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リノベーション

古い家を改修しよう。

リノベーションという考え方は、どうやらSDGsの行動目標にも沿っている気がする。

古い建物を、私好みに改修し、生活空間の枠を変えて、日常生活がリフレッシュされる。
今までそこで生きてきて宿った魂みたいなものも共に、生きた歴史を重ねていく行為。
前の世代から次の世代へ、生活の骨組みが引き継がれ、その土地の社会の循環に寄与していく。
街にも、前の世代の人へも、そして自分にも、心地よい働きかけの行為が、この「リノベーション」である。

私たち建設会社は、これから社会へどう貢献していくのか。
そこにリノベーションはなくてはならない顧客になっていくことは間違いないだろう。

しかし同時に、SDGsの目標として、寒い家をもっと快適にしていくことも挙げられているらしいことが、なんとなしに見ていたNHKの番組で特集していた。

世の中は、地球環境の改善へ大きな舵を切った。

温熱環境を丸ごと改善するリフォームは、新築する費用と大差ない金額がかかってくる。
部分改修であればもちろん少額で済むのだが。
これからずっと使っていくお家であるなら、温熱環境の優れたお家で生活してほしいとも思うし、だからといって寒い家はむしろ、人間の体の健康強度を鍛えてくれるような気もしている。

考えが巡り巡っているのだが、

つまり大事なのはそこに住む人が人生を真剣に楽しんでいるかどうかが重要になってくるのだろう。
改善を繰り返して、古いものを現代に甦らせながらその変遷を楽しむことも一つだし、
建て替えを行い、見えない構造体に対する安心の上に成り立つ自由な新築構想も一つだろう。

ただ、どちらにも共通していることがある。

リノベも、新築も、そこに暮らす「人」がいることだ。

暮らす人の要求する人生がどこにあるのか、
微かに聴こえるその人生の心の奥底の声に、なんとか耳を傾けて取りこぼさないようにしよう。
そしてその人生が最も輝く手段として、どの選択がベストなのかを提示しよう。

話を聴こう。
表情を目に焼き付けよう。
僕の仕事は、相手の人生の最も響く音を聴き、探す仕事なのだ。

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