の区分けがはっきりできたことだけです。小池さんが「排除いたします」といったことが批判されますが,いずれは,違いははっきりさせなければならないことでした。
むしろ,前原代表が唱えた希望の党への合流を民進党が満場一致で承認したことこそ,もっとも信じられない出来事でした。主義や信念の違いを度外視して,単に議席を維持できればいい,という議員根性が露骨でした。議員のご都合主義・浅ましさが,有権者にはっきり示されたことで,一瞬希望の党に吹きかけた「風」がなぎ,逆風になって返ってきました。
今回ほど,政策の是非が論じられなかった選挙もありません。安倍さんは「国難突破解散」とぶち上げましたが,北朝鮮情勢も少子高齢化も,ずっと前から分かっていたことです。だいたい,危機だったら選挙で外交を2週間もお留守にしていいわけがありません。
つぎに「補注のための画像集」を「安倍晋三が首相在任中にこそが国難であった事実」を皮肉った画像を,いつくか挙げておきたい。
一方で,借金が1千兆円もありながら安倍さんは,高齢者の福祉を削らずに子育ての資金を拡充するといい出し,野党は消費税増税を凍結するといい出す大衆迎合ぶり。これを正面から批判しないテレビにも大きな責任があります。今回,勝者はいません。むしろ解決すべき課題を放り出したことで,未来の日本が敗者として刻まれた選挙です。
※-2 むすびの議論-日本の政治の貧困性,なにかにつけては,天皇夫婦に頼りたがる,これまた「貧困である政治・行政」のありかなど-
1)つぎに引用するのは,『LETERA-本と雑誌の知を再発見-』2017年10月22日の記事「美智子皇后が誕生日談話で安倍政権にカウンター! 安倍が無視したICANノーベル賞の意義を強調,反ヘイト姿勢も鮮明に」http://lite-ra.com/2017/10/post-3533.html の一部(その結論部の)記述である。
天皇は,日本国憲法において第1条から第8条までに「その存在と機能」が規定されている。この天皇制度に「Abe is over !」の期待をかける『リテラ』「編集部」の意向・気持については,心情的には理解できなくはないものの,はたしてそうした期待をこめたところで,現代日本の民主主義体制がさらに発展できるような,それも確実な展望になりうるのか基本的な疑問が残していた。
「困ったときの天皇頼み」でいいのか,そういった「天皇と国民たち」の相互関係であってもいいのかという疑問が,このさい指摘されて当然である。それにしてもこの国は,この21世紀のいまにもなって,それも安倍晋三のせいでさらに,ずいぶんに体たらくの政情・惨酷な民情に追いこまれた。
いまどき,日本の民主主義国家体制の崩壊現象,むろん安倍晋三によって発生させられている現状に向けるべき発言として,日本では大いに「権威がある」とされる「天皇一族の個々人」から,「安倍首相の平和を破壊する行為に対し強く釘を指すようなメッセージが出される」ことが期待されていた。
だが,この国におけるそのような民主主義のあり方:根幹に関しては,『二重の危機』を示唆する要因が潜在していると警告しなければならない。ここまでも思考を深めたうえで,この『リテラ』の記事が主張する論点を受けとめるとしたら,日本の政治そのものの問題性である「民主主義の政治理念の根の浅さ」や,その「定着度の不確実さ」が,さらに懸念材料とならざるをえないでいる。
2)「〈論壇時評〉総選挙の構図『希望』が幻想だったわけ」歴史社会学者・小熊英二稿『朝日新聞』2017年10月26日朝刊「オピニオン」
この小熊英二稿は,全体の記述のうち前段の3分の2ほど引用する。10月22日の衆議院解散総選挙の結果に対する分析と考察である。小熊は,国民・有権者の3割〔2割5分だという観方もあるが〕しかえられていない自民党が公明党と特定の支持層なし(無党派)との組みあわせ動向によって,現状のごとき「安倍1強(凶・狂)政権」の継続が許されている実情を冷静に観察して,こう議論していた。
安倍晋三首相の周辺は,「日本人は右が3割,左が2割,中道5割」と語っているという(「『安倍政治』を問う:3 選挙中は『こだわり』封印」『朝日新聞』2017年9月29日朝刊)。
今回の選挙を,この図式をもとに読み解いてみたい。実はこの比率は,選挙の得票数にも合っている。「右3割」は自公の固定票,「左2割」は広義のリベラル(共産党も含む)の固定票,「中道5割」は棄権を含む無党派として検証してみよう。
