2024/09/11(水)ぼくにとっての詩とは
今年の5月に、縁あって「隣町珈琲」で詩の教室をやることが決まった時に、せっかくやるのなら、ぼくは毎月、ひとりずつ好きな詩人の話をしたいと、提案しました。
新川和江さん、石垣りんさん、清岡卓行さん、渡辺武信さんの四人が頭に浮かんで、告知にもその名を書きました。
7月に教室が始まった時には、新川さんも渡辺さんも、ここに生きていました。
それが、ぼくが7月に新川さんの話をしてほどなく、新川さんは亡くなられました。
それから、渡辺さんの話は何月にしようかと、空を見て考えていたら、渡辺さんが亡くなられました。
ぼくは運命論者ではないけれども、どうしても考えてしまいます。
ここへきて、ぼくが新川和江さんと渡辺武信さんの話をしようと思ったことは、自分の意志だけではなく、何か、大きな、誰も理解できない力によるものなのではないかと。
その力は、ぼくらがこうして生を受けていることと密接な関係があり、その密接な関係とは何かと、限りある能力で必死に考えてゆくのが、ぼくにとっての詩なのだと。