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俳句を読む

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#秋元不死男

俳句を読む 69 秋元不死男 終戦日妻子入れむと風呂洗ふ

終戦日妻子入れむと風呂洗ふ 秋元不死男

わたしが生まれたのは1950年8月。終戦から5年後になります。それでも小さなころから、自分の誕生日の近くになにか特別な記念日があるのだなと意識をしていました。「いつまでもいつも八月十五日」(綾部仁喜)という句にもあるように、いまだに毎年のようにテレビでは、終戦の日になれば、胸の痛くなるような記憶を蘇らせる映像が流れます。終戦の年に生まれた人もすでに79歳、

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俳句を読む 28 秋元不死男 口中へ涙こつんと冷やかに

口中へ涙こつんと冷やかに   秋元不死男

季語は「冷やか」です。秋、物に触れたときなどの冷たさをあらわしています。しかし、この句が詠んでいるのはどうも、秋の冷やかさというよりも、個人的な出来事のように感じられます。なにがあったのかはわかりませんが、目じりから流れ出た涙が、頬を伝い、口へ入ってゆくことに不思議はありません。しかし、口をわざわざ「口中」と言っているところを見ると、かなりの量の涙が口の

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