日本の有権者は約1億人。「右3割,左2割」なら,自公が3千万票,野党が2千万票となる。実際に2014年衆院選の自公の選挙区得票数は2622万,4野党(民主,共産,社民,生活)が1989万。2016年参院選の比例区は自公が2768万で4野党は2037万だ。なお維新の得票を自公に足すと2回とも約3千万になる。首相周辺は,こうしたデータをもとに語っているのだろう。
そして2012年以降の国政選挙投票率は,いつも50%台だ。つまり「中道5割」の多くは棄権している。この状況だと,リベラル(2割)は必らず自公(3割)に負ける。野党が乱立すればなおさらだ。
民主党が勝った2009年衆院選はどうか。この時の投票率は69%で棄権が3割。民主・社民・共産は選挙区で3783万,自公は2808万。両者の比率はざっと4対3で,グラフで示すとつぎの図1となる。リベラル(2割)に無党派票(2割)がくわわり,自公(3割)に勝ったかたちだ。
今回の選挙はどうか。希望の党は,無党派票を集めて自公に勝つかのように当初は報道された。つまり図2(リベラル2,自公3,希望4)になるというわけだが,それには投票率90%が必要だ。どんなブームでも,それは不可能である。ならば今夏の都議選で,なぜ自民は負けたのか。実は都議選では,小池ブーム以上に,公明党の動向が大きかった。
創価学会は衆院選の各小選挙区に2~3万票をもつ。これが野党に回れば,自民党候補は2~3万票を失い,次点候補が2~3万票上乗せされる。つまり次点と4~6万票差以下で当選した自民党議員は落選する。
2014年総選挙の票数で試算すると,公明票の半数でも離反すれば自民党議員が百人は減るという(「衝撃シミュレーション もし今,衆参ダブル選挙なら 安倍自民,大敗!」『週刊ポスト』2015年8月21日・28日号)。
都議選では,公明党が小池新党支持に回った。しかも東京は農業団体など自民の固定票が少ない。結果は,公明票に離反された自民が総崩れになった。
〔前掲の〕図3で都議選の得票を単純化した。投票率は51%で棄権5割。公明の支援を得た小池新党と公明党の合計で 2.5割。東京は無党派が多く自民もリベラルも固定票が少ないので,自民系が 1.2割,民進・共産・社民などが合計 1.2割。こうみると,1.2割をしのぐ程度かそれ以下の「小池効果」で自民に勝てたとわかる。小池ブームは意外と小さかったのだ。
今回の選挙に公明の離反はない。冷静に考えれば,夏の都議選は大阪での維新ブームの変形版にすぎない(「うねる政局,手探り 衆院選」『朝日新聞』2017年9月29日朝刊)。ならば都知事が党首の政党が地方でブームを起こす理由もない。自民党茨城県連幹事長は,「希望」立党直後から,地方に大きな影響はないと述べていた。初めから「希望」の大勝など幻想だったのだ。(以下で,残りの記事の「ほぼ3分の1」は後略した)
3)以上のごとき「都議選にも関係する小熊英二の国政選挙」に対する政治情勢分析は,都議選のとき〔2017年7月2日投票日だった〕小池百合子とこの陣営側にあっては “つゆ” ほどにも認識されていなかった事実を,教示していた。
いずれにせよ,国民・有権者の3割しか支持されていない自民党とこれに小判鮫政党(公明党)の「固定票(創価学会員とこのF票)」が,現在のごとき安倍晋三専制・独裁の政権を維持させる根本の政治事情になっていた。
くわえて,現行制度としての小選挙区比例代表並立制は弊害ばかりがめだつようにもなっている。
さらに,世襲議員の増殖一方である基本傾向も非常に好ましくないにもかかわらず,まるで選挙区の「世襲」が当然であるかのような「現代日本における選挙の風景」が,数多くの選挙区に登場し,展開されている。
自民党有力議員の選挙区では,対抗馬としては当選のみこみなどありえない,日本共産党や諸派からしか立候補者がいないところもある。
「選挙にいかない」と「罰金を科せられる」と決めておき,半強制的にでも投票にいかせる仕組がないかぎり,小熊英二が説明したごとき「日本の政治」における有権者の投票行動からは,この国の政治そのものを活性化する手がかりは,なにも浮かんでこない。
なお,中国では2017年10月18日から北京で,第19回中国共産党大会が開催されていたが,24日,習 近平総書記(国家主席)の政治理念を党規約に盛りこむ改正案を承認され,そのさい習が毛 沢東以来の権威を手に入れたと報道されてもいた。
自民党政権の「安倍1強〔凶・狂)」体制でも,とうてい及ばないような「中華人民共和国」の「反人民的・非共和的な政治体制」の推進ぶりである。ただびっくりさせられるほかないが,それでも「人民の代表」が党大会を開催したと自称・喧伝できるのだから,社会主義国家体制の現代中国版に,はたして,マルクスやレーニンの政治的革命思想に相当するなにがみいだせるか,疑問がふくらむばかりである。
