2024/08/04 (日)Be not too hard for life is short.
日曜日です。
昨日は童謡の二番の歌詞について書きましたが、本日もひとつ。
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叱られて 清水かつら
叱られて
叱られて
口には出さねど 眼になみだ
二人のお里は あの山を
越えてあなたの 花のむら
ほんに花見は いつのころ
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「叱られて」の二番の歌詞です。ぼくは一時期、「叱られて」を頭の中で「嫌われて」に変換して、歌っていた時期がありました。
さて、一番の歌詞には、奉公に出された二人の子供が出てきます。ひとりはお使いに行って、もう一人は子守りをしています。それぞれの奉公先で、それぞれの理由で叱られたのでしょう。
ですからこの歌詞は、「わたし」を歌ったのではなくて、貧しさの中で働いていた多くの子供を空の上から見ているように歌っています。
ある意味、神様(どんな神様だかは知らないけれど)の優しい視線が感じられます。見つめてくれているのです。
貧しさと言えば、先日、ケン・ローチ監督の映画『夜空に星のあるように』を観ていたら、ドノヴァンの歌が流れてきて、とても懐かしかった。
Be not too hard という歌です。ドノヴァンは語りかけるように歌います。歌詞はそのあと、for life is short と続きます。
「そんなに責めなくてもいいじゃないか、命はそんなに長くないのだから」
とでも訳すのでしょうか。
この歌にも、「叱られて」のような、高いところからの優しい視線を感じます。
Be not too hard for life is short.
おまじないのようにつぶやいて、だれかが高いところで見つめてくれていることを信じて、今日は生きていよう。