好きだった詩作が苦しくなる、ということについて
詩はずっと書き続けるべきなのか、という問いがあります。
当たり前ではあるのですが、人によって異なるのかなと思います。
ぼくの場合は、30代の頃に、詩作が苦しくてどうしても書き続けることができませんでした。そういう人は、無理して書き続けるよりも、キッパリやめてもいいのだと思うんです。
詩をやめる理由って、人それぞれだと思うんですけど、すぐに思いつくのは、
1 ほとんど詩が人から認められることがない、ということ。
これって、その理由はまたいくつかあると思うんですけど、
1.1 自分の詩そのものに魅力がない
1.2 自分の詩の魅力をわかってくれる人に巡り会えない
1.3 投稿しても、自分よりも優れた詩を書く人の中に埋もれてしまう
1.4 運がない
というのが思いつくんです。
さらに、先ほどの詩をやめる理由のもう一つは、
2 詩は評価されていったんはやる気が出て書いていたのだけど、誉められた時の気持ちのよさが忘れられずに、もっと誉められたいとばかり思うようになった、というものです。
でも、現実は誉められるなんてことはいつまでも続かないもので、人との競争で疲れて、やめてしまう。
そういう人って、一度も誉められたことのない人よりも、ずっと苦しい日々が続いて、ぼろぼろになってやめてゆくのではないかと思うんです。
詩を書く、ということ自体に喜びを見いだしているのなら、あくまでもそこに集中すべきであって、詩を書くのが楽しくなかったら、やめてしまっていいと思うんです。それが自然なんです。
また書きたくなったら、書けばいい。
人の詩よりも誉められたいと、そんなことばかり考えるようになったら、明らかに、病になっているんです。
病は治さなきゃいけない。
自分をもとの姿にもどすためにも、詩はいったんやめた方がいいんです。
ひとつ失恋をしたと思って、また生きていけるんです。