民主主義とは縁遠い本性をもつのが中華人民共和国である。この国をたとえていうと,「どぶ池に生息するボウフラ」を「海中を泳ぐタツノオトシゴ」と同一視するみたいな,べらぼうな話になってしまう。
日本の「安倍1強〔凶・狂〕」体制も,中国の「習 近平1強〔凶・狂〕」にわずかでも比較されうることになったら,安倍晋三君にとってはたいそう名誉なことかもしれないが,日本の国民・市民・住民にとってはこのうえない不名誉……。
4)アベノミクス? -空っぽどころか,有害無益だけである経済政策「アホノミクス」の,このみじめな現実をみよ-
最後に「貧困率改善? → 物価上昇分を考慮すると2012年と比べて2016年の所得分布が改善したわけではない」(『すくらむ 国家公務員一般労働組合(国公一般)の仲間のブログ ★ 国公一般は正規でも非正規でも,ひとりでも入れるユニオンです。』2017-08-24 11:44:00)から,貧困問題に関して以下の記述を紹介する。
安倍晋三は当時,能天気にも,自分自身の虚偽を十分に意識しつつ,アホノミクスには効果があると盛んに騙っていた。だが,空気を斬るような実績しか残しえていない「彼の経済問題の取組」に関しては,現実とは遠くに離れたままで,自分勝手な話題作り(空虚な手柄話の捏造)はいい加減にしろといっておかねばならない。
以下さらに,前段「表題」の記事を引用する。
--政府が2017年6月27日,貧困率を発表した。全人口の貧困率は,2012年の16.1%から2015年の15.6%。子どもの貧困率は16.3%から13.9%へ減少したいう。
この発表に対する多くの論評は,依然として貧困は深刻な状況ではあるが改善の方向であることは喜ばしい,というものであった。しかし,よくみてみると,可処分所得の分布の実質面の状況は悪化している。貧困の改善どころの話ではない。
出所・参照)『貧困統計ホームページ』https://www.hinkonstat.net/相対的貧困率/ には最新の関連統計が公表されているので,これものぞいてみてほしい。2023年になっても,以下のように説明されている「日本の貧困問題」の現状・趨勢が,よい方向に変化していく兆候はない。
〔つぎは,この画像資料をみながらの話となる〕 実質値の貧困線(図中では「貧困ライン」)が,2012年の111万円から2015年の106万円に下がっているし,そもそも可処分所得の全体が下がっている。その全体が下がるのだから,貧困線も自動的に下がる。
2012年の貧困線111万円で2015年の数字を出して〔計算しなおして〕みると,全人口の貧困率は17%となり,むしろ上がっている。子どもの貧困率は15.6%で少し改善しているが,子どもの貧困率が改善したのは,低所得の世帯の有業人口が増えたからである。
したがって,貧困率が下がって良かったという話ではまったくない。政府が発表する相対的貧困率は国際比較するときに役立ったりするけれども,実質的には「相対的低所得率」の測定ではあっても,本当に生活ができるかどうかの実質的な貧困率とはいえない。
そこで,さまざまな問題がありつつも,生活保護の基準となる最低生活費未満を実質的な貧困として,認識する必要がある。
グラフにも表現されているのは,2012年の基準を固定し,物価上昇分を考慮すると,その基準に達しない人口は3079万人(24.3%)となっていて,2012年と比べて所得分布が改善していない事実も分かる。
18年〔2024年だと26年も〕前の1998年が12.9%であったから,2016年は2倍近くも増加している。これが,日本社会の貧困の実態に近いものだと考えてよい。
註記)以上,『すくらむ 国家公務員一般労働組合(国公一般)の仲間のブログ ★国公一般は正規でも非正規でも,ひとりでも入れるユニオンです。』https://ameblo.jp/kokkoippan/theme-10007204617.html 参照。
補注)安倍晋三は衆議院解散総選挙に挑んだときも,つぎのように謳っていた。前段の議論に関連させては当該の段落だけを引用しておくが,やはり「国民・有権者」を “バカにするのもいい加減にしろ” と応答しなければならないほど,いつものようにデタラメばかり叫んでいた。
そして,今回における選挙の結果も,自民党の票数そのものは過半数にも到達できていないのに,不当と断定できるほどに多くに議席数を与えられている。選挙制度の基本的な欠陥は,ここまできわまったかたちで鮮明になっている。
