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【ジャーナリズム】社会について

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個人的に気になる時事問題、社会問題について考えてみました。
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#歴史

【ジャーナリズム】現実がネット化した今、秋葉原通り魔事件から考えること。 (秋葉原事件 加藤智大の軌跡/中島岳志を読んで)

今、秋葉原事件について考えると言うこと。 求愛行動としての「ネタ」。 インターネットにアクセスするためのデバイスがパソコンに限られていた頃、現実の世界とネットの世界は「現実/非現実」という風に綺麗に分かれていた。 「現実/ネット」という二分法が成立していたわけである。 しかし、そんな二分法は本来成立し得ないということを、世に知らしめた出来事がある。 2008年に起きた「秋葉原通り魔事件」である。 近年「思いがけず利他」が話題となった中島岳志氏は、2011年に発表した

【ジャーナリズム】多様性と社会の閉塞感は表裏一体なのかも。「反知性主義/森本あんり」を読んで。

現代はカウンターカルチャーやオルタナティヴが産まれない社会であるように思う。むしろ何がメインカルチャーで、何がサブカルチャーかということを見分けることすら難しくなっている。 多様化と言うと聞こえはいいが、そこには一種の息苦しさもあるように感じる。メインカルチャーの中に身を置くことで安心感を得られる人もいれば、サブカルチャーに身を置くことで安心感を得られる人もいるからである。 「マイノリティーのために用意されていた居場所がマジョリティに侵食されてしまうのは耐えられない」とい