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【旅行記_冬の奥入瀬編】冬だからこそ見える景色を味わいに。 in 青森

東京から東北新幹線に乗り込むと、休日のせいか車内は満席に近い。それも仙台駅を過ぎると人はまばらになり、新幹線の走る音がより大きく聞こえた。まるで、私のワクワクを一緒に運んでくれているみたいで、到着が待ちきれない。東京から約3時間かけて着いたのは「七戸十和田(しちのへとわだ)駅」周囲には雪が積もり、ここが本州最北端の地ということを改めて感じる。ここに来た目的はひとつ、冬にしか見ることのできない奥入瀬渓流を満喫するためだ。

奥入瀬渓流と聞くと、緑が青々と生い茂る色彩豊かな景色を思い浮かべる人も多いだろう。私もそう思っていたし、実際に初夏に訪れてその美しさに感動した。その記事はこちらに書いてあるので、夏の奥入瀬渓流を知りたい方はぜひ読んでみてほしい。

七戸十和田駅~奥入瀬渓流までの道のり

夏の景色があれだけ美しいのだから、冬景色の奥入瀬渓流もまた素敵に違いない、そう思って足を運ぶことにした。七戸十和田駅から奥入瀬渓流までは車で1時間ほどかかる。近くのレンタカー屋さんで道を確認すると、山道は通行止めになっていて冬の間は通れないらしい。さすが青森、そんなことあるんだ、と変なところで関心しつつ車に乗り込み出発した。十和田市の街中を抜ると、周りは雪で白一色。道はしっかり除雪されているので不安はないが、道路脇は何があったかわからないほどに雪が降り積もっている。きっと奥入瀬渓流はもっとすごいんだろうな、そう思って車を走らせていくと、だんだん山の中に入っていった。初夏に来たときは青々と生い茂る木々が風で心地よくなびいていたのに、今は見る影もなくただ静かに雪が解けるのを待っている、そんな印象を受けた。

冬だからこそ見れる奥入瀬渓流の魅力

いざ、奥入瀬渓流へ!と思って歩きだすと、すでに何かが違う。雪で遊歩道は埋まり、夏には降りれた階段も完全に封鎖されていた。これは…..やばい(笑)

ただ、車で進むと渓流に降りられるところがあるので、全部ではないが名所はなんとか見ることができた。

人が歩いたあとを見つけては渓流近くまで向かう。水音が以前にも増して大きく聞こえる、それ以外の音が消えてしまったかのような静けさだった。雪の白さに塗りつぶされず木々が存在をアピールしているようで、冬の厳しさと同時に力強さを感じる景色。これは冬にしか見ることのできない自然の表情だと思った。

滝が凍る様は圧巻

冬は夏よりも見れる名所が少ないが、(私は阿修羅の流れがわからなかった……)いつくかの滝を見ることができた。冬の奥入瀬渓流の見どころと言えば氷瀑だろう。ここでは雲井の滝、千筋の滝、銚子大滝を見ることができた。

雲井の滝

夏場は滝つぼまでいくことができたが、雪が多く断念した。岩肌をおおう雪が雲のように見えて、少し離れたところからの風景は雲の中に迷い込んだようだった。

千筋の滝

水が幾筋にもなって流れ落ちるため、「千筋の滝」という名前がついたそう。水量が少ないため夏場は見ごたえがない、という声も聞くが、だからこそ滝が凍りやすく、夏のしとやかな雰囲気とは一変。静かに存在感を放つ。

銚子大滝

奥入瀬渓流で一番有名な滝は、冬でもその威力は健在。私が行ったときも一番人が集まるスポットだった。氷に負けじと水が流れ落ち、水しぶきが周囲に漂う。氷と水の掛け合い、こんな景色は冬しか見られない。

まさか、1年以内に2回も奥入瀬渓流を拝めるなんて、夢にも思わなかった。しかも前回訪問した初夏の緑と、今回の冬の白というコントラストが目に焼き付いている。日本の四季の美しさを改めて感じた青森旅だった。夏も冬も楽しめる奥入瀬渓流、もし行ったことがないのなら、ぜひ足を伸ばしてみてほしい。個人的には、次は秋の紅葉を見てみたい。

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