〔記事に戻る→〕 拉致・核・ミサイル問題の解決に向けて,北朝鮮の政策を変えさせるため,国際社会とともに圧力を最大限まで高めていく。少子高齢化が急速に進むなかで日本が成長を続ける道はなにか。
アベノミクスは2つの大改革で挑む。最先端のイノベーションで生産性を劇的に押し上げる「生産性革命」。人生100年時代を見据え,あらゆる人にチャンスをつくる「人づくり革命」だ。この国を,守り抜く。全身全霊を傾け,国民とともに必らずやりとげる。(引用終わり)
安倍晋三によるこれらの主張についていうと,口先だけの「北朝鮮対策」では無策であり,アベノミクスでは「アホノミクス・アベノクライシス・ダメノミクス」らしさばかりがきわだっていた。
以上の選挙用の宣伝文句のなかにちりばめられた文句は,安倍晋三1人だけの白日夢(でなければ絵空事)であって,庶民をかこむ日常的な生活空間との具体的な関係は,もとから稀薄であった。
以上のごとき,安倍晋三によるチャイルディッシュな為政が,その後に生きている「われわれの経済生活」に対してひどく無残な結果を押しつづけることになっているか,説明する余地もあるまい。
a) そもそも「生産性革命」などと叫んでいたが,ごく最近における製造業の「東芝,日産自動車,神戸製鋼所」などが発生させた「企業不祥事」に即してみるに,その「生産性革命」とは,いったいどういうシロモノであったのか,お里がしれるというものである。
それよりも,以前より急激に就業人口が減少しつつある農業部門・水産部門(農林水産業分野)は,いったいどうなっていくのか? これらの現状もよく観て,モノをいっているか?
要は,「いまだけ,カネだけ,自分だけ」の自民党的な議員の価値観を総代表していた安倍晋三が「生産性革命」などと叫ぶ姿をみせつけられて,鼻白む思いをしないで居られる人はいなかった。
b) なんための「人づくり革命」? 21世紀のいまにおける日本では,「人づくり」の前に「子作り」のほうが必要度がずっと高い。
しかし,人間の「再・生産力」「性」に関しては一番活力に富む世代の若者たちが,高い比率でもって「結婚しない・できない事実」に囲まれている。
ただし,若者(20歳代)が結婚する場合の6割が〈デキチャッタ婚〉である事実にも注目するとき,結婚(婚姻)の「数と率」そのものがどんどん落ちてきた原因が,どこにあるかは即答できるはずである。
ちなみに,2023年に生まれた子どもの数(外国人を含む出生数)は、75万8631人で8年連続で減り,過去最少となっていた。以下に出ている各年のうちの後半になるが,関係する図表もかかげておく。
1970年の「婚姻 102万9405件 離婚 9万5937件」
1990年の「婚姻 72万2138件 離婚 15万7608件」
2015年の「婚姻 63万5156件 離婚 22万6215件」
2023年の「婚姻 48万9281件 離婚 17万9099件」
なかんずく,このあたりの現実問題を正視しなかったのが「アベノミクスという経済政策」であった。このミクスの「ミス加減」が,いったい奈辺にあったかはあえて指摘するまでもない。
経済学の本物の専門家にいわせても,アホノミクスのダメノミクス性が重症だった事実は,2024年4月18日午前中の〈いまの段階〉になったところで,ドル円レートが154円台にまで減価している点からも確認できる。
というか,このウソノミクスを強調していた安倍晋三の基本姿勢には別の意図がしこまれていた。要は,まず経済面の不全・失政をとりつくろうための,つぎに実は「本命であった改憲(憲法の改悪)」につなげるための言辞ばかりが,まるでかんなくずがペラペラと燃えるごとく排出されていた。
どだい,結婚しない(したくても・できない!)者が多いのだから,子どもの数も殖えるわけがない。2023年の出生率は 1.20と推計されていた。ともかく,出生数の減少が顕著であって,これでは人口は減少するばかり。
安倍晋三は教育の無償化を唱えていたが,子どもが増えない原因そのものに対する抜本対策なしで,そもそも,小学校に来る子どもの総数じたいが増えるわけなどない。
だから,安倍晋三のアホノミクス・アベノクライシス・ダメノミクス的ないいぐさそのものが,ただ「空虚そのもの:ウソノミクス」として空虚に響いていた。
ちなみに,くわしい原因は分からぬが事実だけでいうと,安倍晋三夫婦に子どもはいない。個人の家庭のなかの問題だから,とやかくいう筋合いはない。けれども,首相という公人として,なにやかや当該問題を突っついてきた政治家の公的な言論に関連させては,一言触れたくなる事実でもあった。
※-3「個人的な都合で7カ月もの『国会機能停止』が許されるのか」高野 孟稿『日刊ゲンダイ』2017年10月26日,https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/216271
そうである。安倍晋三は2017年2月17日の衆院予算委員会で,こう確言していた。国有地を格安で買いとった学校法人「森友学園」が設立する私立小学校の認可や国有地払い下げに関し,「私や妻が関係していたということになれば,首相も国会議員も辞める」と述べていた。
すなわち,状況証拠としては,当人みずからが十二分といえるほどにも提供していたと察しえて,なにも不具合・不整合はない。それゆえ,高野 孟が指摘するとおり,国会を長期間「お休みモード」にしたまま,トボけつづけていた。まさしく権力の私物化=死物化そのものであった。
【参考記事】 「会計検査院も疑義! やっぱり森友学園への国有地値引き6億円過大だった! 安倍首相,昭恵夫人は説明責任を果たせ」『LETERA-本と雑誌の知を再発見-』2017.10.26 12:22,http://lite-ra.com/2017/10/post-3539.html
この国がもう少し当たりまえに,民主主義をふつうに機能させえている国であるならば,以上のような理由・原因でもって,50万人くらいの民衆が国会や首相官邸をとりかこむデモを敢行しても,なにもおかしくない。しかし,そこまでいかないところに,もしかしたら「アベ向き」の国民性が隠されているのか?
※-4「【速報】加計学園獣医学部,23日にも認可 同日に孝太郎理事長が記者会見」『田中龍作ジャーナル』2017年10月16日 17:07,https://tanakaryusaku.jp/2017/10/00016799
ところで,安倍晋三のポンユウである加計孝太郎が理事長職を務める「加計学園の獣医学部認可」「問題」はどうなっているのか?
--田中龍作ジャーナルが政府関係者から入手した情報によると,文科省の大学設置審は衆院選投票日翌日の〔10月〕23日にも,加計学園・岡山理科大学獣医学部の設置を認可する方向で,最終調整に入った。
同日中に加計孝太郎理事長が記者会見を開く。23日に認可を発表するのは,世論が安倍自民大勝に沸く翌日だ。国民が安倍政権を支持したのだから異論はいわせない,という官邸の高圧的な姿勢がはっきりと表われている。
獣医学部をめぐっては,建設費の水増し請求やバイオハザードの危険性が指摘されているが,衆院選の圧勝を受けて安倍官邸が力でウヤムヤにすることになる。加計学園は経営悪化で極度の自転車操業となっており,もし獣医学部が認可されなければ倒産するものとみられている。
加計学園を倒産させれば,加計理事長から真相を洗いざらいしゃべられる。それを恐れた安倍官邸が文科省に圧力をかけて設置を認可させた,とのみかたがある。
文科省高等教育局大学設置室は田中龍作ジャーナルの電話取材に「設置審の開催日程は非公表につきお答えできない。答申があればその日に公表する」と答えた。(引用終わり)
本ブログ筆者なりにネット上を検索してみたが,関連の最新記事が本日〔ここでは,2017年10月26日正午現在〕までのところ,まったくといっていいくらい,みつからない。徹底して関連する情報を出さないでいるのか? 情報が出されるのはまず,もちろん文部科学省からであるが。
ただし,こういう記事がみつかっていた。
最後の補注)最近(2024年4月という時期)のニュースから,つぎの記事を紹介しておきたい。◆-1はひととおりの報道をした記事だが,◆-2は詳細に安倍晋三と加計孝太郎のただれた関係性を批判している。だいぶ長文でもってテイネイに,かつ分かりやすく解説している。
◆-1「千葉で大学運営する加計学園『公立化無理なら撤退』…検討委の委員『我々の議論に圧力』『聞き違いかと思った』」『読売新聞』2017年10月26日 04時18分22秒,https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20240416-OYT1T50064
◆-2「何をいまさら加計学園 千葉科学大学の公立化を要望 政治家が群がり行政歪める 清算できぬ安倍晋三の置き土産」『長周新聞』2023年11月29日,https://www.chosyu-journal.jp/shakai/28316
【参考画像】-安倍晋三と加計孝太郎のウサン臭い仲-
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以下で『女性 小池百合子』は Kindle 版も紹介している。